穴党記者が腕ぶすオークス。舞台変わってリベンジ期す4頭に刮目せよ

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2020年05月22日 06:11  webスポルティーバ

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 3歳牝馬クラシックの第2弾、GIオークス(東京・芝2400m)が5月24日に行なわれる。

 1番人気の過去10年の戦績を見てみると、1着同着を含めて5勝、2着2回、3着1回、着外2回。目下、4年連続で勝利を挙げており、かなりの好成績を残している。

 そして今年も、無傷の3連勝でGI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)を制したデアリングタクト(牝3歳)がいる。桜花賞での勝ちっぷりからして、オークスでは同馬の1番人気が濃厚で、二冠達成なるか、大いに注目されている。

 しかしながら、スポーツニッポンの小田哲也記者は、そのデアリングタクトを「危険な人気馬」と見ている。

「かつてのオークスは、いかにもスタミナタイプという馬が奮闘し、穴をあけることも多かったのですが、最近は軽い馬場に適応できる、スピード、瞬発力タイプの馬が有利になっています。

 デアリングタクトも過去3戦は、いずれも豪快な決め手を繰り出して勝っていますから、最近の傾向に合っているように見えますが、良馬場のオープン特別・エルフィンS(2月8日/京都・芝1600m)での上がりタイムが34秒0。究極の決め手勝負になった時、それ以上に速い脚が使えるのか? という疑問があります」

 そう言って、波乱の展開を匂わせる小田記者。たしかに過去を振り返ってみれば、1番人気が強い桜花賞でも、3連単ではオイシイ配当がしばしば生まれている。2011年には50万円超えの高額配当が飛び出して、昨年も1番人気のラヴズオンリーユーが勝ちながら、17万9960円という好配当をつけた。

 では、「穴馬」として狙えるのは、どんな馬なのか。

「今年の桜花賞は特殊な馬場条件で行なわれ、今の府中(の馬場)とは真逆でした。つまり、桜花賞を完全なノーカウントと考えれば、見直すべき馬が3頭ほど浮かび上がってきます」

 そう語る小田記者が、1頭目に名前を挙げたのは、桜花賞では12着と惨敗を喫したマジックキャッスル(牝3歳)。同馬を管理するのは、一昨年にアーモンドアイで戴冠を果たし、昨年もカレンブーケドールで2着という結果を残した国枝栄厩舎だ。

「まずは、陣営がオークスの戦い方を熟知しているのが、最大の魅力です。そして、マジックキャッスル自身、2着だったGIIIクイーンC(2月15日/東京・芝1600m)で、33秒4というメンバー最速の上がりマーク。東京競馬場における瞬発力勝負に向いていることを示しています。

 馬格がなく、いかにも瞬発力タイプ。桜花賞の馬場は、まったく合っていませんでした。血統面からも、母は桜花賞3着のソーマジック、その父はシンボリクリスエスと、軽い芝での適性がうかがえて、巻き返しへの期待が膨らみます。

『かかる馬ではなく、操縦性もいい』と国枝調教師。前走と同じく、浜中俊騎手が手綱を取るのもプラス材料です。おそらく、昨年のカレンブーケドール(12番人気)と同じくらい人気は落ちると思いますが、馬券的には旨味が増すのではないでしょうか」

 マジックキャッスルについては、デイリースポーツの大西修平記者も注目する。

「桜花賞は、やはり道悪の影響が大きかったですね。後方で脚をタメていたものの、3コーナーから進出を開始すると、バランスを崩してノメり、まったく力を出し切れませんでした。レース後、浜中騎手も『きれいな走りをする馬で、今日みたいな重い馬場は厳しかったですね。力はあるし、いい馬。良馬場でやりたかったですね』と肩を落としていました。

 2走前のクイーンCで首差の2着に追い込んだように、良馬場なら、末脚の破壊力は世代屈指。母ソーマジックはオークスで8着でしたが、そのひとつ下の全弟サトノエンペラーは、2500m以上の距離で2勝しています。血統的にも、長い距離にも対応できる下地はあります。道中、リズムよく運んで、スムーズに直線を迎えれば、一変の可能性は高いですよ」

 小田記者が2頭目に推奨するのは、マルターズディオサ(牝3歳)。桜花賞では8着に敗れたものの、前哨戦のGIIチューリップ賞(3月7日/阪神・芝1600m)では、2番手から上がり33秒9の末脚を繰り出して勝利を飾っている。

「キズナ産駒はバラエティに富んでおり、さまざまなタイプがいますが、マルターズディオサは速い時計に対応できる素軽いタイプ。母が短距離志向の馬で、マルターズディオサ自身、好時計のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日/阪神・芝1600m)で2着となっていますからね。

 それだけに、桜花賞を最もノーカウントにしたいのは、この馬。良馬場が絶対条件となりますが、戦ってきた相手を考えれば、きちんと巻き返してくれるはずです。今週は雨の日が多いようですが、その影響が少なければいいのですが……」

 小田記者が3頭目に挙げるのは、桜花賞で4着だったクラヴァシュドール(牝3歳)だ。

「先に挙げた2頭よりも人気になると思いますが、ハーツクライ産駒としては珍しく、桜花賞前の3戦、GIIIサウジアラビアロイヤルC(2着。10月5日/東京・芝1600m)、阪神JF(3着)、チューリップ賞(2着)と、速い時計に対応しており、オークスの舞台はさらに向くと思います。

 サウジアラビアロイヤルCでは、のちにGI朝日杯フューチュリティSを勝って、GI皐月賞でも2着となったサリオスから、コンマ2秒差の2着。走破時計も1分32秒9ですからね、なおさら期待が膨らみます。

 ただ、テンションが高く、無観客でも気負ってしまうのが課題。前走でも、4コーナーで不可解な後退がありました。あれがなければ、上位との差ももう少し際どかったのではないでしょうか。オークスでも、その点は気になるところですが、前走に続いてミルコ・デムーロ騎手が騎乗します。うまくコントロールできれば、面白い勝負ができると思います」

 さて、大西記者ももう1頭。推奨馬を挙げる。

ウインマイティー(牝3歳)です。過去10年で3勝と、オークスとの相性がいいオープン特別・忘れな草賞(4月12日/阪神・芝2000m)の勝ち馬です。

 忘れな草賞では、タフな馬場をモノともせず、直線では狭い間を割ってきて快勝しました。馬群にも怯まない勝負根性、力強い末脚は非凡。2走前の1勝クラス・デイジー賞(2月29日/中山・芝1800m)を勝った時に関東への輸送も経験しており、長距離輸送への不安もありません」

 3走前のエルフィンSでは、デアリングタクトと対戦。7着と惨敗を喫しているが、オークスでその差は埋められるのだろうか。

「当時は、未勝利戦(11月3日/京都・芝1600m)を勝ったあとに間隔を空けて、レースに向けて急仕上げだったことも影響しました。今回は、中間の攻め過程を見ても、その時とは別馬のような仕上がり。

 全3勝を異なる競馬場で挙げているように、どんなコース、どんな馬場、どんな展開でも、力が出せるセンスを秘めています。初の東京コースも不問。一気の相手強化となりますが、今の充実ぶりであれば、一発の魅力十分です」

 先週のGIヴィクトリアマイルでは、「現役最強馬」アーモンドアイが異次元の強さを見せつけた。オークスでも、人気のデアリングタクトが驚異的な走りを披露するのか。はたまた、思わぬ馬の台頭があるのか。若き乙女たちの熾烈な争いから目が離せない。

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