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バカリズム、新しい笑いを模索する理由 ストイックな芸人論「去年までのネタを捨てて…」

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2020年02月22日 08:00  ORICON NEWS

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写真バカリズム (C)ORICON NewS inc.
バカリズム (C)ORICON NewS inc.
 お笑い芸人のバカリズムが原作・脚本・主演を務める映画『架空OL日記』が28日に公開されることを記念して、日本映画専門チャンネルは、23日の午後9時から翌24日の午後9時まで『24時間バカリズム専門チャンネル』を企画。2017年に放送されたドラマ『架空OL日記』をはじめ、『素敵な選TAXI』の連続ドラマとスペシャル版、映画『バカリズム THE MOVIE』、『バカリズムライブ「ドラマチック」』などといったラインナップが並ぶ中、このほど新たに特別番組『バカリズムのクリエイティブ脳に迫る質問』の収録が行われた。住田崇監督や共演の女優陣、スタッフから寄せられた数々の質問に答え終わったバカリズムが、取材に応じて、創作の意欲、芸人としての思いなどを明かした。

【写真】24時間バカリズム特集 各作品を一挙オンエア

■芸人としての辞め時は「笑いを取れるだけ取ったら」 純度の高い番組への渇望

――24時間ぶっ通しで番組が放送されることへの感想

【バカリズム】もともとどこかで、こういうことができたらいいなとずっと思っていたんですよ。24時間ずっとって、こうやって作品の量がたくさんないと成立しないことなので、そんなにたまったんだっていう感じでうれしかったですね。1日ぶっ通しって、ほかの芸人さんではなかなかできないことなので。ドラマとか、いろいろなジャンルの作品が放送されるというのは、お笑い界の中でもたくさんあることではないですし、ありがたいなと思っています。

――特別番組『バカリズムのクリエイティブ脳に迫る質問』の中では「芸人としての辞め時」に関する話がありました。

【バカリズム】難しいですよね。どこかでスパッと辞めたいなっていうのは、どの芸人も理想としてあるんですけど、じゃあどこなんだって考えると、なかなか難しい。それは、全芸人がずっと考えている永遠のテーマじゃないですかね。例えば、上岡龍太郎さんはものすごく潔く辞めてかっこいいじゃないですか。そこへの憧れはあるんですけど、いざ自分がどこで辞めるかってなった時に。結局気が済んだらって言ったけど、いつ気が済むのかわからないですね。

――気が済むのはどんな瞬間だと考えますか?

【バカリズム】もう出し切ったなっていう感じですかね。最高のものを作れて、最高の状態でたくさん面白いって言ってもらえて、爆笑が取れて、そうしたらいいやって。笑いを取るだけ取ったらっていう感じですかね。衰えを感じたり、ちょっとしんどくなってきてっていうよりも手前、そうなる前にっていうのはありますが。

――「純度の高いお笑い番組を作りたい」と話されていましたが、どういった番組でしょうか?

【バカリズム】同世代の人たちと、全部笑わせることを目的とした、情報性がない、何のメッセージ性もない、ただゲラゲラ笑いながらやれる番組とかは1個くらいやりたいなと思います。ほかの芸人さんとコミュニケーションを取る機会がなかなかなくて、芸人同士が集まって、わちゃわちゃやるって。ライブとかではできていたりしたんですけど…。バカバカしいことをやれたらいいですね。以前、バナナマンさんと3人でやっていた番組(『そんなバカなマン』)はそれに近くて、とても楽しかったですね。

■多感な時期の中心にあった“お笑い” 芸人として必要なのはオリジナリティー

――そもそも、なぜ芸人になろうと思ったのでしょうか?

【バカリズム】小さい時からずっとお笑いは好きで、もちろん漫画家になりたい、プロ野球選手になりたいとかも思ったんですけど、結局一番憧れたというか、好きだったのがお笑いだったのもあるし、男子校だったとか、いろんな要素があるんです。そのまま就職して卒業するのが嫌だからって、専門学校に行って。日本映画学校だけは勉強しなくてよくて、試験も一芸入試だとか。しかも、憧れの女子がいる(笑)。毎日お芝居をするって、文化祭をやっているような楽しそうな学校に見えたんです。しかも卒業生にはウッチャンナンチャンさんがいて、ああいう風になれるかもっていうこともあって。

――お笑い自体が好きだった?

【バカリズム】それは大きな要素だと思います。僕が小学生から高校までの時代はお笑いの歴史がどんどん変わっていく時代だったなというのがあって。ドリフ、ひょうきん族、とんねるずさん、ウンナンさん、ダウンタウンさん…というのを目の当たりにしているので、オリジナリティーのある新しい笑いを発信する人が売れるんだなと思っていました。だから、ウンナンさんには憧れているんだけど、(自分が芸人になるには)何かもう1個自分のオリジナルの笑いを探さなければといけないなとは、ボンヤリと思っていましたね。

――親交のある放送作家のオークラさんが「バカリズムさんのオリジナルはハードを作るところ」と指摘されていました。

【バカリズム】そういうことなのかもしれないです。ほかの人にはない感覚のくすぐり方、とにかくいっぱい生み出したら何かしら生まれるだろうという感じで、ずっとやっていました。僕らの前の先輩たちがそういう風にやられていたので、僕も今までの固定観念をぶっ壊すようなものじゃないと、売れちゃいけないなという気持ちはありました。それまで、ちゃんと新しい笑いでつないでいるのに、そこを衰退させてはいけないと。僕らぐらいの世代が最後かもしれないですね。そういうのを意識しすぎた結果、尖っているというか、ピリピリしている人が多かったなと感じます。僕らのもっと下の世代の人たちは、もうちょっと純粋に楽しもうというのが多くて、コンビ仲も良かったりしますよね。

――新しいものを作ることへの意欲はどこから?

【バカリズム】毎年自分の感覚を更新する作業をしないと、もう一瞬で古くなっちゃう。もちろん、昔のネタをやったりすることもあるんですけど、基本的には常にいつでも去年までのネタを捨ててもいいつもりでいないといけないかなと。お笑いは音楽とは違って、ずっといつまでも残るものや笑えるものはないと思うので。どこかで、いつまでも残るものもいつかは作れたらなっていうのはあるんですけど、なかなか難しいので。とにかく今考えつくのが一番面白いっていう風にするには、どんどん自分が過去に作ってきたものを否定しないといけないなとは思いますね。

――2006年から3年間にわたってネット上に書いていたブログをもとにした『架空OL日記』が、17年にドラマ化され、今月28日からは映画も公開されます。

【バカリズム】まずこんなこと誰もやっていないし、今後もたぶん無理だなって思うので、これは大事にしていきたいですね。守っていかないといけないもの、こんな面白いことやっているんだから…みたいな気持ちがあります。もしかしたら賛否両論になるかもしれないけど、にしても誰もできないだろみたいなのがどこかにあるので、これはもっと世に出た方がいいなと感じています。

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