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北原みのり「嘘をつき、開き直り、逆切れ」

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2020年02月22日 16:00  AERA dot.

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写真北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表
 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。今回は「嘘」が発端となる社会の空気について、筆をとる。

【この記事のイラストはこちら】

*  *  *
 ここ数日で、突如として卑猥(ひわい)な言葉にしか聞こえなくなってしまった「コネクティングルーム」。和泉洋人首相補佐官と、厚生労働省の大坪寛子官房審議官のせいである。

 インドでも、ミャンマーでも、フィリピンでも、中国でも、二人は出張の際にはコネクティングルームを使用してきた。その理由を大坪氏は、「和泉補佐官が体調を崩していたので、医師免許をもつ私が隣室で待機した」と国会で答弁した。

 横浜港のクルーズ船のコロナウイルスについて報告したのも大坪氏だが、「感染者が増えています」とマイクで語るときと全く変わらない堂々とした無表情で「(不倫ではなく)医療行為でした」と答えられる太さは衝撃だ。税金を私物化するんじゃねーよ!!という怒りから空気がシューッと強制排出させられるような無力感やら、滑稽と不気味がいりまじった不可解な感情やらに、攪乱(かくらん)される。

 嘘をつき通すことに慣れている人の冷静、傍からみればかなりの滑稽を、卑猥というのだと思う。卑猥とは、「いやしくてみだらなこと」(広辞苑)である。

 12日、聖マリアンナ医科大の性差別入試に対する抗議集会が参議院議員会館で開かれた。東京医科大、順天堂大、昭和大の3校を訴えている弁護団の白日光弁護士の話が印象に残った。加害者3校の対応はそれぞれ微妙に違うのだが、どの大学も共通していることがあるという。それが今の社会の空気そのものを反映しているのだと、白弁護士は言った。

「最初はやってないと嘘をつく。嘘がばれると開き直る。さらに追及すると逆切れする。こういう医大の対応は、今の社会の空気を映している」

 まさに、自らの悪行を煙に巻くための3段階。それは今の政府が私たちに見せ続けてきた姿勢だ。大坪氏は今、「医療行為のためのコネクティングルーム」という開き直りの第二ステップにいるわけだけど、さらに追い詰めたら、どう逆切れするだろう。きちんと追い詰めて、彼氏と共に公職から去ってほしい。

 先日、福島みずほ議員を通して文部科学省の方々に「全医大の入試状況を調査してほしい」「聖マリへの厳しい対応をしてほしい」と要望する機会があった。現段階で聖マリは自らの不正を認めていない(第三者委員会による客観的証拠があるというのに)。文科省によると、不正を認めた大学に対しては助成金カットなどの処置はするが、不正を認めないグレーな状況では、対応が難しいというのである。つまり「やりました」と言った者は罪に問えるが「故意ではない」と主張し続ける者の責任は問われないということだ。

 コネクティングルーム。外からは二つの独立した部屋に見えて、中はドア一枚でつながっている。見えないと思って好き放題につながり、やりたい放題な人たちが今の社会を卑猥な力で壊している。国会の場で語られる言葉から、真実が消えた。それを率先してやってきた安倍さんの罪は、とても重いのだと改めて思う。

※週刊朝日  2020年2月28日号

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  • さすが、性欲エロ魔人として、卑猥な商品を自ら売ってるだけのことはある(笑)
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