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東須磨小の教諭いじめ事件の調査報告書に記された驚くべき“動機” 「ストレス発散」

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2020年02月24日 15:10  AERA dot.

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写真2月21日、調査報告書について説明した外部調査委員会の渡辺徹委員長ら(C)朝日新聞社
2月21日、調査報告書について説明した外部調査委員会の渡辺徹委員長ら(C)朝日新聞社
 神戸市立東須磨小の4人の教員が同僚の男性教員に激辛カレーを食べさせるなどいじめていた問題で、外部調査委員会の報告書が2月21日、公表された。そこには加害教員4人の陰湿な行為が125項目も列挙され、前校長に至っては校内で威圧的な言動を繰り返す「プチヒトラー」と称されていた。

【調査委員会が発表した報告書の概要はこちら】

「報告書を見て、ここまでひどいのかとあ然とさせられた。これまで加害教員とされてきた4人にプラス、校長までが加担していたとはショックでした」(神戸市の幹部)

 報告書によれば、2017年から2019年の3年間について調査。

 被害者は、激辛カレーを強要された男性教員だけでなく、20歳代の男性教員2人と20歳代の女性教員1人の計4人で、いじめの調査対象になっていたという。

 認定されたいじめ行為・125項目は11ページにわたって列挙された。

 加害行為が最もひどかったのは、30歳代のA教員。78項目もの、いじめ行為が並んでいる。

 被害を受けた男性教員に対しては<日常的に職員室において、拳で肩付近を殴る、ジャンプして体当たりをする、膝蹴りをする、プロレス技をかける(ヘッドロック、ラリアット等)をした>

<養生テープで拘束して放置>

<更衣室で着替えをしているときに、女性教員が近づいた際に更衣室のカーテンを開けた>

<車で送迎するように求め、遅れた時には「はよせいやハゲ、ボケ」といった>

<バーベキューをしていたときに、激辛ソースを飲ませた>

<家庭科室で「激辛カレーの会」を行い、その際、男性教員の唇や目の下に激辛カレーを塗りつけた>

<激辛カレーを繰り返し、スプーンですくって口元に運び、食べさせた>

<家庭科室内において、2回目の「激辛カレーの会」を行い、羽交い絞めにしてスプーンですくった激辛カレーの口元に近づけて、食べさせた>

<激辛カレーを男性教員の両乳首に直接塗り、その後洗い流していた時に乳首に掃除機を当てて吸った>

<炭酸飲料を飲んでいる際にペットボトルを押さえつけて一気飲みさせようとして、一気飲みできずに噴き出してしまい、衣服が濡れた>

<男性教員が所有する車両の屋根に上り、加えて、同車両を蹴った>

<男性教員の両足を両脇で抱えて全身を振り回すプロレス技(ジャイアントスイング)を掛けた>

<送別会の集合写真の撮影の際、男性教員の胸ぐらをつかみ頭を押さえ、集合写真に顔が写らないようにした>

<職員室内または廊下で、男性教員に対して模造紙の芯を振り回し、尻を3回打ち付けた。その結果、痣やみみず腫れができた>

<校長から男性教員に対する言動について指導を受けたことについて「何で校長に呼び出されなあかんねん。何を言った」などと述べた>

 A教員に続いて、加害行為が多かったのは、30歳代の男性、B教員だ。

<児童の前で男性教員の対して、拳で肩を殴った>

<居酒屋で男性教員と交際相手の女性教員に暴言を吐いた。居酒屋で男性教員の膝の上に女性教員が座るように求め、行わせた>

 そして唯一の女性、D教員についてはこう記されている。

<日常的に、職員室などで、カス、クズ、アホなどと言った>

<日常的に、職員室などで、犬扱いして「ポチ」と呼んでいた>

<飲み会の席上、ビールとワインを混ぜて飲ませるなどした>

 そして、男性教員の口元に激辛カレーをもっていき、食べさせたことも認定されていた。

 また、激辛カレーの強要について、A教員は別の男性教員に対しても食べさせていたことも認めている。

 そして前校長については以下のように報告してあった。東須磨小学校教頭当時に<2017年夏頃、職員室内において、懇親会の出欠について欠席する旨の連絡をした男性教員に対し「おまえ、俺を敵に回していいんか。泥を塗るのか」「これに行かんということは俺のメンツを潰すってことや」などと恫喝的な言動により、懇親会への出席と事実上強要>

<業務上の書類を提出するときに「お前俺を見たら分かるやろ。書類出すタイミングを考えろ」と怒鳴った>
 
 こうした恫喝まがいな行為が列挙されている。

 いじめの動機としてA教諭が「俺が楽しかったらいい、お前の気持ちなんてどうでもいい、ストレス発散」などと語っていたことも記されていた。委員会では「弱い者を『いじる』ことで、笑いをとるという典型的な「いじめ」の心理」と結論付けた。

 そして女性のD教員については日常的にいじめを繰り返していたと記されている。

<日頃から口が悪いとされており、男性教員に対して「ポチ」「発情期のサル」と呼んだり、ふざけてビンタしたり足蹴りした様子も目撃>

 だが、D教員は「ふざけあいの延長という認識」と委員会に釈明していたというのから、驚くばかりだ。

 そして、いじめが認定された前校長は校内で「プチヒトラー」と呼ばれていたという。

<威圧的、高圧的だと考えていた教員は少なくない。複数の教員からパワーハラスメントが過ぎる、非常に傷つく言動(「死ね」「潰す」「俺を怒らせたらどうなるか」等)をされた>

<あいつはもう公開処刑や、自分に逆らうやつはやめさせるなどの感情の起伏が大きい>

<「プチヒトラー」、絶対的地位と評する者もいた<校長が怖くて(いじめのついても)相談できなかったとの声も少なくない>

 前校長について委員会の聞き取りに、多数の教員がそんな話をしたというのだ。

 だが、前校長は部下のパワーハラスメントの訴えに対して「逆パワーハラスメントである」と抗弁。

「当時の教員の課題、問題点を指摘して弁明する姿勢が管理職のありようとして強い非難に値される」と報告書では前校長の態度、対応が「原因の一端」と指摘している。

 そして、男性教員らに対してのいじめが「個人的資質によるところが大きい。改善できなかった小学校の歴代管理職らの対応、姿勢に原因」と記されている。

 A教員ら加害教員を知るある神戸市の教員はこう話す。

「話には聞いていたが、児童を教える先生がこんなひどいことをしていたというのは、同じ教員として申し訳なく思う。けど、A教員やD教員は、報告書でもいじめたのは冗談だといわんばかりの理由を語っている。また、前校長が自己弁護を繰り返す供述には本当に校長だったのかとあきれます。A教員も『なぜ俺だけが悪いねん』などと言っていた。こういう態度がいじめにつながったんじゃないのか」

 神戸市教育委員会では、A教員など加害行為がひどかった教員に対して、懲戒免職などの処分を検討しているという。

「報告書からも厳罰は仕方ないでしょう。4人の加害教員に加えて、恫喝まがいの言動をしていた前校長も対象となる見込みです」(教育委員会関係者)

 被害を受けた男性教員は以下のようにコメントした(全文)。

「昨年来、私に関することで、東須磨小学校の児童、保護者の皆様をはじめ、多数の方々にご心配をおかけしてしまいましたことを改めてお詫び申し上げます。昨年9月、私は、加害教員とされる方々からの執拗ないじめ行為を受けたことが原因で、教員としての職責を果たせなくなってしまいました。病名は、適応障害でした。当初は入院を余儀なくされましたが、現在は通院治療を続けており、心身ともに回復をしてきました。今は、神戸市教育委員会の担当の方とお医者様と相談のうえで復職に向けて調整させていただくところまで来ております。この間、児童をはじめ沢山の方々から励ましの言葉を頂戴いたしました。この場をかりて皆様にお礼申し上げたいと思います。 加害教員の方々には、やっている側は単なるいじりだと思うかもしれませんが、やられている側は笑顔でいても辛い思いをしているということをわかって欲しいと思います。今後のことは調査報告書を精査した後、家族、弁護士の先生と相談して決めていきたいと思います。一日も早く教壇に立てるよう治療と準備をしたいと思っております。

 子供たちへ

君たちから受け取った全員の励ましのメッセージが貼ってある冊子や、お手紙や絵、手作りの学級通信、そして一生懸命に折ってくれた千羽鶴、全部がとても嬉しかったです。あなたたちが優しく成長していることにもとても安心しました。先生のことを救ってくれてありがとう。君たちのおかげでもう一度立ち上がろうと思うことができました。また君たちの元気な笑顔、そして先生の元気な姿で会えることを楽しみにしています」

(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事

このニュースに関するつぶやき

  • イジメや体罰 虐待なんて全部ストレス発散やん! ただ、体罰や虐待を何でもかんでも当てはめるのは違う。
    • イイネ!0
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  • 教師の皮をかぶった、プチヒトラーにプチフセインにプチ正恩たちによる悪質な犯行ですね!
    • イイネ!29
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