VTuberも避けられないライブ延期 MonsterZ MATE、星乃めあ、まりなす(仮)、花譜……再開までに知りたい注目アーティスト

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2020年04月30日 12:02  リアルサウンド

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MonsterZ MATE『MZM』

<VTuber界でも頻発するライブ延期>


 新型コロナウイルスの感染拡大や緊急事態宣言の発令により、バーチャルYouTuber(VTuber)業界でも音楽ライブの延期が相次いでいる。個人で自宅から可能な生配信と違い、観客がリアル会場に密集する必要のあるライブへの影響は甚大なものがある。会場に観客を入れずに配信プラットフォーム上のみでのライブに切り替えるという選択肢も、緊急事態宣言後では取れない。実際、3月〜4月に予定されていたVTuberのライブイベントのほとんどで、延期などの開催可否に関する告知が行われた。


 本稿では、ライブイベントが延期してしまった今だからこそ知っておきたい、注目のアーティストVTuber・バーチャルシンガーをピックアップして紹介する。


(関連:VTuberユニット HIMEHINAが注目集める理由 笑いで幸せを与え、歌で愛を伝える2人の魅力に迫る


<今こそ知っておきたい、気鋭の注目アーティスト>


■「MonsterZ MATE」男女問わず愛される男性ユニット


 「MonsterZ MATE」は吸血鬼のラッパー・コーサカと狼男のボーカリスト・アンジョーからなる2人組男性ユニット。2019年にユニバーサルミュージック内レーベルのVirgin Musicからメジャーデビューし、メジャー1stアルバム『MZM』を発表。およそ月に一度のペースでハイクオリティなMVとともに新曲を発表している。「hero_」「千年愛」「Diver×Diver」といった力強いユニット曲から、「daydream」「Bite me.」などの繊細なソロ曲まで、彼らの音楽は幅広い。


 一般的にVTuberには異性のファンが付きやすいものだが、MonsterZ MATEは男女を問わない人気を博している。その一因は週に2回ほど投稿される、彼らの日常風景を切り取った動画だろう。コーサカとアンジョーが会話をする形式が中心で、話題は好きな漫画やイベントの感想、「財布を拾った時どうする?」といった話までさまざま。ディープなゲームの話など、むしろ男性の方が共感しやすいことも多い。こういった気楽に見られる日常動画と真摯な音楽活動とが相乗効果を生み、MonsterZ MATEの幅広いファン層が形成されている。


 開催予定の活動2周年ライブ『MonsterZ MATE 2nd Anniversary LIVE -Flags-』は配信限定に変更となり、日時も6月7日へ延期された(今後の情勢によって変更の可能性あり)。年末に行われたスペシャルイベント『TUBEOUT! COUNT DOWN』を見ると、彼らのライブパフォーマンスへの期待が高まる。チャンネルにある膨大な数の動画を見ながら待つと良いだろう。


■「星乃めあ」元気溌剌の実力派シンガー


 星乃めあは2018年7月から活動を開始した、夢見坂学院に通う高校2年生のバーチャルシンガー。主な活動として、週2〜3本というハイペースで楽曲カバー動画の投稿を継続しており、オリジナル楽曲も発表している。


 普段の元気そのものな言動からは想像もつかない確かな歌唱力は、難易度の高い楽曲でも難なく歌いこなせるほど。流行曲へのアンテナも高く、チャンネルへの投稿はこまめにチェックしておきたい。


 また、4月29日には1stアルバム『START!!』を発売予定。ライブイベントにも多数出演予定で、VRライブプラットフォーム「VARK」での『星乃めあ 2nd VR LIVE★in VARK LIVE! #04』、ライブイベント『VUCCANEER』、そして1stワンマンライブ『星乃めあ 1st ワンマンライブ Merry Star Tours!!』が軒並み延期となっている。まさに今のうちに注目しておきたいバーチャルシンガーと言えるだろう。


■「まりなす(仮)」avex発ダンス&ボーカルユニット


 「まりなす(仮)」はavexがプロデュースする4人組のバーチャルダンス&ボーカルユニット。グループ名はメンバーである奏天まひろ、燈舞りん、音葉なほ、鈴鳴すばるの4人の名前の頭文字が由来となっている。


 まりなす(仮)の特色は、ユーロビート調のオリジナル楽曲とダンスパフォーマンス。歌唱力、ダンスの魅せ方、映像、どれを取っても高いクオリティを誇っている。「ボーダーレイン」「亜空の先へ」「JUST IN MY HEART」「WONDERLAND」など、どのMVでもその実力と魅力に引き込まれるだろう。


 バーチャルユニットフェス『VILLS』が無期限延期、「VARK」で行われる、奏天まひろの一時活動休止からの復帰記念ライブ『まりなす復活記念VRライブ(祝) in VARK LIVE! #03』が延期、ワンマンライブ『まりなすワンマン(2)』も延期と、まりなす(仮)のライブイベントは数多くその時を待っている。MVで物足りなくなった場合は、1stワンマンライブでのパフォーマンスの一部が公式チャンネルで公開されているのでこちらもおすすめだ。


■「花譜」等身大かつ神秘的、躍進続く次世代シンガー


 花譜は2018年10月に活動を開始した、16歳のバーチャルシンガー。活動当初からミステリアスでありながら現実感も併せ持った独特の歌声が少しずつ評判を呼び、1stライブ『不可解』ではハッシュタグが世界トレンド1位を獲得。VTuber界でも異質な存在感を放ち続けているシンガーの1人だ。


 オリジナル曲「夜が降り止む前に」が映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』主題歌に抜擢され、オリジナル曲「アンサー」でTVアニメ『ブラッククローバー』EDを担当するなど、メディア露出も増加してきた花譜だが、3月23日のワンマンライブ『不可解(再)』は無観客での開催に変更された。なお、来たる5月5日には同ライブの「再放送オリジナル編集ver」がニコニコ生放送にて放送されることが決定している。


 また、3月28日から開催予定だったドコモとのコラボ企画「HAYABUSA EXPERIENCE by 3.5D×docomo」が延期し、出演予定だった「ニコニコネット超会議2020」内のVTuberライブ『VTuber Fes Japan』も延期となった。紹介してきたすべてのVTuber・バーチャルシンガーに言えることだが、チャンネルやSNSへの投稿をチェックし、拡散することが簡単かつ効果的な応援方法の1つだ。


<今こそ苦境に立たされたアーティストに応援を>


 今回紹介できた方々以外にも、イベントが延期・中止してしまったVTuber・バーチャルシンガーは多く、裏から彼ら/彼女らを支えるスタッフを含め、難しい状況に直面している。応援するファンが現実世界に住む人間である以上、VTuber・バーチャルシンガーといったバーチャルな存在でも新型コロナウイルスの影響を完全に免れることは難しい。この状況だからこそ彼ら/彼女らを応援し、来たる晴れ舞台に精一杯のエールを届けること。それがファンという立場だからこそできる、非常に大きな支援になるだろう。(佐藤ホームズ)


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