下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
芸能ネタは不要不急なのか!? コロナウイルス問題で自粛が叫ばれる中、女性週刊誌の激減していく芸能スキャンダル(コロナ関連は除く)を見て、考えてしまう今日この頃。
第505回(4/23〜4/28発売号より)
1位「あなたの知らない志村けん 生涯唯一『認めた女』いしのようこに貫いた『5年愛』」(「週刊女性」5月12・19日合併号)
2位「嵐の日に復活の感謝祭ライブを!」(「女性自身」5月12・19日合併号)
3位「そういえばあの人、いま何してる!? 江角マキコ 子どものスクールで“お家騒動”勃発 探偵ざたトラブルに巻き込まれた!」(「週刊女性」5月12・19日合併号)
もちろん、今週もコロナ一色の女性週刊誌。知り合いの記者もいまだ取材はしているというが、それも電話取材だったりと最小限らしく、芸能ネタをやりにくいご時世であることは間違いない。しばからくはあまり取材が必要ないネタで頑張ってもらうしかないが、その中でも過去の“振り返りネタ”は「そうだった!」と古い記憶が喚起され、なかなか面白い。
今週は新型コロナウイルスに感染して亡くなられた志村けんといしのようこの“昔の関係”について「週刊女性」が特集を組んでいるが、これもなかなか興味深いものだった。
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記事の概要は、およそ以下のようなもの。そもそも2人の関係が発覚したのは1990年のこと、実に30年前だ。2人はこの頃“親密な関係”がうわさされ、報道もされていた。だがしかし、そんな最中にいしのが坂上忍との朝帰りをフライデーされてしまったのだ。そう、今や『バイキング』(フジテレビ系)のMCを筆頭にテレビで大活躍する坂上と。
当時、坂上は子役のイメージから抜け出せず、苦悩していた時期だ。だから「フライデー」(講談社)のタイトルもいしの(当時は石野陽子)が先だったほど。だが、ここで坂上に大きな不幸が襲う。それまで、いしのと坂上は“ついたり離れたり”する関係で、坂上はいしのについて記者に“今いちばん大切な人”と答えたのだが、一方のいしのは“友達だったけど、しつこいのでもう会わない”と絶縁宣言してしまう。そしてこの報道をきっかけに、煮え切らなかった志村がいしのと急接近し、その後は同棲へと発展、だが結局、いしのと志村は破局してしまった。これが30年前のいしのをめぐる三角関係騒動だ。
すっかり忘れてた。志村のことではない。坂上といしのとのことを。そうだった、そうだった。だがさらに面白いのは、その後、志村と坂上が辿った道だ。志村はいしのとの破局後の93年、人気番組だった『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)が終了し(その後は単発に)、その後低迷期に入ってしまう。96年には死亡説まで出回り、マスコミがこれを報じるほど露出が減っていった。
そして一方の坂上もまた長い低迷期に入り、ブラウン管から姿を消し、芸能スクールなどの経営に携わることになるのだ。
いしのと破局した2人が、ともに芸能生活低迷――。だが、しかし、その後はどうだ。志村は2000年に入り露出を増やし、04年には『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)でMCに。その後の長期に渡る活躍は周知の通りだ。そして坂上も12年ころから“辛口な変な人”としてぼちぼち姿を表すようになり、14年には『バイキング』MCに抜擢、その後も大活躍だ。
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すごいな、いしの。志村は残念ながら逝去してしまったが、その直前まで大物芸能人として君臨し続けたし、現在の坂上もその姿を見ない日はないという“復活”活躍ぶり。いしのと付き合った芸能人が、別離とともに落ちぶれ、しかし時をかけて大物に!
そして志村と坂上の縁は続く。17年には『天才!志村どうぶつ園』に坂上が「飼い主にダメ出し!坂上道場」というコーナーで登場、さらに18年には類似番組『坂上どうぶつ王国』(フジテレビ系)がスタートした。
2人の不思議な縁。そして共通した“過去の女性”いしの。
この三角関係に限らず、面白い過去の芸能スキャンダルは他にもたくさんある。コロナで自粛を求められるなか、それを振り返り、読み返してみるのも一興かも。
4月14日、嵐の新国立競技場で開催予定だったライブ『アラフェス2020』延期が発表された。本欄でも再三再四指摘してきたが、どう考えても無理だ。でも中止ではなく、あくまで延期らしい。これを受けて、「女性自身」が『アラフェス』についての記事を掲載している。それが嵐の次なる“リベンジ計画”だ。
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記事によると嵐はまだ諦めていないらしい。延期公演の日程や会場について相談し、デビュー記念日の11月3日、ライブを決行するプランが出ているというのだ。しかも延期が決まった同じ新国立競技場で。さらにもし秋になってもコロナ渦が収束せず、この案がダメなら最悪、無観客ライブの可能性もあると「自身」は記しているのだ。
ということは――。やはり嵐は年内活動休止をするってことか。というのも「自身」は少し前まで嵐活動休止の延長、活動続行を期待するような記事を掲載してきた。もしライブが延期ではなく中止になってしまったら、ファンへの感謝を直接届ける場がなくなる。このままでは終われない。ということで一番のネックは大野智。そして松本潤は大野の説得にかかっていると。大野の心も揺れ始めているという内容だった。
しかし今回の記事を見ると、年内、是が非でもなんらかの形でライブを決行すると読める。ということはやはり、活動は予定通り年内休止。そんな嵐の“意志”が伝わってくるようで……。
「週刊女性」による合併号の恒例“あの人はいま”企画。筆頭は江角マキコ氏だ。芸能界引退から早3年、懐かしい。
そんな江角氏だがまたもや“学校トラブル”に巻き込まれているらしい。江角氏の子どもが通うスクールで芸能人の子どもに対し“学費優遇措置”が行われていて、理事長と副理事長の間でお家騒動が勃発、江角氏もそこに巻き込まれているという。江角氏は優遇反対らしいが(もう芸能人じゃないしね)、身辺警護のため探偵まで雇っているらしい。それでもって江角周辺の取材をしていた「週女」記者に、その探偵が詰め寄り、警察沙汰に。江角氏のトラブル力は、いまだ衰えていなかった。