映画「バイバイ、ヴァンプ!」が説明「同性愛を差別する作品ではありません」

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2020年02月17日 13:02  おたくま経済新聞

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映画「バイバイ、ヴァンプ!」が説明「同性愛を差別する作品ではありません」

 映画「バイバイ、ヴァンプ!」の製作委員会が、公式サイトおよび公式ツイッターに2月16日、「バイバイ、ヴァンプ!に関しまして」という文章を掲載。作品内での「同性愛」のふれ方について意図を説明。あわせて「一部の方に誤解や混乱を招いた事をお詫び申し上げます」と謝罪した。


 本作は、2020年2月14日に公開されたばかりの作品で、エンターテインメント集団「祭nine.」のリーダー寺坂頼我さん主演の青春ホラー映画。


【さらに詳しい元の記事はこちら】


 物語は日本の茨城県にある私立野薔薇高校が舞台。映画公式サイトの説明文を引用すると次のような作品と紹介されている。


 「ある日のこと、京平の小学校からの親友である吾郎が何やら怪しい人影に襲われてから状況は一変する。翌日、女好きの吾郎が、突然女装したゲイとなってしまい、クラス中で大騒ぎになってしまう。巷では「この町にヴァンパイアが出現している」と噂されている中、京平たちは、吾郎を噛んだのがヴァンパイアで、ヴァンパイアに噛まれると同性愛になってしまうのではないか?と考え始める」
(映画「バイバイ、ヴァンプ!」Introductionより引用)


 本作の設定や予告動画(記事執筆時、公式掲載のものは非公開)は2019年12月には発表されていたが、映画公開をうけてこれらが特に注目されることとなり、ネット上では「ヴァンパイアに噛まれると同性愛になってしまう」といった部分に不安を覚える人が多く、「同性愛者に対する誤解を与える」「差別を助長しかねない」といった声が散見される。


 こうした状況の中、2019「​バイバイ、ヴァンプ!」製作委員会名義のお知らせが、公式ツイッターと公式サイト上で2月16日に公開された。


 「この映画には一部、同性愛の方々に対し不快な思いを抱かせる表現が含まれているかもしれませんが、同性愛を差別する作品ではありません。
愛とは自由であり、人それぞれの愛が尊重されるものであるというテーマのもと、製作されました。
それは綺麗事だけではなく、愛を貫くためには乗り越えなくてはいけない壁もあります。
しかし、それを乗り越えた時に人はもっと強くなり、そして自分らしく、異性も同性も隔てることのない「人としての愛」を見つけることが出来ると信じています。
この作品は、そのテーマをエンターテインメントな作風で描いているため、一部の方に誤解や混乱を招いた事をお詫び申し上げます。何どぞご理解頂けますことをお願い申し上げます」
(映画「バイバイ、ヴァンプ!」公式サイトより原文ママ引用)



 発表では「同性愛を差別する作品ではありません」と、差別する意図はないことを明言。そして「一部の方に誤解や混乱を招いた事をお詫び申し上げます」と謝罪の言葉が綴られている。


 しかし、これでもストーリーや予告動画(メディア掲載されたものがYouTubeで公開中)、本編を見た人からは不満の声がやむことはなく、「バイバイ、ヴァンプ!に関しまして」と投稿したツイートには「苦しい弁明」といった趣旨のコメントが多数よせられている。


 また、インターネット署名サイト「Change.org」には、「#nolgbtqphobia 同性愛蔑視表現を含む「バイバイ、ヴァンプ」の公開停止を求めます」というキャンペーンが立ち上げられ、公開中止ではなく公開停止と「再編集等をし同性愛嫌悪を含まない形での上映など」が提案されている。


<参考・引用>
映画「バイバイ、ヴァンプ!」公式サイト
映画「バイバイ、ヴァンプ!」【公式】(@byebyevamp)
Change.org「#nolgbtqphobia 同性愛蔑視表現を含む「バイバイ、ヴァンプ」の公開停止を求めます」
※画像は映画「バイバイ、ヴァンプ!」公式ツイッターのスクリーンショットです。
※追記:Change.orgに立ち上げられた署名活動について追記しました(更新:2020年2月17日13時51分)


(栗田まり子)


このニュースに関するつぶやき

  • 差別と言うのは、それを言う人の中にしかないんだよね。
    • イイネ!14
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