ファミコン芸人フジタが選ぶ「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」

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2020年05月28日 08:40  ORICON NEWS

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写真「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」を3本選出したファミコン芸人・フジタ
「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」を3本選出したファミコン芸人・フジタ
 家庭用ゲーム機黎明期に誕生し、今も楽しめる名作から、“クソゲー”と呼ばれる不人気作まで、さまざまなソフトを生み出した『ファミリーコンピュータ』。そのソフトは1000タイトル以上と言われ、誰もが知っている名作から、まったく日の目を見なかったものまで、実にさまざま。そこで、ゲームソフト所有本数3万本、約3000万円をゲームに捧げたファミコン芸人・フジタ協力のもと、この“ファミカセ”を、さまざまな角度で切り取り、ピックアップ。第3回のテーマは「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」。

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「無理ゲー」の定石は、「コツより先に絶望」

 3回目となる今回のテーマは「謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」。現代までにさまざまなテレビゲームが誕生していくなかで、このテーマに沿ったソフトは多いとフジタは言う。
「あくまで体感ですが、2本に1本くらいは、攻略本なしでクリアすることが難しかったように思えます。今、大人になってこれだけネットが発達したなかでだったらいくらでもできると思うんですけど、子どものころはそういうことも全くなかったので」

 ではなぜ、ファミコンのソフトにいわゆる「無理ゲー」と呼ばれるソフトが多いのだろうか。「ファミコンは容量が少ないので、そのなかで『いかに長く遊ばせられるか』が各メーカーの命題としてあって、その結果、難しいコマンドが増えたと言えると思います。だから、冒頭いきなり難しくて、詰んでしまうということがあり得るわけです。容量に限りがあるから、チュートリアルを作る余裕がないんですよね。少し余談になりますが、本来ゲームって、1面から徐々に難しくなっていくものだと思うんです。『スーパーマリオブラザーズ』は特にそうですよね。1−1で操作の基本を分かって、コツをつかんで、だんだん難易度が高くなっていく。『ゼルダの伝説』もそうだと思うんですけど、任天堂のソフトに“良ゲー”と言われるソフトが多い理由はそこだと思うんです。その塩梅もちょうどいい。ところが、『無理ゲー』はその定石を崩すんです。前半でコツをつかませず、いきなり絶望を味わわせる。『コツより先に絶望』が『無理ゲー』の定石ですね(笑)」とフジタは分析する。

 さらに「ソフトを制作していた方から聞いたのですが、ファミコンが浸透してきた中期から後期にかけては、『子どもでも簡単にクリアしてしまうのではないか』という想定があり、『ある程度難易度を上げてもいいんじゃないか』という気持ちで制作していたといいます。ただ実際、難易度の設定は難しいところですよね」と開発者サイドにも思惑はあったという。
 実際今回紹介する3本にフジタ自身も幼少期、苦しめられた記憶があるというが、家にいる時間が増えた昨今、「こうしたゲームにチャレンジしてみるのもいいのではないか?」とフジタは推奨する。「大人になった今だから楽しめるということはあるかもしれないですね。最悪詰まっても、ネットや攻略本で調べればその糸口はつかめる。今回紹介するソフトは、ある程度安く手に入れることもできるので、おうち遊びでやってみるのもいいかもしれないですね」。

フジタが選ぶ「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」3選

◆エルナークの財宝(1987年/トーワチキ)
 アクションゲームですね。個人的には真のクソゲーだと思っています(笑)。
 このゲームは、いわゆる最初が一番難しいゲーム。最初、いきなり同じ景色の無限ループなんです。何らかのコマンドを入れないと先に進めないんです。「道は続いている」というヒントが出るんですけど、そのまま進んでもダメ。何もない壁である操作をすると先に進めるんですけど。普通こういう難しさって操作に慣れ、いろんな伏線を回収したうえでゲーム中盤にあるものなんです。ところが、本作は1面の開始直後にある。プレイヤーのやる気をくじくんです。考えてもわからないので、1日やってだめで諦める人が多かったと思います。

 最初のこの謎をクリアすると、中盤はそんなでもないんです。でも最後の面がまた難しくて。先に進むには、あるゲージを上げないといけないんですけど、そこに到達するまでに、どうやってクリアしてきたかが大事になる。しかも、途中で出てくる敵の攻撃も鬼のようにつらい。「どうすればいいのか」わからない上に、アクションゲームとしても難しいんです。

 実はこのソフト、2000年前後くらいまで、クリアしたことを名乗り出る人が1人もいなかったんです。実際にクリアした人はいたのかもしれませんが、表舞台に名乗り出てこなかった。2000年前後にクリアしたという人が表舞台に現れて、一度騒がれたんです。発売から10数年経って、出てきたので当時ざわつきました。幼少期にリアルタイムでやって、クリアできなかったんですけど、このニュースを見て、自分ももう一度挑戦しようと思ってやりましたね。その時は攻略法をなぞって、なんとかクリアすることはできました。

◆アイギーナの予言「バルバルークの伝説」より(1986年/ビック東海)
 世間では「クソゲー」に属するアクションロールプレイングです。1画面のフィールドマップの中に洞窟とかいろいろあって、そこに入るとアクションゲームがスタートするんです。マップの時はドラクエ風、アクションはマリオみたいな感じですね。

 この作品は、何もないところで3回、5回ジャンプすると隠し通路が出現し先に進めるということが基本になんですけど、それがどこにも書いてない。前半に予告があるとか、ストーリー上の意味があるとかもないんです。しかもその場所の特定が難しい。アクション画面のこのジャンプコマンド以外にも、100マス以上あるフィールドマップでは、押しっぱなしなどで謎を解かないといけないので、大変です。

 このゲームのリアルタイムでやって、途中でやめました。この謎コマンドと、ブロックを下から叩き、出てきたアイテムが固定されるんですけど、そのアイテムの上でジャンプすると両サイドにビームがでるという斬新な攻撃方法、あと「クソゲー」にありがちな音楽がすごくいいソフトという記憶が残っていますね。

◆ドルアーガの塔(1985年/ナムコ)
 このソフトは「良ゲー」として今も語られることが多いですね。60階の塔に上って行ってお姫様を助けるアクションゲームで、物語も面白いんですけど、一面一面違った出し方の宝箱があって、ノーヒントじゃ絶対わからない理不尽な出し方なんです。ただ、上の2本と違うのは、コマンドをどうするかわからないけど、出たときの喜びがあるということですね。

 宝箱の出し方も、最初の方は敵を全部倒すとか簡単なんですけど、徐々に難しくなっていく。後半は、どこかのポイントの箇所を何回も行き来するとか、画面の角4ヶ所を触るとかそういうものが、ノーヒントでどんどん出てきます。

 あと、これがこのゲームの厄介なところなんですけど、宝箱取らなくてもある程度進めるんです。ただ60階近くになると、その宝箱でとったアイテムがないと絶対に倒せない敵とか、持っていないと下の階に戻らされるとか起こるんです。残酷ですよね。でも、そのコマンドがわからなくて進めずに詰んでしまうゲームよりも、進めて最後にダメでしたの方が、諦めがつくし、ゲームをやった感はありますよね。

 このゲームは、アーケードゲームからの移植からの移植なんですけど、ゲームセンターにある共有ノートみたいなものに、先に進めた人がどんどん情報を書き込んでいました。後に攻略本もでましたが、自分ひとりではクリアできなかったと思います。今だとネットなどになるのでしょうが、それも一つの文化だったなと思います。

 あとあまりに鉄板なので今回入れませんでしたが、『たけしの挑戦状』は有名ですよね。私は、アイテムがそろっていないと爆破される、飛行機のシーンが一番理不尽だと思っています。カラオケで「うまい」を出すのは割と得意でしたね。これだけ苦労して、クリアしてもエンディングがやたら軽くて、「えらい」で終わってしまうのも、なんとも言えないですね(笑)。余談ですが、このソフトは攻略本が出たんですけど、全部の謎が書いてなかったんで2冊目が出たんです。その2冊目を見ても解けない謎があって、読者からクレームが入ったらしいんですが、「担当者は死にました」とうそをついて逃げたらしいです。今なら大変ですけど、その辺も『たけしの挑戦状』らしくていいですよね。

→次回は「その存在はあまりにも大きかった!大作を意識しその陰に隠れたファミカセ」

このニュースに関するつぶやき

  • ワルキューレの冒険を攻略本なしでクリアした僕ってすごいんじゃないか。アイギーナは無理でした。
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  • ファミコンの時代は「少ない容量、多くの制限の中で可能な限り最高の物を作ろう」という制作者の意気込みが感じられた。しかしハードの性能が向上すると…諸刃の剣なんですよね。
    • イイネ!34
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