寒い冬が過ぎ草木が芽吹く春は、野菜も美味しい季節です。春にしか味わうことのできない春野菜のなかには、「春野菜だからこそ」の特徴を生かして、より腸内環境美化に役立つ食べ方のできる野菜もあります。
健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、旬を味わいながら腸内環境美化に役立つ野菜を3つご紹介します。
■春野菜ならでは!腸活に役立つ野菜3つ
(1)新玉ねぎ
不溶性食物繊維、水溶性食物繊維、オリゴ糖など腸内環境美化に役立つ成分が豊富な玉ねぎ。なかでも、水溶性食物繊維やオリゴ糖は、すでに腸内に棲みついている善玉菌のエサとなる働きがあります。
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水溶性食物繊維は、その名の通り「水に溶ける食物繊維」です。そのため、水溶性食物繊維のためには玉ねぎを水にさらさないほうが良いのですが、一般的な玉ねぎは苦みや辛みが強く、水にさらさずに生食するには不向きです。
新玉ねぎは、繊維も柔らかく苦みや辛みが少ないので水にさらさずに生食できるため、より水溶性食物繊維を摂ることができます。
(2)新ごぼう
ごぼうも、玉ねぎと同様に水溶性食物繊維の豊富な野菜です。ですが、やはり一般的なごぼうは、あく抜きのために水にさらしてから調理するのが一般的です。
新ごぼうはアクが少ないため、水にさらさずに調理できます。そのため、水溶性食物繊維が流れ出ていない状態で調理することができ、より腸内環境美化をサポートします。
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(3)春キャベツ
腸活に役立つ成分というと食物繊維が有名ですが、ビタミンも欠かせません。なかでも、ビタミンCは善玉菌のエサとなる働きがあります。
キャベツのビタミンCは、外側の緑の濃い葉の部分と芯の部分に多く含まれていますが、一般的なキャベツの外側の緑の濃い葉は固く、生食に適していません。
春キャベツなら、外側の葉まで柔らかく、また芯の部分も柔らかいため、繊維を断ち切るように千切りにすればサラダで食べることができてビタミンCも逃さず、また捨てるところも少なくキャベツを味わうことができます。
春は、寒暖差も大きく身体のバランスを崩しやすい季節です。しっかり食べて、腸内環境を良い状態に保ちたいですね。
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(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ 料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)