花は愛華に本当に“悪意”がなかったのか? 『テラスハウス』第32話未公開映像

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2020年02月20日 23:42  リアルサウンド

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『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』(c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント

 Netflixで配信されているリアリティーショー『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』。2月4日にYouTubeにアップされた未公開映像には、愛華と花が再び衝突する様子が収められていた。


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「悪意があるって思わないでほしい!」


 愛華と花が大きく衝突したのは、本編23rd WEEKから24th WEEKのことだった。事の発端は、リビングで花のエクステを外す作業を愛華と凌が手伝っていたとき。花と凌が、流佳との関係を愛華に尋ね、あたかも“恋愛”として囃し立てたのがきっかけだった。当時、密かに凌に想いを寄せていた愛華。加えて、その日、彼女は情緒が不安定気味でイライラした様子だった。つまり、いつもなら我慢できることも、状況とタイミング的に最悪だったこのときは、どうしても許せなかったのだ。


 その後、愛華が花をプレイルームに呼び出し、話し合うも、結果ヒートアップしていき、二人は激しくぶつかり合うことになった。この喧嘩がのちに、“ザギンでシースー”事件に繋がっていき、そして愛華のテラスハウス卒業を決定づけるトリガーとなる。


 32nd WEEK本編にて、愛華、花、トパスがプレイルームにて『テラスハウス』24th WEEKの配信を鑑賞していた。そう、まさに“ザギンでシースー”事件が映し出された回。愛華の言動をスタジオメンバーが激しく非難したり、自分がいないところで花が悪口を言っていたりしたことを知った愛華は、ショックを受けて、耐えきれずにプレイルームを出ていってしまう。泣きじゃくりながら友達に電話する愛華。少し経ったあと、心配したトパスは一人、愛華を追いかけ、ダイニングに降りていくのだった。


 その続きが描かれていた今回の未公開映像“I Wanted You To Chase”。タイトル通り、愛華が、あのときトパスじゃなくて、原因の一つである花に「追いかけて欲しかった」と伝える模様が収められている。


 愛華と花がリビングに二人きり。ちょうど花と話したかったという愛華は「昨日、私は(『テラスハウス』の放送が)見るに耐えられなくて、(プレイルームを)出ちゃったの。そのときどう思ったのかな? って思って」と昨日の出来事を切り出す。続けて、「花ちゃんがプレイルームで話してるところから始まって、私はああいう話をされていたのは1ミリも知らなかったから、そこにまずビックリしたの」と、花が裏で自分の悪口を言っていたことに衝撃を受けたことを告げる。愛華は、花が表面では仲良くしてくれているが、本当はいろいろなところで自分の悪口を言ってるのではないかと、疑心暗鬼になっているという。


 だが、花の口から出てくるのは「(当時)私も感情的になってたから、客観的な意見が欲しかったの。(だから、春花さんに“相談”した)」「あの話し合いのあとにモヤモヤが残ったのは私だけだったんだと思ったのね。相手がそんなに気にしてないんだったら、私もそんな気にする問題じゃないと思ったから、(思っていたことを愛華ちゃんに)言わなかった」と、愛華の問いに対して微妙にズレた答えばかり。


 愛華が聞きたいのは、「なぜ昨日追いかけて、言葉の真意を説明してくれなかったのか」ということ。おそらく愛華的には、花の口から「当時はイラっときて思わず影で悪口を言ってしまった。ごめんなさい。そのときの私の言葉がいま愛華ちゃんを傷つけてしまったことを実感して、昨日はなんて声をかけていいかわからなかった」といった感じの言葉をもらいたかったのだろう。花には自分の言動を認めて、向き合って欲しかったのではないだろうか。


 しかし、花は涙を流しながら「弁解してもいい?」とまた見当違いな言い訳を始める。「愛華ちゃんのこと好きだし、自分なりに応援したくて」「昨日も傷つけた原因が私で、それで出ていったのに、私が追いかけていったらうざいかなって思ったの。本当は大丈夫? って言いたかったんだけど」と逃げてばかり。しまいには、「じゃあ、(私が愛華ちゃんに)悪意があるように思う?」と逆ギレし、愛華の言葉を遮って「悪意があるって、思わないで欲しい! 私があそこで追いかけなかったのは、これ以上自分が原因で愛華ちゃんに嫌な思いをさせたくなかったから」と主張する。


 “悪意”、本当に花はなかったのだろうか。というよりも、完全に独断と偏見だが、花は愛華に出会ったときから今日までずっと、ほんの少しの悪意を持って接しているように見えるし、花だけでなく愛華もまた“ザギンでシースー”事件は完全に悪意があったように感じる。


 愛華は「(悪意があるか)わからなかった。悪意があった悪意がなかったは、もうそれって本人に聞かなきゃわからない話だなって思ってたから」と言っていたが、この世に「悪意がありました」とはっきり言える清々しい人はどれだけいるのだろうか。おそらく、ほんの一握りだ。つまり、“悪意”はいじめと同じで、受けた本人が感じたら、相手にその気がなくても“悪意”になってしまうのではないだろうか。


 そもそも、“悪意”がなく悪口を言っているとしたら、こんなにも恐ろしいことはない。花の「悪意はなかった」という訴えは、愛華を追いかけなかったことにだけに限ってなのかもしれない。確かに、愛華を追いかけなかったことに悪意はなかったと言われれば、理解はできる。じゃあ、花が春花をプレイルームに呼び出して“相談”した、あのときは?


 この“悪意ありなし問題”は実際は論点のすり替えに過ぎないし、二人の話し合い自体も永遠に交わることなく平行線で進んでいった。結果的には花が泣きながら「ごめん」と謝り、愛華が許していたのだからもうそれでいいのだろう。客観的に見たら、なんの解決にもなってないし、話し合いにすらなっていたのか疑問のところだが。二人の問題に全く関係ない私たち他人が、首を突っ込んでヤイヤイ口出すのもまた“悪意”に過ぎないし、野暮なことなのだから。(文=朝陽空)


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