英大学ら「新型コロナ探知犬」計画進める 6週間後の実現に向け「COVID-19に対する革命的な方法となり得る」(英)

5

2020年03月30日 07:02  Techinsight Japan

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Techinsight Japan

新型コロナのパンデミック収束に向けて「探知犬」が活躍か(画像は『Medical Detection Dogs 2020年3月27日付Instagram「***Dogs could join the fight against COVID-19***」』のスクリーンショット)
英国の慈善団体「Medical Detection Dogs(メディカル・ディテクション・ドッグス)」は、臭いで病気を発見する「探知犬」が新型コロナウイルスに感染している患者を探知できるかを調査中だと発表した。「Medical Detection Dogs」では、犬の敏感な嗅覚について科学的に研究。それぞれの病気が独特の臭いを発するという調査や意見に基づき、犬にマラリアやがん、パーキンソン病などを嗅ぎ分ける訓練を行えることを証明している。

英国のミルトン・キーンズを拠点とする慈善団体の「Medical Detection Dogs」は、ダラム州にある「Durham University(ダラム大学)」と「London School of Hygiene and Tropical Medicine(ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院)」と協力し、犬に集中訓練を行う準備を始めた。新型コロナウイルスのパンデミック収束へ向けて、迅速で非侵襲的(体を傷つけない検査)な診断を支援するため、6週間後には最前線で活躍できるようプロジェクトを進めているという。

「Medical Detection Dogs」の創設者の1人でCEOを務めるクレア・ゲスト医師は新型コロナウイルス探知犬の調査についてこのように話している。

「原理的に、我々は犬がCOVID-19を探知できると確信しています。現在、患者からのウイルスの臭いを安全に採取して犬に提示する方法を調査中です。」
「我々の目的は、犬が無症状の人を含むすべての人々にスクリーニングを行い、検査が必要かどうかを見分けることです。この方法は迅速で効果的であり、体を傷つけることもありません。そして限られたNHS(無料国民保健サービス)の検査リソースは、本当に検査が必要な人たちだけが受けることができるのです。」

ダラム大学のスティーヴ・リンゼイ教授は、「この研究が成功したならば、COVID-19探知犬を空港に派遣し、ウイルスを持つ人たちを即座に探知することが可能になる。そうすれば地域での流行(エピデミック)にも終息が訪れ、さらなる再発防止にもつながるだろう」と述べている。

ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院で疾病対策部長を務めるジェームズ・ローガン教授は、前回の研究の結果、犬がマラリアに感染した人の臭いを嗅ぎ分けることを論証したと語る。さらにその精度は、世界保健機関の診断基準を超える非常に高いものだという。

「COVID-19などの呼吸疾患は、我々の体臭を変えることで知られています。そのため犬が臭いを探知する可能性が高い。この新しい診断は、短期間でCOVID-19に対応することができる革命的な方法となり得る。特に今後数か月において、大きな影響をもたらすことになるだろう。」

画像は『Medical Detection Dogs 2020年3月27日付Instagram「***Dogs could join the fight against COVID-19***」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

このニュースに関するつぶやき

  • 香港で犬に感染した疑いがあるでしょうに。。
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(5件)

前日のランキングへ

ニュース設定