桜花賞の行方を5人が占う。激変&激アツの最新「3歳牝馬ランキング」

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2020年04月08日 06:21  webスポルティーバ

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 昨年末のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日/阪神・芝1600m)で圧倒的な強さを見せて、2歳女王に輝いたレシステンシア(牝3歳/父ダイワメジャー)。世代の”主役”として、そのままクラシック戦線を突っ走るかと思われたが、前哨戦となるGIIチューリップ賞(3月7日/阪神・芝1600m)で、まさかの先着を許して3着に敗れた。

 代わって、チューリップ賞を制したのは、阪神JFで2着だったマルターズディオサ(牝3歳/父キズナ)。僅差の2着には、阪神JF3着のクラヴァシュドール(牝3歳/父ハーツクライ)が入った。

 そのほかのトライアル戦は、GIIフィリーズレビュー(3月15日/阪神・芝1400m)ではエーポス(牝3歳/父ジャスタウェイ)が、アネモネS(3月15日/中山・芝1600m)ではインターミッション(牝3歳/父ディープインパクト)が勝利。新興勢力が次々に台頭してきた。

 こうした結果を踏まえつつ、牝馬クラシック第1弾、GI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)を目前に控えた現時点での3歳牝馬の『Sportivaオリジナル番付(※)』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、独特なデータを駆使するパソコン競馬ライターの市丸博司氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、今春のクラシックを目指す3歳牝馬の、現時点における実力・能力を分析しランク付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。


 1位は、レシステンシア。前回と同じくトップの座をキープしたが、2位とのポイント差はグッと縮まった。桜花賞での巻き返しはあるか。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「4番人気で挑んだ阪神JFは、あくまでもチャレンジャー。高速馬場を生かし、差し・追い込み勢の末脚を封じ込める作戦によって、5馬身差の圧勝につなげました。前半4F(ハロン)45秒5という逃げを打ち、上がり4F47秒2でまとめて、1分32秒7という勝ちタイムを記録するパフォーマンスは、まさに絶好の馬場とチャレンジャーという立場があってこその偉業でしょう。

 翻(ひるがえ)って、年明けの阪神開催は渋化馬場が多くなり、12月の馬場に比べると、痛みが目立ちます。また、2歳女王という立場やその脚質から、マークがきつくなるのは当然。それが、チューリップ賞の結果に出た、と見ていいでしょう。

 あと、前半4Fが47秒1、後半4Fが46秒2というスローペースでレースを運んだことが、結果的に差される要因となってしまいました。それでも、もう少し前後半の差をなくす逃げ方なら、切れる馬にもやられなかった公算が高いです。そういう意味では、今度は鞍上が武豊騎手に変わることで、絶好の逃げを打てる可能性が増します。

 この馬にとっては、桜花賞がメイチの勝負。巻き返しがあっても、不思議ではありません」

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「チューリップ賞ではTF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)を伸ばすことができず、前回のランキングに比べて、2番手以降との差がかなり詰まってきました。とはいえ、桜花賞では心配しなくていいでしょう。というのも、チューリップ賞での敗因が明らかだからです。そう、前半の抑えすぎです。

 レシステンシアは、前半抑えたところで、最後に33秒台の切れる脚が使えるわけではありません。そのことは、それまでのレースからも想像できていましたが、それがチューリップ賞で実証された、ということです。

 ならば、桜花賞ではどういうレースをすればいいのか。良馬場であれば、前半3Fを33秒後半〜34秒前半で飛ばす。これだけでいいのです。逃げにこだわる必要もないので、番手はどこでもOK。とにかく、4角で先頭に立って、直線入口である程度、後続を突き放すこと。そこに集中して乗れば、結果はついてきます。

 チューリップ賞の3着には、本当に意味がありました。あれが本番でなくて、つくづくよかったなと思います」


 2位は、ランク外から一気に浮上したマルターズディオサ。阪神JF2着はフロック視されていたものの、チューリップ賞の勝利で盤石の評価を得ることになった。

吉田氏
「阪神JFでは、好位でうまく立ち回って、最後までしぶとく脚を使って2着。通ったコース取りの差で、僅差で3着のクラヴァシュドールよりも評価を下げてしまいました。しかし、チューリップ賞で圧巻のレースぶり。評価を改めました。

 外枠発走ながら、スタート後に外目を無理なく上がっていって、3コーナーでは好位の2〜3番手にピタリ。4コーナーでは、しっかりと前にプレッシャーをかけにいきました。そして直線では、前半楽をしていたレシステンシアとクラヴァシュドールをねじ伏せてしまうのですから、恐れ入りました。

 マルターズディオサに向く流れではありませんでしたが、鞍上の田辺裕信騎手が早めに動かして、枠の不利をカバーしたのも立派。スローを嫌うレシステンシアが作る流れも、本質的には向いており、桜花賞はもちろんのこと、その先のGIオークス(5月24日/東京・芝2400m)でも楽しみです。

 前走でも馬体重は444kgでしたが、トモの丸みがあって、体重以上に馬体を大きく見せます。チューリップ賞後、そのまま栗東トレセンに滞在して調整しているのも、プラスに働くでしょう。前走の状態をキープできれば、春のクラシックは大いに楽しめそうです」

本誌競馬班
「粒ぞろいのメンバーがそろっていたサフラン賞(9月29日/中山・芝1600m)を勝って、ハイレベルな阪神JFで2着。さらに、最も重要視すべき前哨戦のチューリップ賞を勝ったとなれば、その実力を評価せざるを得ないでしょう」

 3位も、圏外からランクインしたデアリングタクト(牝3歳/父エピファネイア)。リステッド競走のオープン特別・エルフィンS(2月8日/京都・芝1600m)を圧勝し、2戦2勝で本番へ向かう。

木南友輔氏(日刊スポーツ記者)
「エルフィンSの勝ち時計は1分33秒6。同日の古馬1勝クラスの同条件よりも速いタイムでした。しかも、荒れた馬場で4馬身差の圧勝。加えて、破った相手がのちにチューリップ賞で5着に善戦したスマートリアン(牝3歳/父キズナ)や、フィリーズレビューを快勝するエーポスというのが、高評価に値します。

 父方の祖母がシーザリオ、母方の祖母がデアリングハートという血統もいいですし、本番の桜花賞がハイペースで、差し馬有利な流れになりそうなのも、同馬に好影響をもたらすのではないでしょうか」

市丸氏
「エルフィンSの内容が抜群。前半、まずまず流れたことで、差し馬に向く競馬になったことは事実ですが、それにしても、直線で見せた最後の脚は凄まじかったです。他の馬が止まって見えましたからね。あのメンバー相手では、モノが違いました。

 血統的には、母方の祖母が牝馬重賞3勝のデアリングハート。レベルが高い世代で、桜花賞ではラインクラフト、シーザリオに続く3着でした。これに、キングカメハメハ、エピファネイアとつけられて、勝負強さとスタミナが補強されています。クラシックでも楽しみな存在です」

 4位は、リアアメリア(牝3歳/父ディープインパクト)。前回2位から2ランクダウンした。実戦から離れている分、新興勢力にかわされた形だ。

土屋真光氏(フリーライター)
「阪神JFの惨敗(6着)は、枠順も含めて、展開がまったく向かなかっただけ。レシステンシア陣営も、自身の苦手な展開をチューリップ賞で確認し、桜花賞では再び、阪神JFと同じような展開になるかもしれませんが、一度経験している分、今度はあそこまでだらしない競馬にはならないはずです。

 GIIIアルテミスS(10月26日/東京・芝1600m)で一蹴したサンクテュエール(牝3歳/父ディープインパクト)がその後、牡馬相手にGIIIシンザン記念(1月12日/京都・芝1600m)を勝ったことを考えれば、能力上位は確か。仮に桜花賞を取りこぼしたとしても、よほどの酷い内容でない限り、オークスまでは見限ることはできません」

 5位もまた、圏外からのランクインとなった。GIIIクイーンC(2月15日/東京・芝1600m)を快勝したミヤマザクラ(牝3歳/父ディープインパクト)だ。兄にマウントロブソン、ポポカテペトルがいる良血ゆえ、大一番での活躍が見込まれる。

土屋氏
「少し時計がかかる馬場を得意としていた兄のマウントロブソンやポポカテペトルは、言うなれば、ズブい馬というイメージ。しかし、ミヤマザクラにはそういった点が見られず、兄たちのいいところだけを受け継いだ印象があります。

 となれば、クラシックでも好勝負が期待できます。クイーンCでは、桜花賞でも十分に立ち回れそうな反応のよさを見せましたし、負かした相手が、2着マジックキャッスル(牝3歳/父ディープインパクト)以下、いずれも実力馬ぞろいだったことにも、大きな価値を見出せます。

 2歳時には、GIII京都2歳S(11月23日/京都・芝2000m)で牡馬の実力馬マイラプソディの2着と奮闘。その内容から、たとえ桜花賞で揮(ふる)わなくても、オークスでは楽しみな1頭となり得ます」

 最初の大一番を前にして、ランキングがガラッと入れ替わった3歳牝馬戦線。レース本番でも、熾烈な争いが繰り広げられることは間違いない。若き乙女たちのエキサイティングな走りを見逃すな!

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