幼児性認知症を患う5歳娘の母「家族のことを忘れてしまう前にたくさんの思い出を作りたい」(英)

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2020年01月31日 21:02  Techinsight Japan

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写真稀な遺伝子疾患を持つ5歳児と母親(画像は『Metro 2020年1月27日付「Parents vow to make beautiful memories after five-year-old diagnosed with rare dementia」(Picture: PA Real Life/Collect)』のスクリーンショット)
稀な遺伝子疾患を持つ5歳児と母親(画像は『Metro 2020年1月27日付「Parents vow to make beautiful memories after five-year-old diagnosed with rare dementia」(Picture: PA Real Life/Collect)』のスクリーンショット)
英スタッフォードシャーのスタッフォードに住むペニー・ミルズちゃん(5)は、4歳の時に幼児性認知症のひとつである「サンフィリポ症候群」と診断された。非常に稀な遺伝子疾患であるが治療法は確立されておらず、医師からは「20歳まで生きるのは難しいだろう」と言われている。このたびペニーちゃんの母親が『Metro』『Mirror』などのインタビューに応じ、胸のうちを語った。

スタッフォード在住のアンドルーさんとケリー・ミルズさん夫妻が娘の異常に気付いたのは、ペニーちゃんがまだ2歳の頃だった。トイレトレーニングを始めたものの、ペニーちゃんは便意がどういうものなのかを理解していない様子で、頻繁に下痢をしてケリーさんを悩ませた。また友達と遊んだりコミュニケーションをとるのが苦手で、夫妻は発達障害や自閉症を疑ったが診断はつかなかった。

3歳になったペニーちゃんは難聴のため補聴器をつけるようになり、耳の聞こえは改善されたが上の兄2人と比べると発達は遅かった。その後、夫妻は医師から遺伝子検査を受けるように勧められ、結果を手にして愕然とした。ケリーさんは当時のことをこう語っている。

「医師からはペニーが“サンフィリポ症候群”という難病であることを告げられました。2018年9月、ペニーが4歳の時でした。病気を説明するパンフレットを渡されたのですが、そこに‟緩和ケア”と書かれているのを目にして言葉を失いました。それが‟死”と向き合わなければいけない病気であることにショックを受け、涙が溢れて止まりませんでした。」

オーストラリアを拠点に活動するリサーチグループ「サンフィリポ子供基金(Sanfilippo Children’s Foundation)」によると、サンフィリポ症候群は7万人に1人が発症する幼児性認知症のひとつで、多くが2〜6歳で発症するという。進行は速く脳の損傷により発達遅滞や多動、退行が見られ、次第に睡眠障害、難聴、痙攣発作を伴うようになる。ただし治療法は確立されておらず、平均寿命は12歳〜20歳で、呼吸器感染症などで亡くなるケースが多いという。

ケリーさんはペニーちゃんが産まれる9か月前に娘のミリーちゃんを亡くしており、「ミリーの穴を埋めるようにペニーが誕生し、みんなで喜んでいたのに…。今はあの子の記憶が消え、動きが鈍り、病気が大切なものを奪っていくのを見るのがつらいのです」と明かす。

ケリーさんによると病気は3段階で進行し、最初は発達の遅れ、次が多動、そして最後のステージで退行がみられるようになるそうだ。ケリーさんは「ペニーはステージ2の状態です。非常に活発に動き回り、夜も3〜4時間は眠れずに起きているのです」と語り、こう続けた。

「昨年の10月頃からペニーはチーズやチョコレート、ビスケット、そして大好きな兄の名前を忘れてしまうようになりました。最後にマミーと呼んでくれたのは、いつだったか…もう思い出すこともできません。ちょうどその頃からスプーンを使うこともやめ、手で食事をするようになりました。1年前には150ほどの言葉を話していましたが、今は10の言葉を発するのがやっとです。まだ家族の顔を覚えているようですが、いつかわからなくなってしまう時が来ると思うと恐怖さえ感じます。だからペニーが家族のことを忘れないように、毎日一人一人の写真を見せて話をします。」

「それでもいつかは歩くことも、物を飲み込むこともできなくなってしまい、チューブで食事をしなければならない時が来るのです。医師には20歳まで生きるのは難しいと言われていますが、同じ病気を持っていてももっと長く生きている人もいます。私はペニーの症状が進んで何もできなくなった時、あの時にこうしておけば良かったと後悔することだけはしたくないのです。だから一日一日、悔いのないように生きていきたいと思っています。」

ちなみにミルズさん夫妻は「ペニーちゃんとできるだけ多くの思い出を作っておきたい」と、昨年のクリスマス前にはパリのディズニーランドに家族で出かけている。また今年は米フロリダのディズニーワールドへの旅行を計画しているそうだ。

画像は『Metro 2020年1月27日付「Parents vow to make beautiful memories after five-year-old diagnosed with rare dementia」(Picture: PA Real Life/Collect)(Picture: PA Real Life/Collect/Daniel Moore Photography)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

このニュースに関するつぶやき

  • 幼児で認知症なんて気の毒ですね。
    • イイネ!15
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