カズレーザーの教育系YouTubeはなぜ人気? 中田敦彦との比較から考える

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2020年05月26日 07:01  リアルサウンド

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動画サムネイルより

 YouTuberに関するデータを提供する「NoxInfluencer(ノックスインフルエンサー)」を参照し、直近1週間で注目を集めたYouTubeチャンネルの理由を探る本企画。今回は3つのチャンネルに注目してみた。


(参考:伊集院光、香川県のゲーム利用時間規制条例案に持論「脳トレのゲームもバカになるの?」


 ”教育系YouTuber”と呼ばれるクリエイターたちが注目を集めている。お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦がビジネスや偉人伝、世界史に政治といったジャンルを教える「中田敦彦のYouTube大学」が好例だが、TBSで放送されたクイズ番組『東大王』でチームの中心として活躍した伊沢拓司の「QuizKnock」なども、知的好奇心を満たし、幅広い知識を与えてくれる、教育の要素を持ったチャンネルだと言える。


 どちらのチャンネルもクリエイティブな内容で、動画を投稿するたびに数十万以上の再生数を獲得。視聴者を飽きさせない企画や話術も相まって、多くの視聴者から支持されているチャンネルだ。


 現在も多くの”教育系YouTuber”が生まれているが、その中でも一際異彩を放っているのは、お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーが“日テレYouTube”の企画として開設した「カズレーザーの50点塾(↑96.1%/登録者数2.38万人)」チャンネルである。


 カズレーザーは金色の髪に赤色のジャケットという一風変わった出で立ちながらも、実は同志社大学を卒業した優等生。テレビ番組でもそのインテリジェンスを発揮し、司会やクイズ番組にも出演している。


 「カズレーザーの50点塾」は、その名の通り「テストで50点ぐらいは取りたい」という人のためのチャンネル。動画の前半はカズレーザーが一つのトピックについて講義をし、後半では復習問題を解いていくという構成となっている。また、イラストでわかりやすく説明したり、重要な部分は太字で強調されていたりなど編集も凝っている。10分以下の短い動画が多いため、気軽に視聴できるというのも特徴だ。


 上述の「中田敦彦のYouTube大学」は、気になるトピックの概略を押さえ、知識として共有することを目指しているように見えるが、「カズレーザーの50点塾」は、あくまで「テストで点を取ることができればいい」と割り切ったスタンスが面白い。テストに悩まされることがない立場の人も、「知っておけば恥をかかずに済む、一般常識的な知識」を効率的に得られるのは有用と言えるかもしれない。


 一方、単純に“教育コンテンツ”と呼んでしまうと語弊はあるが、元大阪府知事で、弁護士である橋下徹氏の公式YouTubeチャンネル「橋下 徹 / Toru Hashimoto(↑165.6%/登録者数5.2万人)」も、登録者を増やしている。


 その内容は、主にリアルタイムで話題になっている法律関連のニュースをテーマとして、基礎的な解説とともに、独自の理論を展開するというもの。ラジオスタイルで投稿しており、通勤・通学中に聞いて、ニュースの概略を知る助けにしている、という人も多そうだ。


 最後は英語が苦手な人に向けた、英会話学習チャンネル「Aira’s English(↑66.5%/登録者数3.19万人)」を紹介したい。アイラさんは独学の英語でイギリスに留学し、その後は貿易関連会社で職務に従事。現在は英会話講師として働いており、楽しく英語を学んでほしいという思いから、海外ドラマの会話を元にした動画などを投稿している。


 海外ドラマ『フレンズ』を題材にした動画では、「Well」という英語について説明。日本語で言うところの「えっと……」に近いもので、次の言葉が出てこない時に使用することで時間稼ぎができたり、それだけで会話ができるように見えるという。このように、実践でも使える英会話術をレクチャーしている。


 歴史や法律、英会話まで、視聴するだけで知識が得られる教育系の要素を持ったコンテンツは、人気を拡大している。関心のある分野のキーワードで検索して、解説動画をチェックしてみると、スキマ時間で学習を捗らせることができそうだ。


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