スカパーJSATの通信衛星JCSAT-17打ち上げ成功

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2020年02月20日 17:02  おたくま経済新聞

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おたくま経済新聞

スカパーJSATの通信衛星JCSAT-17打ち上げ成功

 スカパーJSAT株式会社は、同社の通信衛星JCSAT-17が日本時間2020年2月19日、南米フランス領ギアナからの打ち上げに成功したと発表しました。JCSAT-17は、NTTドコモが日本および周辺海域向けの移動体通信用として長期利用する予定です。


【さらに詳しい元の記事はこちら】


 JCSAT-17は、ロッキード・マーティンの汎用衛星バス「LM2100」シリーズをベースにして作られた、スカパーJSAT21番目の人工衛星。Sバンド(2〜4GHz帯)、Cバンド(4〜8GHz帯)、Kuバンド(12〜18GHz帯)のトランスポンダを搭載する総重量5857kgの静止衛星(東経136度)で、NTTドコモはこのうちSバンドとCバンドを、日本および周辺海域向けの移動体通信用として長期利用することにしています。


 汎用衛星バスは様々な人工衛星の基礎となるもので、顧客は用途に合わせて様々な機器を追加して人工衛星を作ります。自動車が共通のプラットフォームから複数の車種を開発するのと同じように、汎用衛星バスを利用することで、人工衛星の製造コストを減らすメリットがあるのです。


 JCSAT-17の打ち上げを担当したのは、アリアンスペースのアリアン5ECAロケット。静止トランスファ軌道へ10トンの打ち上げ能力を持つロケットで、今回のVA252ミッションでは、大気中のエアロゾルやオゾン、二酸化窒素、二酸化硫黄、ホルムアルデヒドの濃度を観測する韓国航空宇宙研究院(KARI)の環境観測衛星「千里眼2B号(GEO-KOMPSAT-2B)」と相乗りで打ち上げられました。


 日本時間2月19日7時18分(現地時間2月18日19時18分)、フランス領ギニアにあるギニア宇宙センターから打ち上げられたアリアン5ECAは、打ち上げ27分後の日本時間7時45分(現地時間19時45分)に上部ペイロードのJCSAT-17を分離。4分後には下部ペイロードの千里眼2B号を分離し、予定軌道への投入に成功しました。


 アリアンスペースにとっては、2020年に入って3回目、アリアン5ロケットでは2回目の打ち上げとなりました。2020年全体では12回のロケット打ち上げが予定されており、3月にはギアナ宇宙センターで2回(ソユーズロケットとベガロケット)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で1回(ソユーズロケット)、ロケットが打ち上げられることになっています。


<出典・引用>
スカパーJSAT株式会社 ニュースリリース
アリアンスペース ニュースリリース
韓国航空宇宙研究院(KARI) ニュースリリース
Image:Arianespace


(咲村珠樹)


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