LDH JAPAN × クラフター × ローソン、画期的キャンペーン『お家でダンスをおどローソン♪』開発秘話

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2020年05月06日 14:32  リアルサウンド

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『おうちでダンスを「おどローソン」♪』

 EXILEらが所属するLDH JAPANと、最先端のCGを駆使したデジタルアニメーションを手がけるクラフターが共同開発したデジタル・ダンス・コンテンツ『DANCE VISION』ベータ版が、ローソンとコラボレーションしたキャンペーン『おうちでダンスを「おどローソン」♪』が好評を博している。


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 『DANCE VISION』は、360度どの角度からでも見ることができ、拡大・縮小も自由自在にできる3DCGキャラクターによるデジタル・ダンス・コンテンツで、3月27日に公開された『DANCE VISION Beta Ver.』では、中学2年生のバーチャル生徒「メグ(Meg)」による「Rising Sun編」と「初級レッスン編」を楽しむことができた。


 開催中のキャンペーン『おうちでダンスを「おどローソン」♪』では、メグがローソンをイメージした衣装を着用しており、動画内で「からあげクンクーポン」をゲットすることもできる。


 新型コロナウイルスによる自粛生活が長引く中で誕生した、子供から大人まで楽しめる新たなコンテンツの可能性を、クラフター・代表の古田彰一氏と、ローソン・マーケティング戦略本部 部長の白井明子氏に伺った。(編集部)


■子供たちにとっても有益なダンス教材になる


ーー『DANCE VISION』開発の経緯を教えてください。


古田:クラフターはもともと3DCGのアニメーション制作を行なっていて、中でも日本のアニメーションが得意とするセルルックのキャラクター表現に強みがあります。アニメは本来、二次元で表現されるものなので、3DCGで起こすと、正面から見るとちゃんとしているけど横から見ると変だったりと、デザインが破綻してしまいがちです。クラフターのキャラクターは蓄積してきたノウハウによって、どの角度からでも魅力的に見えます。また、人の動きを360度から撮影して3DCGのキャラクターに落とし込む、モーションキャプチャのスタジオも持っているので、人間のリアルな動きをキャラクターに芝居させることもできます。このノウハウを3D空間の中でもっと活用できないかと考えていたところ、LDH JAPANさんに声をかけていただいて『DANCE VISION』の共同開発につながりました。


ーーダンスのコンテンツとしての可能性を見出されたと。


古田:LDH JAPANさんは、新型コロナウイルスで外出できない中でもファンの方々に楽しんでいただけるコンテンツはないかと考えられていて、そのときにクラフターのキャラクターアニメーションを見出していただけました。ダンスの動きも細やかに再現できるし、スマホやタブレットで楽しめるかたちで配信すれば、自粛生活で運動不足の子供たちにとっても有益なダンス教材になると。そこで急遽、作成したのが『DANCE VISION Beta Ver.』のメグちゃんです。赤白のボーダーの服はLDH JAPANさんのコーポレートカラーで、小さな画面の中でも視認性が高くなっています。


ーーローソンとのコラボレーション『おうちでダンスを「おどローソン」♪』につながるのも早かったですね。


白井:LDH JAPANさんとはこれまでも様々なかたちでコラボレーションを行なってきて、今年はEXILE公式レモンサワーの「LEMON SOUR SQUAD」も発売させていただきました。ローソンは「マチのほっとステーション」をスローガンに掲げているので、この時期にお家でほっとすることができるキャンペーンができないかと考えていたところ、LDH JAPANさんに『DANCE VISION Beta Ver.』を紹介していただき、これはぴったりだと思いました。ローソンとして何ができるかを考えて、今回は「からあげクンクーポン」を付けさせていただきました。


古田:このクーポンとエンタメの直結は画期的だと思います。『DANCE VISION』で得たクーポンが実際の店舗で使えるのは、新しいカスタマージャーニーといえるのではないでしょうか。アプリの形式では様々な規制もあり、ゲーム上で得られるものはゲーム内のアイテムなどデジタルの商品になりがちです。その点『DANCE VISION』はブラウザ上で再生できるため、アプリの制約から解き放たれて現実のクーポンをプレゼントすることができる。マーケティングツールとしても大きな可能性がありますし、今後、現れるであろうデジタルとリアルをつなぐ様々なサービスの先例になるかもしれません。


白井:ローソンはこれまで、店内のLoppiを介してデジタル施策を行ったことがありましたが、昨年からはスマホを使ったキャッシュレス化が急速に進み、スマホでダイレクトに使えるクーポンも登場しています。そうした新しいテクノロジーとも非常に相性の良いコンテンツだと実感しています。


ーー人々の反響はどうでしょう。


白井:ローソンでは2010年から「ローソンクルー♪あきこちゃん」というキャラクターでツイッターをやっていて、『おうちでダンスを「おどローソン」♪』の告知はこれまでのツイートの中でもかなりバズりました。動画は24時間で33万回再生されて、「メグちゃんのダンスが上手すぎる」や「難しくてできない」など、実際に楽しんでくださっている印象のコメントが目立ちました。


古田:「Rising Sun編」はEXILEさんの振り付けそのままで、プロのダンサーが踊っている動きをモーションキャプチャしたので、普通の人にとってはかなり難易度が高いと思いますが、「初級レッスン編」は初めての人でもチャレンジしやすいと思うので、まずはそちらから楽しんでみてほしいです。メグにはストーリーもあって、総合エンタテインメントスクールのEXPG STUDIOに通う中学二年生で、いつかステージでEXILEさんと一緒に踊ることを夢見ているんです。「Rising Sun編」は、そんなメグが理想としている未来の姿で、実際はまだ「初級レッスン編」が彼女の実力です(笑)。


■メグの中身は最新鋭


ーーメグの制作について、もう少し掘り下げて教えてください。制作で苦労したのはどんなところですか。


古田:先ほども述べたことですが、やはり高品質なセルルックのキャラクターを作るのはとても難易度が高いです。どの角度から見ても破綻しないセルルックのキャラクターを作るのは、テクノロジーというよりノウハウ、秘伝のタレのようなものです。また、3DCGのモデルを動かすには、リグと呼ばれる骨や関節を動かす仕組みが必要なのですが、今回のようなハイレベルのダンスを再現するためには高度なリグが要求されました。メグは見た目は14歳の普通の少女ですが、中身は最新鋭です。


ーーたしかにメグの動きはキレが違います。


古田:実際にEXPG STUDIOのインストラクターの方にも見てもらい合格点をいただきました。アニメの美少女キャラクターがダンスをするコンテンツは以前からありますが、メグのダンスはトップダンサーの動きそのものです。通常のダンス教材は前からしか見ることができないものがほとんどですが、『DANCE VISION』を使えば足の運び方や肩の使い方など、細かなところまであらゆる角度からチェックすることができます。ダンスの学び方も変わるかもしれません。


ーーこれだけの動きをブラウザで再現するのも大変だったのでは。


古田:もともと毎秒120フレームでモーションキャプチャーの撮影していて、スマホやタブレットのブラウザでストレスなく視聴できるようにするため30フレームに落としています。フレーム数が減っても自然に見ることができるようにするため、アニメの様々なノウハウを盛り込んでいます。


ーー今後はどんな展開を考えていますか。


古田:LDHのアーティストさんの新曲に合わせて、新しいダンスコンテンツを制作していきたいですし、キャラクターを自由に着せ替えることができるようにして、LDH apparelの新作アイテムを紹介したりするのも面白いと思います。今回のローソンさんとの取り組みのように、マーケティングツールとしてのビジネス活用についてもさらに可能性を探っていきます。スマホの中にバーチャル・フィギュアがいるような感覚で、ユーザーが愛着を持てるコミュニケーションツールになってくれたら、さらに活躍の幅が広がるはずです。


白井:今回は自粛中におうちで楽しめるキャンペーンとして携わらせていただきましたが、こういう状況の中でお客様に楽しんでいただける新しいサービスを生み出せたのはとても良かったです。『おうちでダンスを「おどローソン」♪』は5月6日まで公開しているので、メグちゃんのダンスを楽しんでいただけたらと思います。


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