婦人服のレリアンが"下請いじめ"で勧告、総額23億円を負担させた疑い

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2020年02月17日 17:22  Fashionsnap.com

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レリアン 公式サイトより Image by: レリアン
「レリアン(Leilian)」や「ランバン オン ブルー(LANVIN en Bleu)」などを展開する婦人服ブランドのレリアンが、製造委託先の下請業者13社に対し商品の代金を支払っていないなどとして、2月14日に公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)に基づく是正勧告を受けた。下請業者の負担総額は約23億円。

 公正取引委員会によると、レリアンは定価で売れずセールで販売した際に、下請け業者に本来支払う金額から商品の値引き分の一部を不当に控除し、負担させていた。控除額は2018年11月から2019年12月までの間で約14億9,000万円にのぼる。セール後も売れ残った商品約6億5,500万円分については、正当な理由なく下請業者に返品するなど、親事業者と下請業者の間で、いわゆる「下請いじめ」と呼ばれる不適切な取引が行われていた。
 また、レリアンと下請業者は消費者に商品を販売した時点で仕入れを認識し支払いを行う「消化仕入取引」を採用しているが、既に販売された商品の代金1億7,000万円も未払いとなっている。公正取引委員会はレリアンに対し、減額分の払い戻しや商品の買い戻しなどを求めている。
 是正勧告を受けたレリアンは公式サイトで「勧告を真摯に受け止め、勧告内容を役員及び全従業員に周知徹底するとともに、下請法遵守に関する社内研修を実施するなどコンプライアンスの強化と再発防止に努める」としている。
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