日ハムがパ・リーグをかき回す! キーマンの一人は斎藤佑樹

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2020年03月30日 16:00  AERA dot.

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写真日ハム投手力アップのキーマンの一人、斎藤佑樹 (c)朝日新聞社
日ハム投手力アップのキーマンの一人、斎藤佑樹 (c)朝日新聞社
 昨シーズンは5位とBクラスに低迷した日本ハムだが、ダークホースとしてパ・リーグをかき回す力は十分ある。

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 その強みはチーム一丸となって戦う勝負強さであり、粘り強い姿勢も持ち味。様々なアイデアを駆使して相手チームを揺さぶる戦い方は実におもしろい。リリーフ投手を短いイニング限定で先発させる『オープナー』や、相手打者に合わせた極端な守備シフト、選手の価値を数値化で測る『B.O.S(ベースボール・オペレーション・システム)』も話題となった。

 もっとも、日本ハムはあえて奇をてらう戦い方をしているわけではない。その実は投手陣を中心とした守備ベースでオーソドックスな野球とも言える。

 先発には昨年15勝で最多勝を獲得した有原航平という太い幹ができた。また左膝骨折から復活のめどが立った上沢直之、どのような役割もこなせるベテランの金子弌大、『オープナー』の申し子・加藤貴之、新外国人のドリュー・バーヘイゲンなど心強い顔ぶれが並ぶ。そしてドラフトでも即戦力投手を獲得するなど着々と投手整備は進んでいる。

 その中でさらなる投手力アップのキーマンとなるのが、ニック・マルティネス、吉川光夫、斎藤佑樹の3人だと見る。

 マルティネスは1年目の2018年に10勝を挙げたが、昨年は故障で1軍登板はなかった。しかし150キロを超える真っ直ぐとカットボール、鋭く曲がるカーブが持ち味。制球が非常に良く、「今メジャーへ凱旋しても活躍できる」と関係者の評価も高い。

 キャンプ中からマルティネス本人が重視していたのは、高い集中力の維持。「パワーを効率的に使えれば、腕はしっかり振れているので力のある球を投げられる。強く腕を振る中で、ロケーションを大事にしてしっかり投げ切ることを考えたい。そのためには正しいメカニズムとともに、集中することが大事。アドレナリンが出た状態でも、平静を保つことができるメンタルも大事にしたい」と力を込める。

 メンタルが安定することでロケーションを有効活用できる。ロケーションとは左右高低のストライクゾーンだけでなく、打者のタイミングを狂わす奥行きなども含まれる。それこそがピッチングの生命線であり、実戦登板では常に大事にしているという。

 サウスポーの吉川は12年に14勝(リーグ2位)を挙げ、最優秀防御率(1.71)とリーグMVP獲得など大活躍。しかし、その後はエースとして期待されるなかで思ったように結果が出せず、16年オフに巨人に移籍したのち、2019年6月26日に日本ハムに復帰した。

 先発陣に左腕の吉川が加わると、バリエーションが一気に広がる。「辞める覚悟で、その気持ちでやりたい」と吉川本人は悲壮な覚悟も口にするが、周囲の期待はそれ以上に大きい。ある解説者は「打ちにくい投手という印象。真っ直ぐは速くないけど、打者はうまく捉えられない。力で抑え込むというタイプではないから復活は十二分に可能。ストライクゾーンの中で勝負できればそうそう打たれないと思う」と評価する。

 そして、忘れてならないのが斎藤だ。かつて甲子園を沸かせた『ハンカチ王子』も31歳とベテランの域に入ってきた。2年連続1軍無勝利だが、今オフには新たな練習方法を取り入れるなど、現状打破に向けて必死に取り組んでいる。

 日ハムOBの一人は「球速や球威はあまりないが、斎藤の武器は制球力と、試合を作る能力があること。これはアマチュア時代から一貫している。打者との駆け引き、緩急、捨て球、ボール球の使い方をうまく活かすことができれば、戦力になれる。昨年、オープナーでの登板があったのも短い回なら試合を作れるから。首脳陣がしっかり適材適所を見つけてうまく活用して欲しい」と戦力としての斎藤に大きく期待している。

 他にも注目の2年目、吉田輝星も虎視眈々と登板機会を伺っている。ブルペン陣には球史に残るリリーフ左腕・宮西尚生や計算の立つ石川直也がいて、ブライアン・ロドリゲスの評価も高い。そして、抑えには経験豊富な秋吉亮が控える。量・質を兼備する投手陣はリーグトップクラスと言っても過言ではない。

 2010年代の日本ハムはAクラスが6度、Bクラスが4度。そのうちリーグ優勝は2回、16年には日本一にも輝いた。その間、ダルビッシュ有(11年オフ)、大谷翔平(17年オフ)のメジャー挑戦を容認するなど、チーム編成激動の時代の中で奮闘してきた。

 それでも、毎年入れ替わりのようにニューカマーが出現し、戦い方に工夫を凝らすことで結果も出してきた。イレギュラーな日程になる今シーズン、状況を的確につかんだ対応力を強みとしてきた日ハムが、パ・リーグを盛り上げてくれることを期待したい。(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。

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  • 毎年毎年この時期の記事ご苦労様です。
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  • まともに先発投手いてないわファーム壊滅してるわで5回投げられない自慢大会何回も開催したんでしょ?あと打線の火力明らかに足らんのレアード抜けて思い知ったはずやのに何もしてないよね。 https://mixi.at/a5k7epB
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