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おひとりさまの家活!一生独身かもしれない…持ち家を買った方がお得?賃貸生活との比較

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2020年02月19日 15:00  Suits-woman.jp

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実家を離れ、ひとり暮らしを続けて〇十年。もしかしたらこのまま一生おひとりさまかも……なんてことを考える年ごろになると、賃貸生活を続けていくよりも、物件を購入したほうがお得なんじゃないかという気持ちもよぎってきますよね。不動産を買えば腹が据わるような気がするし、何より自分の人生の満足度も高まるのでは?“自分のお城”が持ちたくなる30〜40代ですが、不動産はとってもとっても大きな買い物です。堅実女子にとって物件購入と一生賃貸、どちらの選択が正解なのでしょうか。不動産のプロ、株式会社 さくら事務所 代表取締役社長 大西倫加さんにお話を伺いました。

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「持ち家も賃貸も、生涯支払う額はほぼ同じ」の罠

ひと昔前までは、マイホームを持つ、つまり物件を購入することが夢であり目標であり、そしてゴールであるといった風潮がありました。確かに、老後、働けなくなって住む家がなくなるなんていうことになったら生活の基盤を失うわけですし、それこそ死活問題です。一方で、たとえばご自宅の郵便受けに、新築マンションの購入募集ちらしが入っていて、自分が今払っている賃貸料と同額で買えるようなことが書いてある……となれば、買えば同じ額を支払って最終的に残るのだから、購入したほうがいいんじゃないかという考えになるのはわかります。

よく不動産物件情報誌や女性誌のマイホーム購入企画などで、「賃貸と持ち家、どっちがお得?」といった企画もありますよね。それを比較するとき、何を基準としているかというと、30年という期間なんです。その中で、月々支払っていくお金などを含めた総コストを計算しているんですね。とすると、たいがいが持ち家も賃貸もだいたい同じ、という結論になるんです。で、だったら買ったほうがいいよね、という流れが生まれるんです。

でも実はそうでもないのよ、というのが私の意見です。なぜなら、この「30年で区切って比較する」のロジックには、抜けている観点がふたつあるからです。

ひとつめは、管理費と修繕積立金について。管理費は、賃貸住まいの方も払っている場合が多いと思いますが、共用部分の電気代や定期清掃費、また、窓や入口のガラスが割れてしまったなどという場合に宛てる費用です。それは分譲住宅でも同じ。しかし、それとは別に集合分譲住宅では、経年劣化の修繕のための費用として、修繕積立金も月々収めていきます。30年比較でも、修繕積立金も含めて計算されているわけですが、実はこの修繕積立金は、多くのマンションで築年数が低い時には額も小さく、段階的に高くなっていく設定がなされているのです。そして区切りが30年後、あるいは35年後というのが一般的。つまり50年、60年と住み続けていると、修繕積立金がどんどん上がっていくのです。

次に設備系の修繕費。たとえばマンションのエレベーターや立体駐車場の設備やシステムが古くなって更新しなければ動かない、といったことが、初期計画にすべて含まれていないことも。その修繕にかかる費用を住民の方々で話し合い、決して安くない金額を増額あるいは一時負担することになります。

30年で区切るというのは、長いスパンで見ているようで、実は購入物件が本格的に劣化する前に比べているということ。30年間はほぼ同じでも、購入物件は住み続ければその後に劣化修繕のコストがプラスされるので、長く住めば住むほど、その差は大きく開いていきます。

「30年というスパンで考えると、修繕積立金は大きいですよ」(大西さん)。

独身女性が家を買うなら、フローとストックのどちらも見るべし

経済合理性でいえば、今の日本の場合、長く住めば住むほど賃貸のほうが割安です。また、かつては「老人になったら家を借りられなくなる」などということも実際ありましたが、今後の日本は超高齢社会になります。老人だから家が借りられなくなるということは、現実的ではありません。しかも、それこそ30年、40年後の話ですよね。夢いっぱいの今、そんな先のことまで考えて不安になって、だからマイホームを持たなくてはなどと焦っているのであれば、大丈夫ですよ、と言いたいです。

しかし、独身女性が家を買いたいと考えるのは、経済合理性だけではないですよね。精神的に自分がずっと安心して暮らしていくお家、自分の確固たる居場所が欲しい、ということもあるでしょう。自分自身の生きていく安心材料になる、そしてある程度、物件購入に充てられる資産があるというのであれば、お得かどうかはズバリ「選ぶ物件による」ということになります。

おひとりさまの女性がマイホームを買いたいと考えている場合には、フローとストック、どちらも考えなければいけません。この場合のフローとは、「ある一定期間に流れたお金」のこと、そしてストックとは、フローの結果として溜まったお金、つまり購入物件に資産価値が残るかどうかということです。

現状の日本では、ごくごく一部のエリアを除き、不動産物件の価値は新築時がいちばん高く、ほぼ一律に下落していきます。現在おひとりさまであっても、この先、どんな人生が待っているかは誰にもわからないことです。それこそ、パートナーと住むかもしれないし、物件そのものに飽きて別のところに住みたいと思うかもしれません。なので、たとえ何があっても一生住むと決めたとしても、万が一売るとなった場合に資産価値がどうなるのか、いざとなった時に貸すなどの目論見に合うかどうか、しっかり目配りしていきましょう。

不動産物件を購入することは、必ずしも「お金を払って、最終的に自分のものになったからお得」にはならないのです。現在、日本の空き家率は13.6%ですが、この先30%を超えるとも言われています。そういう時代ですから、「ずっと安心して住めるお家を買いたい」と思うのであればなおのこと、自分が購入する物件の資産性がどうなのかということを、今まで以上に選択眼をもって考えてください。そうでないと、せっかく一生の買い物をしたのに、「こんなはずではなかった……」ということになってしまいます。次回以降、買い方、選び方を詳しく説明していきますね。

一生賃貸暮らしも選べる、令和時代になりました。

賢人プロフィール


株式会社 さくら事務所 代表取締役社長 
大西倫加

広告・マーケティング会社などを経て、2004年さくら事務所参画。同社で広報室を立ち上げ、マーケティングPR全般を行う。2011年取締役に就任し、経営企画を担当。2013年1月に代表取締役就任。不動産・建築業界を専門とするPRコンサルティング、書籍企画・ライティングなども行なっており、執筆協力・出版や講演多数。

取材・文/簗場久美子 撮影/黒石あみ

このニュースに関するつぶやき

  • 持ち家は地震や台風で屋根瓦が落ちても、自力で直すしかない場合もありうる。ヨボヨボになってからではツライぞ!? でもマンションが被災した時は住民総意優先だし。
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