内田理央&いつまちゃん&祖父江Pが『来世ちゃん』座談会「誰のことも否定しないやさしい話」

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2020年02月19日 07:12  TVerプラス

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恋に悩む女性たちから共感の声が殺到しているドラマパラビ『来世ではちゃんとします』(テレビ東京ほか、毎週水曜25:35〜/動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で毎話独占先行配信中)。この話題作で、5人のセフレがいる性依存系女子の主人公・大森桃江を演じる内田理央さん、原作のいつまちゃん先生、祖父江里奈プロデューサーの3人による座談会が行われた。

祖父江:おかげさまで、たくさんの方に見ていただいているようで、テレビ東京社内では「来世ちゃん現象」と言われております(笑)。

内田:そんなにすごいことに!?

祖父江:はい。テレビ東京のコンテンツはどちらかというと男性の視聴者が多いのですが、この作品は20代の女性がたくさん視聴してくださっているようで。皆さんありがとうございます。内田さんの周りの反響はいかがですか?

内田:放送後に友達から毎回感想をいただくんですが、特に女の子からは「めちゃくちゃ面白くて共感もできる」と。逆に、男性は「ちょっとエロくてドキドキしちゃった」って(笑)。女の子から、「共感できる内容だね」と言われた時は、伝わってよかったなと思いました。20代の女性が見てくれている、というのは嬉しいな。リビングで見るのが恥ずかしくても、タブレットやスマートフォンでも見られますし、イケメンたちがたくさん出てくるのでキュンキュンしてもらえたらいいですね。

祖父江:約7割弱が、スマホで見ていただいているようで、これも時代ですね! 

内田&いつまちゃん:そうなんだ! 時代ですね〜(笑)。

祖父江:ドラマのポスタービジュアルが、1巻の表紙を再現したものになっていますが、これが発表された時の反応などはいかがでしたか? 

内田:事務所や製作の方とクランクインする前に、このドラマをやるにあたって、女性に見ていただけるような内容にしたい、というお話をしていて。ポスターについても「やるからには完璧に再現しよう」と、お話して撮影しました。

いつまちゃん:あのポスターを見たとき、すごく嬉しかったです。ドラマ化するにあたって、4コマ漫画だし、下ネタもあるし、どんなドラマになるんだろう、変に男性向けのドラマになるのでは? という心配するファンの声もありましたが、このポスタービジュアルが出た瞬間、「ちゃんと原作へのリスペクトを感じる」「内田理央ちゃん可愛い」という声をいただいて反響が大きかったですね。表紙、頑張って描いてよかったです。

祖父江:撮影現場でも出演者の皆さん、仲が良くていい雰囲気でしたよね。

内田:はい。キャストさんや女性スタッフの方々とご飯を食べに行ったり、待合室でよくお話をしたりしましたね。約1か月の撮影期間でしたが、濃密な時間だったと思います。

祖父江:『来世ちゃん』には、いろいろなキャラクターが出てきますが、モデルがいらっしゃるんですか?

いつまちゃん:スタジオデルタの5人に関しては、私の性格を5分割して、自分の中の要素をキャラクターとして生み出して、それがおのおの成熟して動き出す、という感じです。桃江を例にするとわかりやすいですが、私も昔セフレがいたことがあったので、過去の経験をかみ砕いて消化して生まれたキャラクターですね。梅ちゃん(太田莉菜)については、私自身今でもオタクですし、17歳まで恋愛感情を抱くことがなく、男性にも興味がなかった経験等を。檜山(飛永翼)については、推しに貢ぐ気持ちが理解できるので、そういう自分の中の要素をキャラクターの中に入れています。そんな5人が悩み、成長し……。成長はあまりしていないかな(笑)!?

内田:いつまちゃん先生の中にある感情や性格だから、どんどんネタが生まれるんですね!

祖父江:恋愛ドラマだと、“結婚できない女”“非モテ”といった、なんとなくわかりやすいカテゴリーに分かれるものが多い中、このドラマのキャラクターは、カテゴライズしにくいんです。でも「それでいいじゃない」「来世でちゃんとすればいいじゃない」と生きているのがすごく好きで、そこが魅力ですね。やさしい話ですよね。

いつまちゃん:やさしい! ドラマ化されて、より「誰のことも否定しないやさしい話だね」と言われるようになりました。

祖父江:つぶやきシローさんがナレーションを担当してくださっているんですが、見守り系ナレーションと呼んでいて(笑)。最初、大人のちびまる子ちゃんをイメージして、キートン山田さんのような突っ込み系ナレーション原稿を書いていたんですが、それをつぶさん流にアレンジしてくださいと伝えたところ、アドリブありのやさしいナレーションに。あと、次回予告の時に「さ〜て来週の来世ちゃんは?」って桃江が紹介する下ネタ豆知識は、つぶさんのアイデアなんですよ。

いつまちゃん:あれ、可愛くて好きです。

祖父江:盛り上がってきたところで、ここからは会場からの質問に答えてきましょうか!

――完成したドラマを見たとき、どんな感想を?

内田:ドキドキしました。スタジオデルタのメンバーに関しては、仕事場での顔しか知らないから、例えば檜山くんが風俗店に行っていることは、桃江としては知っていてはいけないシーンなので、なんだか覗いている気持ちになりドキドキしていました(笑)。内田理央としてはめちゃくちゃ面白いドラマですが、桃江としては知ってちゃいけない……という、不思議な感覚ですね。

いつまちゃん:私はまず、キャスト一覧表をいただいた瞬間「勝ったな!」って思いました。ドラマが始まる前に、キャストさんたちの過去作品も見て、どんどん好きになり、自分の“推し”になった状態でドラマを見たので、私が一番興奮していたと思います(笑)。

――栗山凪を演じたゆうたろうさんの女装については?

いつまちゃん:橋本環奈さんかと思いました! 撮影現場を見学させていただいたのですが、どこから見ても本当にきれいで、お花が咲いたようにかわいらしい子でした。

祖父江:凪ちゃんの役は、とにかくかわいい子じゃないと成り立たないと思い、SNSなどでも探し回り、面接も何人かしまして、その子たちもかわいかったのですが、やっぱりゆうたろうくんが断トツで……。

いつまちゃん:みなさん原作越えしているんですが、凪ちゃんの原作越えは特にすごい。ファンタジーがファンタジーのまま存在しているという感じです。本当にありがとうございます。

――いつまちゃん先生から見た内田さんの魅力は?

いつまちゃん:桃江はいわゆる本命になれない“セカンド女子”ですが、内田さんを見たときに、すごくきれいだし絶対“本命女子”じゃないか、と思っていたんですが、内田さんの演じる桃江には見事に隙がありまして(笑)。「こんなにきれいな子だけど、迫ったらイケるんじゃないかな?」って思わせるような隙が(笑)。全然下品じゃなくて、ちょっとかわいい女の子が、“努力の方向音痴”な恋愛をしている、という様子を見事に演じてくださっていて、素晴らしい女優さんです。

内田:隣でこんなにほめてくれるなんて、すごく嬉しいです。いつまちゃん先生が現場に来たり、ツイートをしてくださったりしているのを、最初はドキドキしていたんですが、先生は一個人として役者のみんなを応援してくれるので「なんていい人なんだろう!」って、いつも話していました。

いつまちゃん:見られていたの!?「セクシーが国宝級だ」とか書いちゃっているので恥ずかしい。表現に気をつけます(笑)。

――役作りで大変だったことは?

内田:原作を読んだ時に、4コマ漫画をどうやってドラマにするんだろう、と思いましたし、桃ちゃんが嫌われたら終わりだな、と思いました。やりようによっては、ぶりっこになったり、ちょっと嫌な女の子に見えたりするので、そうはならないように、キュートでやさしい桃ちゃんの良いところを前面に出していきたいな、と思いながら本読みをしました。その時、監督から「桃ちゃんは、おっとりバカだから」と言われ、それが自分の中でしっくり来たんですよね。役作りとしては、声のトーンや人に対して強く言わないところなどは気をつけて演じましたが、不思議と共感が出来る部分もあったので、自然に入ることができました。

祖父江:1話の最後、梅ちゃんが処女だと知るシーンは、すごく悩んでいましたよね。桃ちゃんは、セフレが5人いる奔放な子ですがすごく気を遣う性格だから。

内田:処女だったことを聞いて「え! そうなの?」と驚くシーンだったんですが、声のトーンや強さも、桃ちゃんだったら梅ちゃんを気遣うだろうな、ということを考えて演じました。

いつまちゃん:今まで処女の子に下ネタをたくさん言ってしまっていたことや、処女と言わせてしまったことに対しての申し訳なさを、彼女なりに考えているんですよね。桃ちゃんは、他人の気持ちに対してすごく敏感で、傷つけないように立ちまわる子なので、あのシーンはすごくよかったです。

祖父江:お互い気を使いあったあとの、へらへら笑う2人がいいんですよ。優しいシーンでした。
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