石田純一、「カネ」への態度に見る人となり……息子への「お金だけが人生じゃない」という言葉に思うこと

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2020年05月22日 00:12  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「お金だけが人生じゃない」石田純一
「女性自身」(光文社)2020年5月19日発売号

 相手の人となりを判断するとき、多くの人が、その人の“発言”を根拠にするだろう。「こんな立派なことを言っていたから、立派な人に違いない」と判断するわけだ。しかし、人間には嘘をつく能力があるので、言っていることが本心なのかはまた別の問題になってくる。

 なので、言葉ではなく、相手の実際の行動を判断基準にするべきだという人もいる。例えば、愛妻家であることを公言していた芸能人が不倫をしていたとしたら、その人を愛妻家とみなす人は減るだろう。

 しかし、他人の行動を逐一見張ることはできないわけだから、行動で人格を定義するというのも現実的ではない。それでは、何でもって相手を判断すればいいかというと、「カネ」に対する態度だと私は思っている。資本主義社会において、カネは命の次に大事なものといっても過言ではない。カネをもらうことに躊躇はなくても、なるべくなら払いたくないというのが、多くの人の本音ではないだろうか。だからこそ、カネの払い方や遣い方に人となりが表れるし、またカネを払った場合は大概証拠が残るので、ウソもつきにくい。どんなに立派なことを言っても、例えば税金や養育費など払うべきものを払わない人、金遣いが荒い人は、その程度の人と言えるのではないだろうか。

 今、芸能界で一番カネのやりくりに頭を痛めているのは、俳優・石田純一かもしれない。

 石田が新型コロナウイルスに感染したことを発表したのは、4月15日のことだった。所属事務所の説明によると、石田は「仕事のため」沖縄で経営する飲食店を訪れて打ち合わせをした。しかし、体調が悪かったためホテルで安静にした後、帰京。病院に行ったところ、新型コロナウイルスに感染していることがわかり、入院したという。そして、この発表の翌日、実際には仕事関係者とゴルフに行き、プレー中に体がだるく感じたということも公表した。

 緊急事態宣言が出ている中での、沖縄訪問。ゴルフが不要不急の案件に該当すると感じた人は多く、石田は批判にさらされた。そんな中、「スポーツニッポン」が新たな爆弾を投下する。

 石田は4月5日にも、北関東のゴルフ場でプレーをし、その後女性を交えて食事会を行ったとのこと。この食事会に参加した複数のメンバーが、新型コロナウイルスに感染していることがわかったといい、石田もこの会で「もらってしまった」可能性はゼロではない。

 もし石田がこの会で感染したと仮定するのなら、石田は沖縄行きの飛行機で乗り合わせた人、客室乗務員、空港の人、自身が経営する店や宿泊したホテル、ゴルフ場の従業員の感染リスクを高めてしまったと考えられる。石田が故意に感染させようとしたとは思わないが、軽率だとそしられるのは仕方がないことだろう。体調が回復したとしても、好感度が落ちた石田に仕事のオファーがあるかは不明なので、収入が減る可能性は否めないし、もし副業の飲食店を経営し続けるなら、光熱費や家賃や人件費などは払い続けなくてはいけない。

 失墜したイメージを回復しようとしているのか、「女性自身」(光文社)の電話取材に応じた石田は、現在、自宅内で家族と隔離されて生活していること、病室で死を意識し、息子さんに「偉くなるとか、お金をいっぱい稼ぐだけが人生じゃない。努力して新しい自分を獲得すること。これが本当に大切なことなんだよ」という遺言まで用意したことを明かしている。

 おそらく、社会的地位や経済的繁栄を追い求めるより、大事なことがあると言いたかったのだと思われるが、カネと言えば、石田の金銭的な浮き沈みをご存じだろうか。

 石田は3回結婚しているが、2回目の結婚相手は女優・松原千明で、その娘が現在女優として活躍するすみれである。松原との結婚の最中、石田はモデル・長谷川理恵と不倫関係に陥る。ワイドショーのリポーターに追いかけられたときに、石田は「不倫は文化」と発言し、猛バッシングされた。3月放送の『おかべろ』(関西テレビ)によると、すみれは小学校受験の親子面接の際に、面接官から「不倫は文化なんですか?」と発言を蒸し返され、結局不合格になったという。

 その後、マスコミから逃げるようにハワイに渡った松原とすみれだが、すみれがオバマ元大統領の出身校である名門高校に合格すると、石田からカルティエの時計をプレゼントされたたそうだ。番組名は失念したが、すみれが「パパはこういう目立つことをするのが好き。時計より、お金を送ってくれるほうがありがたかった」などと、父との間に金銭的なしこりがあることを思わせるような発言をしていた記憶がある。

 この件と関係があるとは断言できないが、2013年放送の『金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)に出演した石田は、不倫騒動の影響で仕事が激減、副業として開いていたタオルショップも閉店に追いこまれ、多額の借金を背負ったことを告白していた。そのせいで養育費も払えなくなり、松原に減額を申し出たというから、相当困っていたのだろう。

 一方のすみれは、授業料が年間500万かかる全米屈指の名門大学に進学したいと願うようになる。母親である松原は「家を売ってでも、進学させてあげる」と言ってくれたが、それだけは避けたいとの思いから、17歳のすみれは、石田に援助を頼んだと、15年5月15日放送の『気まずい二人が久しぶりに会ってみました』(フジテレビ系)で明かしていた。石田が快く応じたと美談になっていたが、親が子どもの学費を出すのは「当たり前」と言えるだろう。すみれが意を決して頼みごとをしたのは、石田がそもそもカネを出したがらないことを知っていたからではないだろうか。

 そのほかにも、石田は現在の妻であるタレント・東尾理子に何の相談もなく冷麺の店をオープンし、お金が足りなくなったのか、保証人の欄にサインをするように求めてきたと、理子が一昨年放送の『梅沢富美男のズバっと聞きます』(フジテレビ系)で明かしていた。店がテレビで紹介されたことで客が増え、2号店を出すことにも意欲的だそうだが、理子に直接的な報告や相談はしていないらしい。

 このように見ていくと、石田は松原との結婚時から今に至るまで、副業と金欠を繰り返していると言えるのではないだろうか。芸能界は浮き沈みが激しいから、副業をして備えているのだろうが、結果的に、「お金だけが人生じゃない」という割に、カネに振り回されているように感じられるのだ。石田のカネにまつわるエピソードから判断すると、派手好みで、自己中心的なところがあると言えるのではないか。

 そんな「カネ」をめぐるさまざまなエピソードから、石田の人格を察することができるが、現実問題として「カネ」の問題で、完全に再起不能になるかというと、そうはならないと思う。石田には妻という切り札がある。理子の父親は元西武ライオンズの監督を務めた東尾修で、彼は殿堂入りも果たした大投手であり、理子はその一人娘だ。

 17年、ニッポン放送のラジオ番組『あなたとハッピー!』に出演した理子によると、東尾氏は女性関係がおサカンで、家庭内には、外泊をすると、ペナルティーとして理子に1万円を上げるという決まりがあったという。すると、すぐにお金が貯まって、高校生でありながらゴルフの会員権が買える金額が貯まったというから、東尾氏の財力は推して知るべしである。

 打ち出の小づちのような妻がいて、小さなお子さんが3人いるのだから、石田もしばらくは、「カネ」に振り回されないよう、おとなしくしていたらどうか。コロナ禍で何かとイラついている人が多い今、不用意な行動が、芸能人生命を縮めるといっても過言でないように思えてならない。

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