iPhone 12は9月発売から遅延なし? 受託工場が「秋口までに生産」と“確約”か

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2020年04月07日 07:01  リアルサウンド

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リアルサウンド

『appleinsider』より

 iPhone 12は、例年通りであれば2020年秋頃にリリースされると思われていたが、新型コロナウイルス(COVID-19)がパンデミック(世界的大流行)になったことを受けて、遅れが出るかどうかに注目が集まっている。


(参考:iPhone 12は宇宙時代のデバイスに? 新たな“機能”から推測


・渡航制限で開発が遅延
 『BGR』は、感染を防ぐために渡航制限が行われており、Appleのエンジニアがアジア入りできないことが根本的な問題だとしている(参考:https://bgr.com/2020/04/02/iphone-12-release-date-2020-delay-2021-mass-production/)。


 その結果、iPhone開発プロセスは滞っているか、若しくは通常よりも遥かに遅いペースで進行。Appleのエンジニアは、iPhone 12プロトタイプの様々な設計要素を完成させるために、サプライヤーと直接会う必要があるが、実現できずにいる。


 『BGR』が取材した“この問題に詳しい筋”によると、米国のエンジニアリングチームはテレビ通話を使用して、中国のスタッフにiPhoneプロトタイプの組み立てを指示しているとのことだ。しかし、全てをオンラインで済ませることができる訳ではなく、現在保留中の会議もあるという。


・経済状況は最悪、需要と発注数の見定め困難
 Appleが取り組んでいるもう1つの問題は、サプライヤーへの発注する数量の管理だ。 Appleは通常、サプライチェーンを上手く管理しているが、新型コロナウイルスによる経済的影響により、あらゆることが判然としない。


 iPhone 12は、例年通りに発売されると、需要は信じ難いほど少ない可能性がある。初めて5Gに対応するフラッグシップモデルで、1000ドル以上すると思われるが、あらゆるところに失業者が溢れており、市場環境はこれ以上ないくらい悪い。スマホを新調しようという雰囲気ではないのは明白だ。


 発注量が少な過ぎて、需要が思ったよりも好調な場合、iPhone 12は深刻な供給不足に陥る可能性がある。一方、Appleがコンポーネントを多く発注し過ぎると、製品が売れ残ってしまい、Appleの収益は大きな損失を被ることになる。


 上記のような理由から、Susquehanna International Groupのアナリストであるメフディ・ホセイン氏は、Appleの収益率が低下するリスクを予測している。


 Appleは5月頃、iPhone 12のリリース日を検討し直すと言われている。2020年の年末頃になる、あるいは2021年にずれ込むという報道もある。しかし、今回のパンデミックは、まだ出口が全く見えていない。未曾有の事態で、Appleが対処に苦労していることは明らかだ。


・サプライヤーは強弁? それとも根拠のある自信か
 『appleinsider』はiPhoneの受託生産を行っているFoxconnテクノロジー・グループ(台湾)が、例年通りの生産を保証していると報じている(参考:https://appleinsider.com/articles/20/04/01/5g-iphone-12-on-track-for-fall-launch-says-foxconn)。


 『appleinsider』によると、Foxconnテクノロジー・グループ(台湾)のIR部門責任者のアレックス・ヤング氏は、同グループ企業の鴻海精密工業が、秋口の締め切りに生産を間に合わせることが出来ると、ゴールドマン・サックスとの非公開の電話会議中に、投資家に対して確約したという。


 Foxconnの収益の約半分をApple関連の取引が占めていると言われる。これは果たして強弁なのか、それとも根拠のある自信なのだろうか。


 Apple内でも混乱が生じており、同様にサプライヤーも難しい舵取りを余儀なくされている。今後も、動向を注視する必要があるだろう。


(Nagata Tombo)


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