<小学校受験のお作法・2月>母親はプロデューサーであれ! 学歴コンプを乗り越えて

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2020年02月27日 20:40  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

お受験2.0

お受験コンシェルジュ&戦略プランナーのいとうゆりこさんが、東京都・神奈川県の小学校受験を中心に、学校説明会や幼児教室ではなかなか教えてくれないリアルな“お受験情報”を発信。小学校受験本番を迎える、幼稚園年長のお子様方に焦点を当て、保護者共々一年間どのように戦い抜いていけば良いのか各月ごとのポイントを教えてくれます!

 2020年度の小学校受験はすべて終了しましたが、すでに2021年度の受験が動き始めています。そこで今回は、4月からの本格始動の前に今一度おさえておきたい“お受験をする際の心構え”をお伝えしていきます。

■お受験の心構え

 1月末をもって2020年度の小学校受験はすべての入試が終わりました。受験をした本人はもちろん、支えてきた保護者にとっても、とくに長く感じられた一年だったと思います。その半数以上のご家庭では、進路先に納得ができていないかもしれません。しかし、いまは残り少ない幼稚園・保育園生活でたくさんの思い出を作りましょう。そして気持ちを入れ替え、前を向いて新しい生活を迎えて欲しいと思います。

 また同時に、2021年度の小学校受験もすでに始動しています。まだまだ他人事のように感じている方々も多いかと思いますが、春になると学校説明会、見学会、運動会、体験授業…などが始まり、あっと言う間に願書提出、そして本番を迎えます。春休み以降は一日一日がとても大切な時間となってまいりますので、改めてここで日々の過ごし方の整理と再確認をしていきましょう。

 まず、“今日だけ”という特別な日は絶対に作らないこと! 

 春休みやゴールデンウィーク、夏休みなどの長期休暇も、毎朝決まった時間に起きて計画した日々のルーティンをしっかりこなしましょう。続いて4月からは、11月の試験日程(東京都以外は9月や10月入試の学校も)をゴールと設定し、そこから逆算してお勉強の計画を立てていきましょう。ペーパー以外の運動や絵画工作はもちろん、巧緻性(こうちせい)を高めるためにも、保護者が過去問をしっかり読み解き、学校別に攻略していく必要があります。これらを私は“戦略”とお伝えしております。

 この連載でも何度も申し上げてきましたが、5歳や6歳の子どもだけの実力で受験を乗り切ろうとするのは大きな間違いです。保護者が学校の求める家族像をしっかりと理解することが大切であり、とくに母親はプロデューサーでなければなりません。お子様の良いところを存分に引き出し、願書や面接では大人目線で“その学校にどうしても入りたいという想い”をお伝えする必要があります。

 そして一番大切なのは、学校選びです。2月上旬に中学受験も終了しましたが、この中学受験に挑んでくるご家庭の2割程度は小学校受験のリベンジ組となります。小中高の付属の学校に小学校から入るべきか、中学校から入るべきか、もしくは大学から入るべきか…ここが“受験”の際、見極めておきたいポイントとなります。

 つまり、“幼稚園や小学校で入学し、高校や大学までお世話になりたい学校なのか?”“どこかのタイミングで外部受験を想定している学校なのか?”“内部進学が確実に可能な一貫校なのか?”といった辺りもしっかりと研究して選んでいただきたいです。

■二極化する私立小学校受験。入ってから気苦労しないために

 昨今、私立小学校受験を目指すご家庭は大きくふたつに分類されます。

 ひとつは、お母様が小学校から私立であり、母校かそれ以上の小学校を受験するご家庭。もうひとつは、大学受験でご苦労されたお父様と、学歴コンプレックスをお持ちのお母様のご夫婦です。

 そして、そのどちらの場合も、お父様のご意見よりも、お母様の見栄とプライドのために受験し、入学した学校内でも、保護者会などでお母様同士の横繋がりができるたびにマウンティング合戦が繰り広げられ、お互いに見下し合います。受験をするのは、お子様が今後受験に振り回されず、伸び伸びと育って欲しいから……などというのは上辺だけです。実際はお母様同士、ご主人のお仕事や出身大学、ご自身の出身地、出身の学校などで序列を付け、お互いの持ち物にまで常に目を光らせています。

 さらには、学校内で何かトラブルがあると、“○○さんのご家庭はご出身じゃないから”“あのご家庭はこの学校にふさわしくないご家庭なのにまぐれで受かった”などと言われ、挙句の果てには“何であんなご家庭を合格させてしまったのか? 学校側に疑問を感じる”といった話にまで発展していく場合もあります。

 繰り返しになりますが、学校選びや学校研究が一番重要です。

 中学と違って、幼稚園や小学校は親同志も密接な関係となります。とくに一貫教育校となれば、家族で食事や旅行に行く機会も増えてきます。入学後はお互いの家庭環境、経済状況が否が応にも関わってきますので、学校をしっかりと研究し、背伸びせず、ご家庭の身の丈に合った学校をお選びいただきたいと思います。

<著者プロフィール>
いとうゆりこ◎お受験コンシェルジュ&戦略プランナー。自身の経験から美容や健康・芸能・東京に関するマネー情報まで幅広い記事を各媒体で執筆中。いとうゆりこ受験情報公式サイトは、https://itoyuriko.studio.design

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