山口組の関東進出で対立抗争は必至? 元極妻が考える、ヤクザの生き残り戦争

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2020年02月02日 19:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

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今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

関東で山口組関係者の銃撃事件

 あっという間にお正月も終わって、もうすぐ2月……とか相変わらずのんびり考えていたところで、群馬・桐生市で「音が鳴り」ました。発砲事件ですね。1月24日に山口組関係者が市内のアパート駐車場で銃撃されたのです。報道によると、頭と胸を1発ずつ撃たれて即死だったそうです。おそらく至近距離からなのでしょうが、頭に命中させるのはヤクザ的には「いい仕事」ということになり、警察は戦々恐々です。

 11月末の神戸山口組関係者の射殺事件もそうでしたが、「国内に自動小銃を含めて豊富に銃器があって、それを自由に扱える者が何人もいる」というのは、権力にとって脅威でしかありませんからね。今年はオリンピックもあるのに、「安全アピール」がぜんぜんウソだったことになり、国際的にもイタいお話です。

 この原稿を書いている1月末現在、犯人はまだ逮捕されていませんが、極道業界情報によると、群馬県に拠点のあるヤクザ組織は関与を否定しているそうです。今後に注目ですね。

山口組の関東進出はますます進む?

 1月は、松葉会と山口組の衝突もありましたね。1月17日に東京・足立区の山口組傘下組織の事務所に、砂利を満載したトラックが突っ込んだのですが、実行犯は関東を中心に活動する松葉会の組員でした。相当すごい音がしたそうです。

 すぐに実行犯は逮捕されて、「松葉会の縄張りに堂々と六代目山口組の組事務所があるのが許せなかった」と供述したと報道されましたが、その事務所は前からあったし、松葉会と山口組は親戚団体なので、業界的には「なんで?」という感じだったと聞いています。でも、親戚団体なのですぐに幹部間で話し合いがあって決着したとも聞きました。

 この件で「松葉会は山口組に大きな借りを作った」と言われていましたが、それから1週間後の25日には西浅草の松葉会の本部事務所に火炎瓶らしきものが置かれていて、壁の一部を焼く事件が起こりました。

 まだ犯人は逮捕されていませんが、警察は「山口組からの報復」と「内部抗争」の両方で捜査を進めるとしています。とはいえ、この件もすでに(ヤクザ的に)話は済んでいるといわれていますから、これ以上はないかなとも思います。

 そういえば、去年春に横浜のラーメン屋で山口組関係者が殺された件は、どうなったんでしょうかね。

 これらは、いずれも山口組と関東の組織の対立が原因です。過剰な暴力団排除は、生き残りを懸けたヤクザの最終戦争を勃発させてしまうかもしれませんよ。というか、もうそうなってるかもしれません。

 ちなみに、ちょっとトリビアですが、田岡三代目の時代から全国進出していた山口組が本格的に関東に入ってきたのは、バブル期の前後からだといわれています。この頃から東京拘置所にも関西弁を話す人が増えて、差し入れ屋のおばちゃんが「生の関西弁を初めて聞いた」と驚いたという都市伝説があります。真偽のほどはわかりませんが、いいお話ですね。

 五代目山口組の渡邉芳則組長も関東のご出身ですし、1980年代の不動産バブルは関東が中心だったこともあって、みんなが東京を目指したのでしょう。たしかにあの頃は無茶苦茶でしたが、ヤクザだけでなく、銀行も大蔵省も一緒になって、不動産で大もうけしていましたよね。

 バブルがはじけたら、悪いことはみんなヤクザのせいにして暴対法を作って追い出したわけですが、完全には排除できず、「桜を見る会」問題のように政治家さんたちまでも、まだまだつながりがあるようです。「ヤクザは悪くない」とは言いませんが、過剰な暴排のせいでどんどん悪い方向に行っていると思いますよ、本当に。

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