高温・熱波は早産リスクを高める

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2020年02月28日 07:01  妊活・卵活ニュース

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熱波・高温と早産リスク
カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)医学部の研究チームは、「Environment International」(2月11日掲載)にて、高温および長期に亘る熱波は早産リスクを高めると発表した。特に、出産1週間前においては、高温・熱波と早産リスクに強い関連性が認められた。

これまで、先行研究では、出産1週間前に極端な高温に晒された場合、陣痛が早まると報告されている。しかしながら、早産になる要因の解明には至っていなかった。

なお、早産は妊娠37週未満での出産と定義される。通常、妊娠期間は妊娠40週まで継続する。早産児は、呼吸器系および心血管系の疾患リスクなどの健康問題を抱えることが多い。また、体温調整機能は未熟であるため、脳出血リスクは高まり、脳性麻痺、学習障害、視覚・聴覚障害など長期に亘って健康問題が続く。

高温・熱波による母親の体温上昇
研究チームは、カリフォルニア州公衆衛生局が収集した同州における出産(2005〜2013年の単胎妊娠のみ)に関するデータを分析し、高温と早産における関連性の解明に努めた。

カリフォルニア州には多種多様な人種が暮らし、微気候であるゆえに地表面の状態や植物群落などの影響を受けて細かい気象の差が生じる。

データ分析結果より、約200万件の出産は夏季であった。早産率のベースラインは出産件数の約7%であったが、高温の環境下(平均気温:華氏98.11度、高温日:最低4日間継続)では早産率が13%増加した。

研究チームは、気温上昇および熱波・猛暑日の期間拡大に伴い、早産リスクは高まると結論付けている。また、重要なのは外気温ではなく、熱波・猛暑日の期間が続き、母親の体温が上昇することであるとしている。母親の体温が上昇した期間が長くなる程、子宮の胎児は高温に晒される期間が長くなり、結果的に早産を引き起こすという。

(画像はプレスリリースより)

UC San Diego

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