WorldRX:ダ・コスタやミカ・サロ、VASC王者参戦のeスポーツ第2戦はプロゲーマーが制覇

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2020年05月11日 14:01  AUTOSPORT web

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『World RX ESports Invitational Series』第2戦"Montalegre Edition(モンタリグレ・エディション)"は、フランス出身プロゲーマー兄弟の長男クエンティン・ダロルモが初優勝
WorldRX世界ラリークロス選手権の新生eスポーツ・シリーズ『World RX ESports Invitational Series』第2戦“Montalegre Edition(モンタリグレ・エディション)”が5月3日(日)に開催され、フランス出身プロゲーマー兄弟の長男クエンティン・ダロルモが初優勝。VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーの元王者、SVGことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンもデビュー戦で3位入賞を果たした。

 新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により開幕延期中のシーズンに代わり、オンライン・ゲーミング・プラットフォームの『DiRT Rally 2.0』を採用した『WorldRX ESports Invitational Series』は、現実のカレンダーでも第2戦の開催地に予定されていたポルトガル、モンタリグレのトラックが舞台となった。

 直前に発表されたエントリーリストでは開幕戦と同様にモータースポーツ各界から大型ゲストが名を連ね、ABBフォーミュラE選手権レギュラーのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタや、元F1ドライバーのミカ・サロらが、WorldRX主要メンバーやSim界のトップドライバーたちに挑むこととなった。

 そんな豪華ゲスト参戦が実現するなか、圧巻のスピードを披露したのはプロゲーマー勢で、とくにプジョー208WRXをドライブしたクエンティン・ダロルモは2回の予選ヒートでともにトップタイムを記録すると、ポールポジションからスタートしたセミファイナル1でも完勝を果たす。

 勢いそのままファイナルに進んだクエンティンだったが、その眼前に立ちはだかったのは同じプジョーをチョイスした弟のキリアン・ダロルモで、もうひとつのセミファイナル2で最速だった実の兄弟は、ファイナルのスタートで飛び出すと兄を抑えて見事トップチェッカーを受けた。

 しかしレース直後に弟キリアンのジャンプスタートが判明し「20秒のタイム加算ペナルティ」が課されたため、兄のクエンティンが繰り上げで『WorldRX ESports Invitational Series』初勝利を手にする結果となった。

「この勝利には本当に満足している。今日は予選での連続トップタイムから、準決勝、決勝を制することができたんだから文句なく最高だ」と喜びを語ったクエンティン・ダロルモ。

「開幕戦カタルーニャは最悪のリザルトで、そのときも予選で最速だったにもかかわらず、準決勝の1コーナーでクラッシュしてポジションを取り戻すことが出来なかったんだ。だから今は本当に幸せな気分だ」と続けたクエンティン。

「弟のキリアンがジャンプスタートだったのは残念だね。ダロルモ兄弟でワン・ツーを飾れたかもしれないけど、それでも僕らファミリーには良い1日だったと言える。この素晴らしいイベントに参加してくれたみんなに感謝を捧げたい」

 シリーズに採用される『DiRT Rally 2.0』の現ワールドシリーズ王者でもあるキリアン・ダロルモの脱落により、クエンティンに続いて繰り上げ2位に入ったのはイギリス出身ラリーストのジョン・アームストロングで、このアームストロングも2018年『eSports WRC』王者というプロゲーマーの顔を持つ。

 そんな強豪Simレーサー勢に続いて最後の表彰台スポットを獲得したのが、この日もうひとりの“スター・パフォーマー”となった2016年VASC王者のSVGだった。

 本職のVASCではレッドブル・レーシング・オーストラリアのダブルエースとしてホールデン・コモドアZBをドライブし、そのeシリーズである『Supercars All Stars Eseries』でもすでに5勝を挙げているSVGは、仮想空間での素質を披露してラリークロスのマシンやミックスサーフェースのトラックにも素早く順応。

 プジョー208WRXを巧みに操り予選を突破すると、セミファイナル1では現実のプジョーで2019年WorldRX王者に輝いたティミー・ハンセンに競り勝ち、2位で決勝進出を果たす。

 そのファイナルでは『WorldRX ESports Invitational Series』開幕戦カタルーニャの初代勝者であるスウェーデン出身のラリースト、マティアス・アディエルソンのアウディS1 RXクワトロとコース全域にわたるバトルを繰り広げ、最終的にアディエルソン側に「レース中の接触に対して10秒加算のペナルティ」が宣告されたことで、ラリークロス・デビュー戦でポディウム獲得の結果を手にした。

 一方、SVGとは対照的に現実のラリークロス車両をテストした経験を持つフィンランド人のミカ・サロや、現時点でフォーミュラE選手権のポイントリーダーでもあるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタらはトップ16進出は敵わず。

 また、同じく北米大陸からゲスト参戦した『X Games』のスター選手、ブレイク“ビルコ”ウイリアムズや、ARXアメリカズ・ラリークロス経験者のコナー・マテルらは、当初から接続の問題に苦しみ本格的な競技参加を果たすことなくイベントを終えている。

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