安倍昭恵夫人とスピリチュアルの深いつながり――「五輪イベント」を売り込んだ“教祖様”との蜜月関係

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2020年05月06日 23:52  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

安倍昭恵オフィシャルサイトより

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 いやはや、痛恨のうっかりです。「スピリチュアルウォッチャー」としてこのコラムをやっておりますが、ドクタードルフィンのマークを外しておりました……。

 4月16日発売の「週刊文春」(文藝春秋)にて、安倍晋三首相の妻である昭恵夫人が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出自粛が呼びかけられている中、ドクタードルフィンこと松久正氏が主催する『神ドクター降臨 in Oita』とのツアーに合流して、大分県の宇佐神宮を50名ほどで参拝したと報じられました。私の故郷でこんなことがあるなんて、なかなかショックです。

“文春砲”を受けた松久氏の言い訳が意味不明!

 私が最初に松久氏を知ったのは、昨年11月の「龍の日」なるイベント。デューク更家氏ら出演者によるオープニングトークの舞台で、ひときわテンション高く騒いでいたのが松久氏でした。甲高い声と早口で何を言っているかよくわからなくて、出演者も会場も引いていたことを覚えています。

◎関連記事:昭恵夫人と旅行の「ドクタードルフィン」松久正氏は何者か――心屋仁之助氏ら“スピリチュアルイベント”参加の過去

 この時、私の頭の中に“要注意人物”として刻まれ、書店で松久氏の著書『死と病気は芸術だ!』(ヴォイス)などを見かけて手に取るも、これまた意味不明で、5秒で棚に戻したこともありました。言い訳にはなりますが、松久氏に対する印象といえば、全部「何を言っているのかさっぱりわからん」だったので、コラムのテーマにするのも難しかったのです。

 「UFOエネルギー」「地球人革命」といった言葉が並ぶ著書を見て、かなりスピリチュアル系な発信をしている人物だということは、容易にわかりました。当コラムでも取り上げた、“胎内記憶”の池川明医師とも懇意で、「ヘンタイドクターズ」なるグループを結成し、共著『いのちのヌード まっさらな命と真剣に向き合う医師たちのプロジェクト』(同)を出版しています。ちなみに、松久氏はヘンタイドクターズのリーダーで、「ピンクレンジャー」だそうです(何その設定?)。

 さて、今回の文春砲を受けて、ドクタードルフィンこと松久氏は、Facebookに“言い訳”を投稿しています。

「いまのウィルス騒動を収めるには、外出禁止、自粛は、微々たる効果があるだけ。人間の意識エネルギーに、ウィルスが誕生したり、反応する。外出していても、意識内容が重要。ウィルス感染することを受け入れて、敢えて、自らを進化させる人間の魂も、少なからず、存在します。これは、データで立証できない、高次元の知識です」

「いまの医者や権力者たちには救えない、多くの人間を救えるのは、私がいままでの地球にはない、高次元の医学と生き方を生み出してきたから。私でないと救えない、いまの地球社会で救われない人々が、大勢いることを知ってほしい」(以上、4月15日の投稿より)

 ……やはり、何を言っているのかわかりません。こうした松久氏の謎文章以上に驚くのは、この投稿に「心から応援します」とか、「いつの時代も先駆者は叩かれてしまいますね」といった、支持者からの“慰めコメント”がついていること。松久氏を信頼している人が、一定数いるという事実です。今この状況下で「外出自粛は微々たる効果があるだけ」と唱える人に、医学を語らせてはマズいと思うのですが、そう感じていない人が存在するのは、非常に恐ろしいことではないでしょうか。

 そんな“医師”とつるんでいるのが、昭恵夫人です。自粛うんぬんに関しては散々批判されているでしょうから、怪しいスピリチュアルにお墨付きを与えているという点で、改めて私から触れておきます。

 確認すると、松久氏のFacebookには、2019年2月20日の時点で昭恵夫人とのツーショット写真が投稿されていました(ああ、リアルタイムで見逃したのが悔しい!)。「昨夜は、内神田で、これからの日本を語り明かしました」とのことで、池川医師が写っている写真もあります。昭恵夫人、池川医師とも当然のように交流があるようで……さすがですね。そういえば、池川医師をスピリチュアル・シンポジウムに登壇させると告知して炎上したのは立教大学ですが、その大学院を11年に修了なさっている昭恵夫人。この界隈は、「引き寄せ」のごとく広く浅くつながっているのでしょう。

 私の守備範囲で言えば、昭恵夫人は17年に東京・銀座で行われたとあるパーティーで、“あの”スピリチュアリスト・happyと、その大親友で吉本興業所属の脚本家・旺季志ずか氏と対面していました。旺季氏は同年12月2日に更新したブログの中で、「久しぶりにお会いした この国の女性の象徴 ファーストレディ 安倍昭恵夫人」という文章とともに、happyを交えたスリーショットを公開。また、happyも「『天の河伝説、オリンピックイベントでやりたいです!』って安倍夫人に直接伝えれた」(原文ママ)と、旺季氏と同じタイミングでインスタグラムに投稿しています。ちなみに「天の河伝説」とは、旺季氏が脚本、happyが制作・主演を務めるミュージカルのこと。これを「オリンピックイベントでやりたい」と、堂々と申し出たわけです。

 旺季氏は18年7月14日に自身のFacebookで「ミュージカル『天の河伝説』がオリンピック関連イベントとしてパリ公演をしないかと推薦されたことがあって」と投稿しています。なんとまあ……(絶句)。もしもこの公演が実現していたら、happyらが嬉々としてSNSで騒いでいるはずなので、今のところ実現に向かっていないのでしょう。でもこれって、時系列を追って考えると、happyが銀座のパーティーで直談判した「オリンピックイベント」のこと? まさか……五輪と1ミリも関連性がなく、知名度が高いわけでもないメンツを、誰がどこで知って、どのように推薦したのでしょうか? 昭恵さん! 何か知っていたら教えてください!!

 18年3月に長崎県壱岐市の観光大使に就任したhappyですが、同年2月に行われた『天の河伝説』壱岐公演を、昭恵夫人がわざわざ観劇しに来たことは、市内でも話題になったようです。当コラムでも、2人の関係性が大使任命につながったのではないかと触れました。

◎関連記事:子宮委員長はる、次に狙うは「市長」!? “狙われた”長崎県壱岐市の危ない今

 ただその後、happyのメッキの剥がれようは、このコラムを読んでいただいている方ならご存じかと思います。大規模スピリチュアルイベント『縄文祭』を18年10月に開催し、壱岐市内の公園を荒らしたことなどが市議会で問題になって、観光大使を解嘱。それなのに、happyは現在までなんの謝罪も言及もせずに、SNSをすべて消してバックレました。

 しかし、結局happyはSNSを復活させ、認証と顔写真が必要な“非公開グループ”を主宰しているようです。最近では、このグループの参加者に3000万円を分配すると、自身のブログにつづっていました。「私を投資家にさせてください」とか言ってましたが、ただの信者集めでしょうね。 スピリチュアル的なことを細々とやっているようですが、まさか、昭恵夫人は参加しないですよね……? いや、いつ何があるかわからないので、注視しておこうと思います。

“教祖様”にお墨付きを与える昭恵夫人

 どのような立場であろうと、スピリチュアルそのものを好きになったり、頼ったりすることはあるでしょう。でも、そんな純粋さを、“スピ教祖様”は利用します。ツーショット写真とともに「首相夫人がいらっしゃいました!」「イベント開催を直訴しました!」と投稿すれば、たちまち教祖様の求心力も上がり、新たな信者獲得につながってしまうかもしれないのです。昨年、吉本興業所属の芸人さんたちが、反社会的組織の面々と写真を撮って大問題になっていましたが、これと似たものを感じます。昭恵夫人にとって、スピリチュアルは趣味の一環であっても、写真一枚、発言一つで教祖様の“ビジネス”に加担し、太鼓判を押してしまっているのです。

 今回の「文春」報道でもわかりますが、世間はこうした怪しいスピリチュアルに対して、かなりの拒絶反応を示し、厳しい意見を浴びせています。昭恵夫人の威光を欲して彼女に近づいた教祖様は、いつ自分が槍玉に挙げられるかわかりませんから、今のうちに、ドクタードルフィンのようなスピっぽい言い訳を考えておいたほうがいいかもしれませんね。

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  • まるで、4月中旬に昭恵ちゃんが大分に行ったかのような記事ですね(笑)高井君、今頃何してるんかな?ツイッターの更新もねーし(笑)
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