嵐、ライブ演出で唸るポイント 『「untitled」』ツアーYouTube無料公開を機に解説

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2020年04月15日 06:11  リアルサウンド

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 4月10日に嵐の公式YouTubeチャンネルにて、期間限定で公開された『ARASHI – ARASHI LIVE TOUR 2017-2018「untitled」』。2018年12月に行われた東京ドーム公演の無料配信を行い、4月14日の時点で動画再生数は650万回を超えた。


(関連:『ARASHI LIVE TOUR 2017-2018「untitled」』視聴


 これまで嵐を応援してきたファンはもちろん、他のアイドルグループのファン、いままで嵐の楽曲やステージに触れたことのない層からも反響があるなど、大きく話題を集めた。次々と飛び出す斬新な演出がつまった嵐のステージ、魅力を探ってみたい。


●ファンを楽しませる嵐のステージ
 『「untitled」』でまず驚かされたのは、巧みな照明づかいとメインステージに設置された巨大ビジョンだろう。可動式の超特大LEDビジョンは一面2083インチ、横幅51m、高さは12.6m。これを楽曲の世界観に合わせた映像で演出し、巧みに活用していた。


 これらの演出は松本潤が担当している。松本はこれまでにいくつもの革新的な演出を取り入れてきた。その一つがムービングステージ。透明のアクリル板を用いた可動式ステージで、5人が踊りながら移動することができる。観客の頭上を移動するもので、ファンはメンバーを特別なアングルから観ることができる。


 『「untitled」』の演出にも用いられた制御ペンライトを、いち早く導入したのも嵐。手動でカラーの切り替えができるが、自動制御機能により会場全体を使った演出の一部になれる。


 2019年の『ARASHI Anniversary Tour 5×20』では衣装やステージパネルにスワロフスキー200万個を使用したと報じられた。とにかく革新的でスケールの大きさが嵐の特徴といえる。


 また、アルバム、ツアーもコンセプチュアルなものが多く、2015年のコンサートツアー『Japonism』では、原点回帰をテーマに掲げ、“ジャニーズらしさ”や“日本の素晴らしさ”を嵐ならではの新しい視点で表現。楽器から衣装にいたるまで和のアイテムを取り入れたパフォーマンス、日本を印象付ける色鮮やかな映像美に圧倒された。


 ほかにも、YouTubeチャンネル開設後は「Turning Up」の振付動画を公開。これまでにもファンと一緒に楽しむ工夫を積極的に取り入れてきた嵐。現在、Netflixで配信中の『ARASHI’s Diary -Voyage-』では、松本を筆頭に「5×20」コンサート制作の裏側に密着した映像が観られる。


●楽曲とセットリスト
 『「untitled」』の序盤、「最後まで俺らについてこい」という松本の言葉があったが、予想だにしない演出の連続でついていくのに必死だった。「Green Light」からスタートし、1時間52分の本編終了までに目まぐるしく景色がかわった。「バズリNIGHT」では相葉雅紀・大野智・櫻井翔がギャルに扮してパラパラを披露したかと思えば、8本の糸を再現したプロジェクションマッピングで大野を操るようにみせた「つなぐ」、「Pray」では雪景色を、巨大ステンドグラスでゴスペル感を演出した「光」と、巨大パネルならではの迫力を活用した映像とパフォーマンスの融合。反対に、演出を抑えたのが二宮と相葉のユニットソング「UB」。お揃いの衣装で登場し、体を絡ませながら身長差を利用したペアダンスを披露。引き算によってパフォーマンスが際立った。


 また、「Bittersweet」「GUTS!」など、メンバーが出演したドラマの主題歌も盛り込むなど初見でも楽しめる工夫を忘れない。「Sugar」では、相葉の甘いファルセットに、雄々しい松本と櫻井の声が重なることで甘美さが際立つ。歌割に合わせてメンバーを一人ずつローポジションからフォーカス、スイッチングで翻弄。曲終わりにはぐっと心が掴まれた。


 極め付けは1時間36分過ぎから10分超に渡る「Song for You」と「『未完』」。終盤に負荷の高い楽曲を揃えたことも注目したい。イントロから交響曲を思わせ、大野の歌唱力とミュージカル調のダンスでショーへと引き込む。管弦楽の重厚なメロディに、彼らの軌跡をたどった歌詞、LEDビジョンには当時の画像が出現。そこへメンバーのパフォーマンスが重なる。ミュージカル映画や演劇の一幕のようだ。


 トーンを一変、嵐の編曲を数多く手がけてきた佐々木博史氏のサウンドにメッセージ性の強い歌詞を合わせた「『未完』」。中盤に「交響曲第40番第1楽章」(モーツァルト)をミックスし、櫻井の〈後ろなんて見ない〉〈ひたすらもがけ〉と、自分を鼓舞するかのようなRAPへと続く。ライブ終盤に負荷をかけた彼ら、「未完」というキーワードを踏まえた演出で本編を終えた。


 回を追うごとに新しい試みを盛り込んだ演出、コンセプチュアルな構成、ストレートな表現を盛り込んだストーリー、追い込むメンバーのパフォーマンスに、笑ったり恋したり、黄色い声援をあげたり、圧巻の演出に涙したり……。


 嵐は、映像作品の売上でも「DVD1位獲得作品数」18作連続、通算20作と記録を更新し続けている(参照:https://www.musicman.co.jp/chart/248025)。メンバーのパフォーマンスはもちろんだが、照明づかい、ビジュアル、特効などの演出を、真上やハイポジションなど様々な角度から全体・部分を収めた、映像作品としての完成度が高いことも要因だろう。


 思わぬタイミングで嵐の世界に触れ、また一つエンタメの扉が開いた人も多いのではないだろうか。(柚月裕実)


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  • 松本さん考案のムービングステージは2005年から使っている。他のアーティストにも使ってもらいたいから特許はとってないというのも付け足しとく。ココにない演出について↓
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