心血管疾患の女性は専門医による産科ケアが重要である

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2020年05月11日 10:01  妊活・卵活ニュース

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妊活・卵活ニュース

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母子に対する専門の産科ケアの必要性
アメリカ心臓協会(米国心臓協会)は、「Circulation」にて、心血管疾患の女性は、妊娠期において専門医より適切な処置・治療を受ける必要があると発表した。

心血管疾患は妊娠関連死を引き起こし、母親の妊娠年齢の上昇に伴いリスクは高まる。また、既存の心臓病または心臓病の危険因子を増加させる。

妊娠期の心血管疾患は、子癇前症など高血圧に関連する。子癇前症は妊娠20週以降の高血圧(収縮期140mmHg以上/拡張期90mmHg)と定義され、血圧が正常値であった女性が妊娠に伴い血圧が上昇する。肝機能・腎機能不全、頭痛、視力低下、脚の浮腫みが症状として挙げられ、早産や帝王切開リスクを増加させる。

健康な妊娠生活と母子の健康維持
研究チームは、更なる研究が必要ではあるものの、定期的な運動により血管機能は改善し、子癇前症を予防できると報告する。心血管疾患の有無に関わらず、妊娠期の健康的なライフスタイルは重要であり、妊娠期の母子の健康を維持するうえで健康的な食事・適度な運動(ウォーキングなど)・喫煙は重要な役割を担うと強調する。

心臓弁膜症の女性が妊娠した場合、虚血性脳卒中(動脈が詰まって脳に十分な血液と酸素が供給されなくなることにて生じる脳組織の一部の壊死(脳梗塞))リスクが増す。それゆえ、虚血性脳卒中リスクが高い女性が妊娠した場合、妊娠初期以降にビタミンK拮抗薬、他の抗凝血剤による治療にて血液の凝固を軽減する必要がある。

例えば、アメリカにおいて2000年から2012年に実施した調査では、年々、妊婦の不整脈が増加傾向にあるが、妊娠年齢の上昇が要因であるといわれる。

また、妊娠年齢の上昇(35歳以上)は、早産、高血圧、子癇前症、妊娠糖尿病リスクを高める。それゆえ、妊娠を望む女性および心血管疾患(高血圧、子癇前症、心筋疾患、高コレステロール、心臓発作、心臓弁膜症、先天性心疾患など)の病歴のある女性は、心血管疾患およびハイリスク妊娠専門医より専門ケアを受けることを強く推奨する。

(画像はプレスリリースより)

American Heart Association

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