開幕までに知識を増やそう。カーナンバーとチーム名の由来を知る:ADVICS muta Racing INGING

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2020年04月14日 18:41  AUTOSPORT web

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2020年のスーパーGTを戦うADVICS muta 86MC
新型コロナウイルスの感染拡大に揺れる国内モータースポーツ界。2020年はGT500クラスへのクラス1車両の導入、年間2戦の海外開催、熾烈さを増すGT300クラスなど数多くのトピックスがあったスーパーGTも、開幕から5戦が延期となってしまった。ただ7月の開幕を前に、ちょっぴり知識をつけておけば、来たる開幕がより楽しく迎えられるはずだ。そこで、不定期連載となるがスーパーGT参戦チームのチーム名とカーナンバーの由来をお届けしよう。第15回目は、GT300クラスのADVICS muta Racing INGINGだ。

■ADVICS muta Racing INGING
マシン:ADVICS muta MC86
ドライバー:阪口良平/小高一斗/堤優威
カーナンバー:6
監督:山本智博
タイヤ:ブリヂストン

 2020年、スーパーGT GT300クラスにトヨタ86 MC+ブリヂストンという組み合わせで参戦する注目のエントラントが、スーパーフォーミュラでもおなじみのINGING MOTORSPORT。スーパーGTでも、2015年からLM corsaやK-tunes Racingとともに参戦していたことはあるが、INGINGの名でスーパーGTに出るのは、1998年にGT500クラスに参戦して以来というから驚きだ。

 そんなINGING MOTORSPORTは、現在もGR Garage周南INGINGなどモータースポーツに積極的に参入するカローラ山口が母体。1996年、松永雅博を擁しJTCC全日本ツーリングカー選手権にカローラで参戦を開始したチームサムシングが最初のモータースポーツ活動だという。当初はカローラ山口の社内活動だったが、翌1997年、現在でもチームカラーとして使われるオレンジに変更されたカローラには、グレーとブラックの丸に『INGING』の文字が記された。

 このINGINGというチーム名だが、現在もスーパーフォーミュラのJMS P.MU/CERUMO・INGINGのマシンカラーリングを手がけるデザイナーが提案した名前だという。英語で現在進行形を示す『〜ing』がふたつ重ねられ、発展し、チームが常に進化していく姿勢を表したものだ。

 INGINGは、モータースポーツ活動で培ったスポーツイメージを打ち出したディーラーに出入りしはじめたのが、山口県柳井市出身の若き高木真一だった。高木は1997年、フォーミュラトヨタ・ウエストで全勝優勝を飾ると、メインシリーズにスポット参戦し優勝。そんな高木への“ご褒美”として、チームはGT500に参戦を開始した。

 JGTCデビューとなった高木と組んだのは、ピエール-アンリ・ラファネル。ブラックにタイガーのイラストが描かれたESSO Tiger Supraは、カーナンバー6をつけた。前年までクラフトが使用していた番号だが、TRDの重役から「ひと桁がいい」と『6』をINGINGが継承。その年限りでINGINGのGT500挑戦は終わるが、カーナンバー6とエッソカラーは、翌年からTeam LeMansに引き継がれた。

 ふたたびINGINGとしてスーパーGTに参戦する2020年、カーナンバー『6』をつけるのは運命的な印象もある。ベテランの阪口良平とF3で速さをみせる小高一斗、ハコレースで台頭してきた堤優威の3人がどんな活躍をみせるのか。今から開幕が待ち遠しいところだ。

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