DeNA・伊藤光、久々のシート打撃に「キレとスピードからは…」

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2020年05月24日 07:10  ベースボールキング

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オンライン取材に応じたDeNA・伊藤光[提供=横浜DeNAベイスターズ]
◆ 一軍メンバーによる練習

 23日、1軍練習後に横浜DeNAの伊藤光捕手がオンラインで報道陣の取材に応じた。

 自主練習から切り替わり、チームは19日から1軍メンバーによる練習が始まった。現在の練習内容について、「チームプレーのサインの確認とか、きょうだったらシートノックが始まったりして、ある程度実戦に近づいていくことが増えてきた」と話した伊藤光。

 「開幕は確定はしていないが、それに向かって今までより一層準備していけることが増えてきたし、よりやる気になってきた」と意気込む。

◆ シート打撃

 23日はシート打撃で新外国人投手ピープルズを相手に打席に立ったという。結果は見逃し三振だったが、テーマとしていたのは結果よりも実戦感覚だ。

 「1打席だがシート打撃で立ってみて、やはりキレとスピードからはだいぶ離れていたので。マシンで速さを調整してやってきたことと、人が投げるのとでは。
変化球もあるし、自分が思っているよりもいいところと、まだまだ全然離れているなというところと両方あった。そういうところを感じられたのも良かった」という。

 「審判も実際に来られて、ストライクゾーンだったり、確認ではないですけど、そこは実戦形式から離れていた部分なので、これからしっかりやっていきたい」
と打席での感覚を取り戻すことをポイントに挙げた。

 さらに捕手の目線から「久々の感覚だったと思うので、結果よりも対戦している感覚をみんな確かめているのをすごく感じた」とチームメイトたちの打席での様子についても触れた。

 自主練習期間を終え、1軍メンバーと再会した中、ブルペンで投手陣のボールも受ける伊藤光は、「武藤(祐太)が11キロぐらい痩せまして。お腹の出っ張りがなくなった。スリムになって、球のベース板の上での強さをより感じる。この時期に一番変わった一人かな」と10年目右腕の変貌ぶりも明かした。

◆ トレーニングは?

 個人としてのトレーニングについても語った。「今までは基本的にチューブとかを使った体幹トレーニングを中心に、怪我の予防も含めてやってきたが、これからはキレとスピードがより必要になってくる。暑くなってくる時期に開幕するので、キレとスピード感をすべての項目において繋げていきたい」と今後は内容を変えていく方針だ。

 体幹トレーニング中心だった自主練習期間を通して得たものもあったようだ。「すごく時間を使えたので」という伊藤光。「うまく身体を使えていけてるなというのは感じる。筋力を上げることを優先するのではなく、インナー、中身を強くしようと取り組んでいた。スイングにしてもスローイングにしても手応えを感じる部分はある」という。

 「打つ前にボールを長く見ようとタイミングをとる中で、どうしても体幹の力が抜けてしまうとボールを追いかけることが多くて、うまく捉えきれてないというのが去年の課題。オフも取り組み、キャンプ、オープン戦と取り組んできて、もう少し強くしたいと思っていた。スイングスピードもそうだが、速い球をいかに長く見るかというのをトレーニングでやってきて、今けっこう、軸がそこまでぶれずに捉えきれていることが多いかな」と現在の打撃の状態について語った。

◆ 開幕に向けて

 現時点でプロ野球は6月中旬から下旬の開幕を目指している。25日に政府の緊急事態宣言がすべて解除されれば、いよいよ開幕日決定へ大きく動き出すことになるが、その際、開幕までの準備期間を考えると1か月もない。

 伊藤光は、「どうしても実戦感覚は離れていた部分なので、ピッチャーとの距離感やスピード感とか、そう簡単にはいかないとは思うが、与えられた時間の中で、今までのシーズン以上に一球一球大事にする、そういう集中力というのは必要かな」と話す。

 予想される開幕時期を考えると気になる部分もあるという。「(プロ)13年目だが、何事も始まるときは、自分たちが思っている以上の身体の張りを感じることがある。それが6月中旬から7月にかけてだと、だいぶ気温が高い時期なので、なかなか疲労が抜けにくくなったりする時に始まっていくのかなと。体力的に今は蓄えてはいると思うが、前例もないし、経験もない。疲労回復に努めるのか、やってみてどういう風にしていくのか、手探りになるが、いつもより疲労感は違うのかなと感じている」とコンディション維持の難しさについて述べた。

◆ 優勝を目指して

 一部報道ではレギュラーシーズンの日程を確保するため、CS(クライマックスシリーズ)を中止する案が検討されていることが伝えられている。

 「CS狙いでシーズンを過ごすことがない。2位とか3位でCSに滑り込んでいくことがなければ、優勝を目指すだけ。試合数も少なくなると思うが、スタートダッシュというか、開幕してからの勢いはすごく大事。スタートからしっかり100を出せるように今から準備していきたい」。

 例年と異なるシーズンの頂点を目指す上で、伊藤光は開幕ダッシュが必須であることを強調した。

(取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)

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