ラーメンYouTuberのSUSURU、無職からの脱出と「いけない彼氏」私生活を語る

0

2020年02月28日 21:30  週刊女性PRIME

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

週刊女性PRIME

ラーメンYouTuber、SUSURU 撮影/吉岡竜紀

「ずるずる!どうも!SUSURUで〜す!」威勢のいいかけ声から始まり、ラーメンだけを食べる動画で話題のYouTuber、SUSURU(すする)さん。

 '15年から動画をアップロードし始め、彼のチャンネル『SUSURU TV.』は現在、チャンネル登録者数70万人超えの人気ぶり。

<br>

 過激な動画内容で再生数を稼ぐ存在も多い中、一貫して「ラーメンを楽しむ」スタイルを変えず、着実にファンを増やしてきた。そんな彼の意外な無職時代や、動画では語られていない恋愛事情について直撃した。

“贅沢な時間”から一転、無職に

 現在のように動画を投稿する以前からラーメンを食べ歩いてはいたが、当時は動画はおろか写真撮影すらもしていなかったという。

「学生時代に所属していたバンドサークルの友達を誘ってラーメンを食べ歩いていました。『ラーメン二郎』が好きで週に3、4回通いつめていましたけど、自分から情報を発信するなんて考えられなかった」

 ラーメン好きで友達思いな普通の大学生。ただ、厳しい受験を経て大学に入るも授業には全く行かず、友達と遊んでばかりの生活を送っていた。

「友達とスタジオに入り浸る毎日で、意味もなく東京都内を歩いたりもしました(笑)。そのかわり大学は通っていなかったから、4年間在籍して取れたのは8単位。

 結局、そのまま大学に行かなくなり中退しました。いま思えば無駄な時間というか、すごく贅沢な時間ですよね」

 休学を含め5年間在籍した大学から籍をはずした後は、パチスロでお金を稼ぎながらの生活。それも長くは続かず、中退から半年後には就職活動やアルバイトもせずに貯金を切り崩しながら暮らしていた。

「好きだった音楽で食べていくことも考えたけど、それで失敗した先輩の姿を見て“ダメだ”って思った。それでも内心では“何かやらなきゃな”“どうしようかな”って不安で……」

 焦るだけの時間を過ごす中、転機が訪れる。所属していたサークルの先輩で、現在はチャンネルの編集を担当するチャル蔵さんから「ラーメンのYouTubeをやらないか」と声がかかる。

朝イチで気にする“再生数”

 音楽にラーメン、好きなことにはとことんハマる彼にとってはもってこいの誘いだった。そうして学生時代からの仲間と一緒に動画投稿をスタート。親には黙って始めたものの、開始から2年がたったころ、ついにバレてしまう。

「地元の友達の親から聞いたそうで(笑)。僕にはたったひと言“やってるんだね”としか言いませんでした。そのころには動画の再生数もある程度の実績があったので、反対されることはなかったですね。

 今では家族そろって動画を見ているそうです。欠かさず動画を投稿していることもあってか、“毎日、息子の顔が見られていい”って安心だそう。それでもYouTuberになって感じるのは『継続すること』の難しさ。動画の編集を手伝う仲間のおかげで続けられているので、そこは感謝しています」

『毎日ラーメン健康生活』と銘打つだけに、365日休むことなく更新している。多忙を極める中でも必ずチェックしているものがあるという。

「コメントは全部、見ていますね。なかでも5年間ずっと書かれていることがあるんですが、ラーメンしか食べていないので“そろそろ死ぬぞ”って(笑)。でも僕はラーメンが好きなだけで、健康になりたいわけじゃない。キャッチコピーとして、パッと見たときに矛盾していたりするほうが面白いじゃないですか。

 それで今では週に2日ジムに通い、普段の食生活のアドバイスも受けながら生活している。

「ダイエットする前は、お昼にラーメンを食べたら夜は大好きなジャンクフードを食べるような生活でしたが、今は朝か昼にラーメンを1〜2杯でセーブして、夜は刺身を数切れのみ。

 これはあくまでラーメンを食べ慣れている僕のメニューなので、普通の人はまねしちゃダメだと思います(笑)」

 YouTubeについてSUSURUさんは、絶えず新しい動画が配信されることから「流動的な世界」と表現する。

 その中では自分自身の人気や実力が、“再生数”として見えることもあり「メンタル的な負担も大きい」と人気YouTuberならではの苦悩を吐露する。

「自分では“頑張った!!”と手応えのあった動画の再生数が伸び悩んだりすると、“大丈夫かな?”と心配になる。評価がリアルに数字として見られるので、何日か続けて再生数が下がると落ち込んでしまいますね。気にしないようにはしていますが、やっぱりつらいです。

 僕のように何年か続けていると“これくらい見られたら大丈夫だな”という目安がわかってくる。前日にアップロードした動画が朝起きて10万回再生されていたら“よかった、今日も生き残った”ってホッとします。

 でも、朝の時点で5万回を下回っていたら本当にヤバい。今でもたまにあるんですよね」

デート中も彼女そっちのけですする

 彼にとって作り手のモチベーションと動画の再生数は密接に関わっているそう。過去には動画作りへの気持ちが安定せず、再生数が伸び悩んだ時期もあったようで、

「正直に言えば、自分の好きなように食べたい。それでも動画を撮影しなければいけないので食後にメモを書く。そうしてだんだんとラーメンを批評しがちになっていきました。そのときはあまり楽しくなかったし、ネガティブな気持ちの影響なのか不思議と再生数も下がっていました」

 そんな時期を乗り越え、現在ではフラットな気持ちでラーメンを楽しんでいる。動画の要(かなめ)となるお店選びには、インスタグラムやツイッターといったSNSが重宝することを教えてくれた。

「SNSはラーメンの情報を集めている人がたくさんいるので参考になります。実際に行くお店が決まれば、次に見るのが『食べログ』です。僕が見るのは口コミよりも写真。

 お店の外観、内観、メニューの画像を見れば自分の中で大まかな味のイメージができる。その後に足を運んでみて、イメージを超える一杯に出会えるかどうか。本音を言うと想像以上の感動できるものもあれば想像どおりのことも。

 最近は和食やイタリアンで経験を積んだ料理人がラーメン業界に入ってきているようで、味にオリジナリティーのあるものが増えてきている印象です。それでも僕が重要視するのは見た目。動画のサムネイルもそうですが、見た目にインパクトがあるほうが断然いい」

 以前ほかのYouTuberと共演した際には「ラーメンが彼女」と語っていたが、現在はどうなのか聞いてみると「お付き合いしている相手がいます」という答えが。まだ見ぬ一杯を求め、全国を行脚する彼だからこその出会いがあったのだろうか。

「もともとはファンの方。食の好みが本当に合うんです。一緒に地方へ遠征して、お店をハシゴするのですが、5〜6杯注文する中でも、彼女は残さず食べる。

 最初はそんなに食べられなかったようですが、僕と一緒に食べているうちにイケるようになってましたね。彼女とラーメン屋を訪れるときもありますが、食事中はラーメンしか見えません。本当はいけない彼氏かも(笑)」

 最近では女性でも入りやすいお店が増え、ひとりでラーメンをすする女性も珍しくない。ラーメンを食べる女性の、グッとくる瞬間を教えてくれた。

「例えばロングヘアの女性なら、髪留めなんかを持っているとイイ。

 最近ではお店側が準備していることもありますが、自分で持っている人を見かけると“ああ、あの人やり手だな”と思いますね」

 今後は、YouTubeに多く参入し始めているタレントや芸能人と共演したいと言うSUSURUさん。移り変わりの激しい世界で、支持され続けるのは並大抵のことではない。それでも彼がラーメンのように長く愛される存在になるよう願うばかりだ。

(取材・文/澁谷祐介)

    ニュース設定