ママ友LINEグループで「学習格差」に落ち込む! 私立小ママの発言に「不安」を抱いたワケ

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2020年04月26日 21:42  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

 今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 新型コロナ感染拡大による政府からの緊急事態宣言に伴い、小中学校等が全国的に休校となっている。ママたちにとって頭を悩ますのが、自宅学習。休校となり全ての勉強がストップしている状況だけに、「どこまで自宅でフォローすればよいのかわからない」という声も。今回は、そんな渦中にあるママたちの悩みを聞いた。

 理恵子さん(仮名)は、都内にある小学校に6歳になる男児を通わせている。今年の4月に公立小学校に入学したばかりだが、入学式以降は、ほぼ自宅待機となっているそうだ。

「新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、入学式は校庭で、通常の式を短縮した形で執り行われました。出席者はマスクを着用し、保護者同士の席も離れていたため、ほとんど交流はありませんでしたね。その後、すぐに緊急事態宣言が発令されたため、5月6日まで休校に……。今後どうなるかまったくわからず、とても不安です」

 小学校から自宅学習用のプリントが配られたり、担任の先生から定期的に連絡があったりするというが、休校中の対応は学校によってまちまちだそうだ。

「幼稚園で一緒だったママ友と、休校中はどのように過ごしているか、LINEのグループチャットで情報交換をしています。子どもが私立小学校に入学したママからは、オンライン授業が行われていると聞きました……。なんでも『タブレットの画面に先生の顔が映るだけで、子どもも笑顔になるよ』と。こちらは正直、先生とは入学式で顔を合わせただけなので、はっきりと顔が思い出せないほど。コロナが心配なので休校措置はありがたいですが、私立小のママの話を聞くと、うちの小学校は家庭に勉強を任せすぎだと思ってしまい、気分が落ち込みましたよ」

 まだ「個人情報保護」の意識がなかった時代には、入学時などに生徒たちの住所や電話番号が記載された名簿が配られていたが、今はクラス分けも掲示のみとあって、横のつながりが希薄だという。

「数少ない同じ小学校のママ数人でLINEグループを作っています。そのママから、小学校のホームページに課題がアップされていると教えてもらい、助かりました。政府も初めての事態なのでしょうがないのかもしれないですが、家庭によって自宅学習の内容が異なっているので、このままでは登校が始まってから、子どもたちの間で、できることとできないことの差が出てしまいそうで心配です」

 このように、ママ友グループ内では、休校措置の間の自宅学習をどう行えばよいのか、話題になっているという。特に低学年の子どもを持つママたちにとっては、学習の遅れというよりも、「学校が始まるまでに、読み書き、数の数え方、時計の読み方など、どこまでできるようになっていればよいのか」が不安の種になっているようだ。

 美穂子さん(仮名)は、都内の小学校に、2年生になる女児を通わせている。美穂子さんは、在宅でデザイナーの仕事をしており、一方、ウェブ媒体の編集者である夫も現在は完全リモートワーク。終日家族全員が家にいる状態が続いているという。

「娘は学童に入っていたのですが、そちらも緊急事態宣言後は、閉鎖になりました。普段、娘にはYouTubeやDVDを見せているものの、すでにもう退屈し始めていて。私も夫もこの先仕事があるか不安だし、正直、子どもの面倒を見ている暇もないくらい悩みが多いんです……」

 「毎日、ずっと家にこもっていてつらい」「娘のことを何もできない」……そんなメッセージをママ友とのグループチャットに送ったところ、Zoomという会議用アプリに誘われたという。

「娘と親しいママたちだけの少人数のチャットで、『みんなで顔を見ながらしゃべろうよ』という話なったんです。LINEでもテレビ電話をしてみたのですが、5人くらいだと使いづらいのでZoomをやってみました」

 最近、「オンライン飲み会」という言葉を見かけるようになったが、ママ友との間でも、昼ごはんの後や、夕ご飯の前の時間を使って、短時間の「オンライン井戸端会議」が普及しているようだ。

「LINEで『今からやってみます』とメッセージを送り合い、時間を合わせて使っています。まだみんな慣れていないので、Zoomはあくまで顔を見てちょっと話すためだけのものですね。Zoomで話している時、『休校中の自宅学習をどうしているか』という話が出たのですが、みんなタブレット端末で学習ができる『チャレンジタッチ』や『スマイルゼミ』を使っているようでした。実際に使っている様子を見て、『うちは何もやってない』と焦りましたよ」

 タブレット端末を使った自宅学習は、学校が休校になってから導入する家庭が増えたようだ。

「それまで我が家では、プリント教材で学習していたんです。でもそれだと親が採点などをしなくてはいけないため、結局やらずに放置。Zoomでタブレット端末を見せてもらった後、気になってLINEのグループチャットで聞いてみたら、『タブレットだと、親が見ていなくても採点してくれるよ』とママ友が詳しく教えてくれました。こういう時、学校からの情報よりも、ママ友の情報のほうが役立つって思いますね。でも残念ながら、この外出自粛のせいで、いま注文してもタブレットが届くまで、すごく待つようなのです」

 美穂子さんは、今回の休校措置で、家庭間の学習意欲の差を感じたという。

「ある程度、経済的にも時間にも余裕がある親の子は、タブレット学習のほかにも、KUMONなどのテキストを1日1枚ペースでこなしたり、復習だけではなく、先取り学習もできているようなのです。我が家みたいに、共働きかつ在宅で仕事をしていると、子どもの勉強どころではありませんよ。子どもを動画に集中させ、いかに仕事の邪魔をさせないかが重要になっていました」

 今回の休校措置は、家庭での負担があまりにも大きいという声も聞こえる。

「仲が良いママ友が、個人的に『まだ低学年だから、学校が始まれば勉強についていけるよ』とメッセージをくれました。気遣ってくれたのはうれしいけど、それでもモヤモヤは晴れず。今はいろいろな学習サービスがありすぎて、逆に何もしていない不安があります……」

 感染拡大を防ぐため、大々的に行われている休校措置。しかし、家庭ごとに事情が違うため、学習に差が出てしまうようだ。ママ友とのLINEグループチャットで、各家庭の事情を共有することにより、「うちはうち、よそはよそ」と割り切れず、苦しむママは少なくないのかもしれない。今後、通常の登校が可能となった時、子どもたちが、勉強に対して苦手意識を持たずに済むよう、学校側のフォローが必要に思う。

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