世界ラリークロス:ケビン・アブリングがGCK陣営に加入。最高峰クラス参戦へ

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2020年04月02日 09:21  AUTOSPORT web

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2020年はFIAヨーロピアン・ラリークロス選手権(EuroRX)へのフルエントリーを予定していたケビン・アブリング
WRC世界ラリー選手権を戦った経歴を持つオランダ出身のケビン・アブリングは、2020年シーズンに向け当初予定していたFIAヨーロピアン・ラリークロス選手権(EuroRX)へのフルエントリー計画を変更し、GCコンペティション(GCK)に移籍しWorldRX世界ラリークロス選手権の複数ラウンドで、ルノー・クリオR.S.RXスーパーカーをドライブすることになった。

 2020年エントリー申請期限を前に、EuroRXへのパーマネントエントリーを予定していた31歳のアブリングは、新シーズンに向けて急きょプランを変更。GCKがアップデートを進めるルノー・クリオR.S.RXスーパーカーの開発に参画し、4戦でステアリングを託されることが決まった。

 2019年は開発作業初期段階からESモータースポーツの部隊に加わったアブリングは、自身が手掛けた新型シュコダ・ファビアRXスーパーカーでノルウェーのヘル戦とスウェーデンのホルヘ戦に参戦しWorldRXデビューを果たした。その実績を買われ、2020年はさらに戦闘力のあるマシンで世界選手権へ挑む環境を手にした。

「昨年は念願のWorldRXデビューを実現し、2戦ともにファイナル進出を果たすことができた。その成功体験を受け、この2020年により高いレベルでレースを戦うことができるのは素晴らしいことだ」と、新シーズンへの抱負を語ったアブリング。

「このラリークロスという競技が大好きで、年間を通じてチャンピオンシップを戦うことができるのは本当に最高なことなんだけれど、僕の目標はより長期的なスパンでこのシリーズに関わっていくことだ。今季、世界最高のドライバーたちと走れるのは、確実に前向きな一歩になるだろうね」

「もちろん僕自身、現在の世界が直面している難しい健康状況の危機について、心から懸念している。正しく危惧するべきで、誰もが安全を望んでいることは明らかだ。でも同時に、プロのドライバーとして競争力ある立場でレースに戻る日を待ち望んでもいる。状況が収まればすぐにラリークロスでの勝負に臨み、最高のショーを披露するつもりだ」

 現時点でアブリングはアブダビ、南アフリカ、ポルトガル、そしてニュルブルクリンクに新設されるトラックを舞台としたドイツ戦へのエントリーを予定。同じく2020年はGCKアンコラプテッドのチーム名でクリオをドライブする、GCK創設者兼代表のゲラン・シシェリも次のように期待を語っている。

「ケビンをEuroRXではなくWorldRXに投入するプランは、チームとしての戦略的な決定によるものだ。ケビンは非常に才能があり、このスポーツに熱心に取り組み、その姿を間近で見てきた者として、2020年は彼と密接に協力することを常に考えていたんだ」と明かしたシシェリ。

「世界的には、この瞬間にも多くの問題に直面しているが、ケビンには可能な限り出場ラウンドへの準備にフォーカスしてもらうつもりだ。このWorldRXで世界レベルのRXドライバーたちとバトルし、彼が世界戦で通用することを証明したい。その成功と経験を足掛かりに、2021年フル参戦への良き準備期間となることを願っている」

 また、2020年シーズンエントリー暫定枠で参戦するTEAM JCレーステクニークは、すでに期限内でエントリーリストが発表されていた2019年EuroRX王者のロビン・ラーソンに加え、新たに『KYBチームJC』の参戦名でラトビア出身のヤニス・ボウマニスを起用するとアナウンス。体制確定が申請期限より遅れたものの、既存参戦全チームの承認を得て2台目のEKS製アウディS1 RXスーパーカーを走らせる。

「まったく新しいチームで、新しいシーズンが始められることをとても楽しみにしている。JCレーステクニークとロビンは、2019年にEuroRXで高い競争力を発揮した。今季はWorldRXに昇格し2台のマシンを走らせることで、より効果的で強いチーム作りが可能になると思う」と、意気込みを語ったバウマニス。

「KYB製の最新ショックアブソーバーを搭載した、最新仕様のEKSアウディに乗り込むのが待ちきれない。ロビンは間違いなく自分よりクルマをよく知っているが、彼のペースにできるだけ早く近づくことができれば最高だね」

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