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モバイルできるディスプレイとキーボードでメインPCに!? 「GPD P2 Max」使い込んでみた

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2020年02月27日 12:13  ITmedia PC USER

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ITmedia PC USER

写真GPD P2 Max(Celeronモデル)はシルバーが映える
GPD P2 Max(Celeronモデル)はシルバーが映える

「たまには小さいバッグを使いたい!」「だけど、万が一のためにPCは持ち歩きたい」という2つの願いを同時にかなえてくれるはずだった「GPD Pocket2 Max」(以下「GPD P2 Max」)。Core m3を搭載する上位モデルを購入したものの、電源回りに不具合が生じたため、里帰りすることになった。



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 遠い目をしていた筆者に、PC USER編集部から救いの手(?)が差し伸べられて、Celeronを搭載する下位モデルをレビューすることになった――ここまでが、前回までのあらすじだ。



 Amazonにおける下位モデルの販売価格は税込みで6万7490円。上位モデルと約2万円の差だ。



 下位モデルでも仕事に使えるのか、そして拡張性はどうなのだろうか。実際に仕事をこなしながら検証した。



・超小型PC特集【第1回】「GPD Pocket 2」開封レビュー! 初代Pocketとの比較も【第2回】超小型PC「GPD MicroPC」評価機開封レビュー!【第3回】OneMix2Sシリーズ予約販売開始【第4回】OneMixのこだわりを社長に聞く【第5回】次期モデルOneMix3をチェック【第6回】さくらピンクエディションフォトレビュー【第7回】8型の超小型2in1 PC「MiniBook」がクラウドファンディング開始【第8回】CHUWIの8型超小型PC「MiniBook」を試す【第9回】PC界の“ワークマン”GPD MicroPCの「立って使う幸せ」を考察【第10回】新島でヨットに暮らして超小型PCでテレワークをした話【第11回】PC界の“ワークマン”GPD MicroPCの「シリアルポート」を活用する【第12回】GPD Pocket 2のキーボードを“ねちっこく”使ってみた【第13回】超小型PCのOneMix2Sを“ねちっこく”触ってみた【第14回】第10世代Core搭載の超小型PC「OneMix3 Pro」が国内販売開始【第15回】第10世代Coreの超小型PC「OneMix3 Pro」をねちっこく触ってみた【第16回】思わず衝動買いした「GPD P2 Max」の出会いと別れ【第17回】「CPUは同じだけどMaxとはこれいかに」なGPD P2 Maxを検証する【第18回】モバイルディスプレイやモバイルキーボードでメインPCに! 「GPD P2 Max」使い込んでみた ※本記事



●上位モデルと下位モデルの違いは?



GPD P2 Maxの上位モデルと下位モデルは何が違うのか。



 まずボディーカラーが違う。上位モデルがブラックなのに対し、下位モデルはシルバーだ。ちょっとGPD P2 Maxについて詳しい人なら、カラーを見ただけでスペックがある程度分かってしまう。



 当然、ボディーカラーとCPU以外にも違いはある。上位モデルと比較すると、下位モデルはメインメモリとSSDの容量は半分となっているのだ。



 一方で、タッチ対応の8.9型WQXGA(2560×1600ピクセル)ディスプレイ、サイズ、本体重量といった他の仕様は、上位モデルも下位モデルで共通だ。



 下位モデルを業務で使うに当たり、CPUの貧弱さはもちろんだが、メインメモリが8GBと半減されていることが心配だ。動作のカクつきや処理の遅延は起こらないだろうか。



 もっとも、メインマシンとして使っている「LAVIE Pro Mobile」も、メインメモリが8GBなのだが。



●キーボードはやはり「外付け」が吉?



 GPD P2 Maxのキーボードがかなり変則的であることは前回もお伝えした通りで、他誌のレビューでも散々に言われている。もちろん「慣れれば問題はない」という人もいるが、筆者はかな入力派ということもあり、使いこなせる気がしない。



 そこで、どうしても単体で使わなければいけないシーンに限り、IME(日本語入力ソフトウェア)をローマ字入力に切り替えて、それ以外では外付けキーボードを使ってかな入力をすることにした。



 幸い、自宅にはiPad用に購入したモバイル外付けキーボードが数種類あり、幾つかはWindowsにも対応している。もちろん、Windows対応キーボードであればどれでも入力に使えるが、超小型PCたるGPD P2 Maxと組み合わせた際の使用感を紹介したい。



MOBO Keyboard



 日本語配列で83キーを備える折りたたみ式のパンタグラフ式Bluetoothキーボード。約19mmのキーピッチを基本的に保ちつつ(右下あたりの一部に小さめサイズあり)、折りたたみ時のサイズは約166(幅)×120(奥行き)×15(厚さ)mmで、広げると自動的に電源が入る仕組みとなっている。



 充電式で、2台までのマルチペアリングができる。Micro USBケーブルでも接続できるので、バッテリーが切れてしまった場合でも何とかなるのも強みだ。



 コンパクトさや軽さが魅力的な1枚である。 ただし、折りたたみ式であるため、膝の上など段差のある場所で使うと、多少ガタガタする。使うとしたら、あくまでも平らな作業場所に限られるだろう。



Microsoft Universal Mobile Keyboard



 Windows、iOS、Androidに対応する、スリムなモバイルBluetoothキーボード。スタンドの役割を果たすカバーを開けると、自動的にスリープから復帰するようになっている。長時間使わない場合は、本体側面の電源ボタンを押して、電源を完全に落とすことをお勧めする。



 こちらも充電式で、最大3台の端末とペアリングできる。接続先の切り替えは、Fnキーと文字キーの組み合わせで行う。



 膝の上でも入力しやすいのだが、独立したファンクションキーを備えない。それどころか、ファンクションキーに相当するコンビネーションキーもない。そのため、筆者のようなかな入力派には困ったこともある。「ぬよめぬふめあぬ」と入力した後で、F10キー(半角英数変換)を押し、「19/12/31」と入力することができないのだ。



 ただし、スペースキーの左右に「英数」「ひらがな/カタカナ」キーがあるため、Mac(macOS)のように楽に入力文字の切り替えができるので、影響は軽微かもしれない。



 カバーを兼ねるスタンドが優秀な所もポイントだ。GPD P2 Maxのキーボード部分を差し込んで使っても、倒れる気配がない。差し込んだ状態でキーボードを持ち上げたり下ろしたりしても、びくともせず安定する。



 見た目が不安定かつ「変態」チックなので、これで運用するかと聞かれると微妙だが、狭いテーブルが多いカフェでは“有効”なのかもしれない。



HHKB HYBRID Type-S



 深いキーストロークと、タイピングの楽しさを味わえる高級キーボード。Bluetoothで最大4台の機器と接続できる上、「HYBRID」という名の通り、USB Type-Cケーブルで接続して使うことも可能だ。



 電源は単三形の乾電池なので、電池切れを起こした場合でも、コンビニエンスストアなどで調達できる。



 入力するのには最高のキーボードなのだが、いかんせんバッグの中でスペースを取る。テーブルの上でも同様だ。



 それぞれのモバイルキーボードをGPD P2 Maxと合わせた際の重量は、以下の通りとなる。一般的なモバイルノートPC程度の重さに一応収まってはいる。



・MOBO Keyboard:946g



・Microsoft Universal Mobile Keyboard:1045g



・HHKB HYBRID Type-S:1271g



 メール連絡などの軽い入力作業がある場合はMOBO Keyboardを、取材とその後の執筆作業がある場合はUniversal Mobile Keyboardを、バイクなどで移動できる場合や宿泊を伴う出張のときにはHHKB HYBRID Type-Sを、という具合に、シーンごとに使い分けるのが最適そうだ。



 「UMPCの意味がないのでは?」というツッコミが入りそうだが……。



●モバイルディスプレイで表示領域を拡大!



 GPD P2 MaxのUSB Type-Cポートは、DisplayPort Alternate Modeに対応している。つまり、映像出力も可能だ。ケーブル1本あれば、モバイルディスプレイとの接続が楽にできるかもしれない。



 「かもしれない」というのは、ディスプレイの仕様によっては1本では接続できない場合があるからだ。特にディスプレイの消費電力はシビアで、GPD P2 Maxの電源供給能力では足りない場合は、別途電源を用意する必要がある。



 ともあれ、1本で接続できるモバイルディスプレイを用意できれば、作業の効率は間違いなく向上する。



●USB PD対応のモバイルバッテリーの対応状況は?



 GPD P2 Maxの内蔵バッテリーは、容量にして約9200mAhある。公称ベースでは最大8時間の稼働が可能とのことだが、実際の作業環境では公称通りに稼働することはまずない。モバイルディスプレイに電力を供給していれば、さらに稼働時間は短くなる。



 試しにモバイルディスプレイをつないで2時間ほど電源をつながず作業した所、残りの推定稼働時間が「1時間3分」、残量が「34%」と表示された。確認すると、モバイルディスプレイを接続した時とそうでない時で、それぞれ電力消費を計算しているようで、少なくとも3時間は使えそうな雰囲気だ。



 とはいえ、これでは外出時の作業を考えると心もとない。



 そこで、モバイルバッテリーの登場だ。



 普段使っているLAVIE Pro Mobileでは、出力が18W以上のUSB Power Delivery(USB PD)対応バッテリーやACアダプターを使って本体を充電できる。



 充電器やバッテリーで充電できたが、GPD P2 Maxではどうだろうか。幸い、筆者はモバイルバッテリーだけは大好きで、あちこちのメーカーのものを購入しているし、最近ではレビュー用にメーカーから提供を受けることもある。もちろん、PCに充電(もしくは給電)できるように、USB PD対応のバッテリーも複数そろえている。



 そこで、手持ちのモバイルバッテリーの幾つかを使って、GPD P2 Maxを充電(給電)できるかどうか検証してみた。使ったバッテリーは以下の通りで、カッコ内はバッテリーの容量と、USB PD対応機器を利用した際の最大出力電流の値だ。



・AlsterPlus 156W USB-C PD Powerbank + HUB(2万7000mAh、100W)



・ANKER PowerCore 13400 Nintendo Switch Edition(1万3400mAh、22.5W)



・ANKER PowerCore Slim 10000 PD(1万mAh、18W)



・Cheero Power Plus 5 Stick 5000mAh(5000mAh、18W)



・Cheero Power Plus 5(1万5000mAh、45W)



・Cheero Power Plus 5 Premium(2万mAh、60W/18W)



・J-Force 世界超速 (26800mAh、60W)



AlsterPlus 156W USB-C PD Powerbank + HUB



 最大100W出力のUSB Type-Cポートを2つ備えているが、どちらのポートでも充電できた。「18W」と表示されているUSB Type-Aポートも2つ備えているが、そちらでも充電は可能だ。



 ちなみに、この製品はUSB 2.0ハブとしての機能も備えている。USB Type-Aポートが足りない時にも役立つだろう。



ANKER PowerCore 13400 Nintendo Switch Edition



 USB Type-Cポートからしっかり充電できることを確認した。



 ちなみに、このバッテリーは名前の通り、任天堂公認の「Nintendo Switch」対応品でもある。



ANKER PowerCore Slim 10000 PD



 最大18W出力のUSB Type-Cポートを1つ備えているが、残念ながらGPD P2 Maxを充電できなかった。



 薄くて軽いので、「これで充電できればいいなぁ」と期待していたのだが……。



Cheero Power Plus 5 Stick 5000mAh



 最大18W出力のUSB Type-Cポートを1つ備えている。GPD P2 Maxと接続後、15秒ほどは電源として認識されたが、その後認識されなくなった。



 このバッテリーには「デジタル残容量インジケーター」が付いているが、認識されなくなった時はこれが「188」と表示されていた。エラー発生時の表記だと思われる。



Cheero Power Plus 5 15000mAh



 最大45W出力のUSB Type-Cポートを1つ備えている。Power Plus 5 Stick 5000mAhとは異なり、こちらはGPD P2 Maxに安定して電力を供給できた。



Cheero Power Plus 5 Premium 20000mAh



 最大60W出力のUSB Type-Cポートと、最大18W出力のUSB Type-Cポートを1つずつ備えている。60Wポートでは、当然のように安定して給電できる。



 一方、18Wポートでも試してみたが、認識したりしなかったりと不安定。ただし、Cheero Power Plus 5 Stickのように、電力供給が完全にストップするということはなかった。



J-Force 世界超速



 最大60W出力のUSB Type-Cポートを備えている。こちらも、しっかり安定して電力を供給できた。



 まとめてみると、ANKER PowerCore Slim 10000 PDだけがウンともスンともいわなかったことを除けば、最大18W出力でも“一応”は給電できていた。ただ、不安定であることは否めないので、できるだけ18W超の電力を供給できるUSB PD電源を用意することをお勧めしたい。



 今回試したバッテリーの中では、個人的にCheero Power Plus 5 15000mAhがピカイチだ。安定的に給電できるし、サイズ的にもちょうどよいと感じた。



 出力が60Wや100Wなモバイルバッテリーは、GPD P2 Maxにはオーバースペックだし、そもそも単体で公称で8時間は使えるとなれば、1日中外出しているとしても、2万mAhや2万7000mAhなんていう容量のモバイルバッテリーは必要ないと思う。



●写真の転送実用的?



 筆者の業務には、執筆以外にも「取材」がある。インタビューであれ、イベント取材であれ、写真の撮影を伴い、必要に応じて撮ったものを加工したり編集したりする必要がある。



 当然、写真を加工したり編集したりする場合は、データをPCに移さないといけないのだが、「写真を転送する作業を、GPD P2 Maxでこなせるのか?」という疑問が生じる。



 この疑問を抱えたままでは、実戦投入した時にに困りかねないので、試してみることにした。用意したのは、筆者が愛用するソニーのコンパクトデジタルカメラ「DSC-RX10」と、記録用のSDメモリーカードとUSBケーブル。GPD P2 MaxにはSDメモリーカードリーダーどころか、microSDメモリーカードリーダーも備えていない。そこでまず、カメラとGPD P2 MaxをUSBケーブルで直結して、164枚、721MB分の写真を取り込む。



 データの転送にかかった時間は30秒99と、予想以外に速い。実はこの計測の前に、44枚の写真をコピーしてみたのだが、あまりにもあっという間に終わってしまったため、転送枚数を急きょ164枚に増やしたのだ。増やしても十分に速い。



 筆者はOffice 365を契約している。OSがWindows 10であることもあり、写真やドキュメントは全て「OneDrive」に同期される。帰宅後、メインとなるPCに切り替えたとしても、作業を継続できるのがいい。テザリングしているスマホのギガは減ってしまうが……。



●結論:Celeronモデルでも“使える”



 こうして、編集部から借りた「Celeronモデル」で仕事ができるかどうか試してみたが、意外と“使える”ことに驚いた。



 これまで、CPUがCeleronだと、最初のうちはキビキビと動いていても、半年もしないうちにもっさりとしてきて、使い物にならなくなった、という経験を幾度もしてきた。そのこともあり、「油断できない」という気持ちもあるのだが……。



 なお、この原稿はGPD P2 MaxのCelronモデルと、Universal Mobile Keyboardという組み合わせで執筆している。



 HHKB HIBRID Type-Sほど速く入力できないため、自分の入力速度がPCの性能についてきているかどうかは分からない。ただ、キーボードでカーソルを移動させるときにもたつくことがある。これはマシンのせいなのか、「Googleドキュメント」(クラウド)で執筆しているせいなのか、はたまた外出先のフリーWi-Fiのせいなのか、判然としないことが悩ましい。時々もっさりすることもある。



 本体のキーボードが、かな入力派には厳しいものであるということを覚悟して購入するのであれば、十分なのではないか、と1週間ほどみっちり使ってみて感じた。購入時の参考になれば幸いだ。


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