品薄のNintendo Switchに海賊版登場 アメリカで任天堂が訴訟を起こす

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2020年05月27日 07:01  リアルサウンド

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Nintendo Switch

 Nintendo Switchは飛ぶ鳥を落とすような勢いで売り切れが続出しているが、それに伴い、海賊版も勢力を強めている模様だ。販売元の任天堂は事態を重く見て、新たに法的手段に訴えていることが分かった。


(参考:Nintendo Switch 2の仕様がリーク? 新たに判明した特許との関連性は


・同時に2件の裁判、犯行組織の正体の全容は掴めず
 任天堂の米国法人「Nintendo of America」は5月15日、米国オハイオ州北部地区連邦地方裁判所で、ウェブサイトUberChipsの運営者Tom Dilts Jr.被告を相手取り訴訟を起こした(参考:https://www.scribd.com/document/461969514/Nintendo-hack-reseller-2?campaign=SkimbitLtd&ad_group=66960X1516586X0b6afb939cfa96fe34fc9849209abe80&keyword=660149026)。


 また同日、米国ワシントン州西部地区連邦地方裁判所では、多数の身元不明の被告に対して訴えを起こしたことが分かった(参考:https://www.scribd.com/document/461969431/Nintendo-hack-reseller?campaign=SkimbitLtd&ad_group=66960X1516586X93cc6597763bb14214a1f13106e4f38f)。


 両ケースの被告とも「Team Xecuter」と呼ばれる匿名のハッカー集団から仕入れたプロダクトを販売したとされる。


 任天堂の弁護士は、そのプロダクトを「不正なオペレーティングシステムと、それをインストールする著作権侵害ツール」だと説明する。


 ユーザーは、まず不正アクセス・不正コピーからプロダクトを保護するために設計された任天堂の技術的な保護を回避する。いったん無効にすると、不正なオペレーティングシステムをダウンロードして、海賊版ゲームをプレイできるようになるという。


 弁護士は「すでに多数のデバイスが販売されており、任天堂に甚大な損害をもたらしている」と述べる。任天堂は、それぞれのケースで各違反につき2,500ドルの支払い、およびウェブサイトを閉鎖する永久差し止め命令を求めている。


・過去にも類似の訴訟、イタチごっこは続く?
 『Polygon』は「Switchハッカー封じ込めに向けて任天堂が訴訟」と報じている(参考:https://www.polygon.com/2020/5/18/21262121/nintendo-switch-hacking-lawsuit-pirated-games)。


 同記事では、Nintendo海賊版ゲームをプレイ出来る商品の販売業者に対する、以前の訴訟についても伝えている。


 任天堂は2018年に、同じくTeam Xecutorのハッキング商品の販売業者Sergio Mojarro Moreno被告に対して訴訟を起こし、勝訴した。また、2019年9月には、海賊版ゲームをダウンロード出来るRomUniverseというウェブサイトに対して訴訟を起こした。


 RomUniverseは、Nintendo Switchのハッキングに使用されるキットを、47.99ドルで販売した疑いがある。このサイトでは、SNES Classic、PlayStation Mini、Nintendo 3DS、Game Boy Advanceのプロダクトも販売したという。


 業者らは、以前はハッキングできなかったNintendo Switch Liteや新しいNintendo Switchモデルの保護を回避するデバイスの予約注文も受け付ける徹底ぶりだったという。


 これだけのテクノロジーの知識と商才があれば、表社会で正々堂々と事業を行っても成功できるだろうに。悲しきかな、人の性が変わらない限り、イタチごっこは続くことだろう。


(Nagata Tombo)


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