iPhone 12は史上初のイヤフォン同梱なし? iPhone新時代の幕開けか

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2020年05月27日 10:31  リアルサウンド

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iPhoneの付属イヤホン

 2020年にAppleがリリースすると思われるiPhone 12に、iPhone史上初めてイヤフォンが同梱されない可能性があることが分かった。


(参考:iPhone 12の基板がリーク? 直近の“コンパクト化”から一転、細長いL字型に


・AirPods・AirPods Proの売上に貢献、著名アナリストが分析


 Apple情報に詳しいInternational Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏は、iPhone 12にはEarPodsが同梱されないだろう、と報告した(参考:https://9to5mac.com/2020/05/20/kuo-no-free-earpods-iphone-12/)。


 付属イヤフォンがないため、必要に迫られたユーザーが購入し、また2020年後半のプロモーション若しくは値引きにより需要が拡大することを見込み、AirPodsの売上予測を8000万〜9000万台だったのを、9380万台に増やしている。


 2020年に関してクオ氏は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な危機の影響により、AirPodsの出荷は第2四半期で最も少なくなる可能性が高く、総出荷量は前四半期から29%減少すると述べる。しかし、第3四半期から需要が増すという。また、年間を通じてAirPods Proへの強い需要が続くとされる。


 これまで大半の人は、付属のイヤフォンを使用していただろう。今後、ユーザーは別途、Lightningコネクタを用いる有線方式のEarPods(29ドル)か、Bluetoothを用いるワイヤレス接続のAirPods(159ドル)・AirPods Pro(249ドル)を購入する必要があるという。


 ちなみにミンチー・クオ氏は、第3世代のAirPodsが2021年に登場すると予測している。一方で『FrontPageTech』のJon Prosser氏は、いつでもリリースする準備が整っていると見ているという。


・必要な人だけ買うのは、環境に優しい


 『Mashable』は、携帯電話は高価なものなのに、提供する価値を更に下げていると腹を立てる前に、環境について考えてみて、と提案した(参考:https://mashable.com/article/apple-iphone-12-no-earpods/)。


 スマホは頻繁に買い換えが行われており、iPhoneユーザーの家には、いくつものイヤフォンが埋もれているはずだ、と続ける。多くの人は新たに買う必要はなく、廃棄を減らすために、これは賢明な策だ、と評価している。


 この意見は一理ある。別売りにして、本体価格を低く抑えるのは、消費者にとってもメリットになりうる。


 一方で、以前のiPhone 12シリーズの価格予測は、仕様の割に非常にリーズナブルな印象があった。iPhone 12は649ドル、iPhone 12は749ドル、iPhone 12 Proは999ドル、iPhone 12 Pro Maxは1,099ドルと見られている。


 新たにイヤフォンを用意する必要がある人は、それも計算に入れて考える必要があるかもしれない。


・iPhoneの「電話もできるiPod」として発展してきた歴史


 iPhone 7からイヤフォンジャックが廃止され、EarPodsに取って代わったが、2007年に初代iPhoneがリリースされて以来、AppleはイヤフォンをiPhoneに必ず付属させてきた。


 その大きな理由は「電話もできるミュージック・プレイヤー」として位置づけられ、iPodの発展の延長線上にあったからだ、と『MacRumor』は指摘している(参考:https://www.macrumors.com/2020/05/20/no-earpods-in-iphone-12-box-says-kuo/)。


 たしかにiPhoneと音楽は相性がよく、多くの人がiPhoneで音楽を聴いているだろう。Appleは近年、Apple Music等のサブスクリプション・サービスにも力を入れている。音楽の環境を整えるために、ユーザーは追加の出費もいとわないと見ているのだろうか。


 この変化は、iPhoneの新たな時代の幕開けを暗示するものなのかもしれない。(Nagata Tombo)


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