筒香嘉智のライバルは「アジアの大砲」。田中将大との対決にも期待

2

2020年06月01日 11:11  webスポルティーバ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

webスポルティーバ

写真写真

 7月上旬からのシーズン開幕を目指して、メジャーリーグ機構(MLB)と選手会は今季の報酬について協議を重ねています。オーナー側から提出された年俸削減案に対して一部の選手が反発するなど、どのラインで年俸を折り合えるかが最大の焦点となっているようです。

 そんななか、ア・リーグ東地区に所属するタンパベイ・レイズは、5月25日からフロリダ州セントピーターズバーグの本拠地トロピカーナ・フィールドを選手に開放しました。これにより、3月の春季キャンプ以来となる個別練習が可能となったので、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時帰国している筒香嘉智外野手の合流も待たれるところでしょう。

 協議されている開催案では、短縮シーズンに伴う過密日程に対処するため、各チームの出場選手登録は26人から30人へと拡大されます。そうなると、昨年162試合中149通りのラインナップを組み、57人もの選手を起用したケビン・キャッシュ監督は積極的にツープラトンシステムを使うと思います。


 左の強打者として期待されて入団した筒香選手も、その例外ではありません。キャッシュ監督は筒香選手を「複数のポジションで起用する」と明言しており、いずれのポジションでもツープラトンを採用できるように選手を揃えています。

 レフトのポジションには、昨年自己最多の33本塁打を放ったハンター・レンフローをサンディエゴ・パドレスから獲得。三塁には昨年左投手に対して打率.311を残したヤンディ・ディアスが控えており、DHには昨年までセントルイス・カージナルスで「左キラー」として鳴らしたホセ・マルティネスを補強しました。筒香選手はどのポジションでも、右打者との併用が予想されます。

 そのなかでも最大のライバルと目されるのは、韓国出身の崔志萬(チェ・ジマン)だと思います。筒香選手と同じ1991年生まれの右投げ左打ち。2010年に韓国の高校卒業後、いきなり米球界に飛び込んで経験を積み、2016年にロサンゼルス・エンゼルスでメジャーデビューを果たしました。


 2018年シーズン途中にミルウォーキー・ブルワーズからトレードでレイズに移籍すると、昨シーズンは127試合に出場して自己最多の19本塁打をマーク。さらにはプレーオフで4番打者として出場し、大舞台で韓国人史上ふたり目のホームランを放って一躍人気者になりました。

 身長は筒香選手と同じ185cmながら、体重は約15kg多い113kg。崔はアジアを代表する巨漢スラッガーです。筒香選手が加入してきたことで、当然ながら意識はしているでしょう。ポジションもレフトや一塁などで争うことになると思います。

 筒香選手の武器である長打力を、いかにしてチーム内でアピールできるか。ライバルに負けないためには、その点が一番気になることころです。本拠地トロピカーナ・フィールドはメジャー30球場中、唯一の密閉式ドーム球場で「ピッチャーズパーク(投手有利な球場)」と言われています。

 事実、昨年のレイズはア・リーグ1位のチーム防御率3.65を記録。チームの打撃成績を見ても、ホームの打率.249、99本塁打、366得点に対し、ロードは打率.258、118本塁打、403得点。一見すると、トロピカーナ・フィールドはバッター不利に思えます。


 ただ、左打者にとっては有利な面もありそうです。トロピカーナ・フィールドでは、左打者が引っ張る時速98マイル(約158キロ)以上で角度26〜30度の、いわゆる「バレルゾーン」の打球はホームランになりやすいというデータがあります。

 また、レイズの所属するア・リーグ東地区は左のパワーヒッターに適した地区とも言われます。なぜならば、レイズの本拠地を含めニューヨークのヤンキースタジアムなど5球場中4球場では、右打者より左打者のほうに多くホームランが出ているからです。

 新天地として、レイズは筒香選手にとって申し分ないと思います。生活する環境も、タンパベイという街は理想的ではないでしょうか。

 一年中温暖な気候に恵まれ、ヒスパニック系住民が多く住み、南国情緒たっぷりのトロピカルな空気に包まれています。筒香選手は2015年のオフに志願してドミニカ共和国のウインターリーグに参加していましたので、得意のスペイン語でチームメイトと交流もできるでしょう。


 かつてレイズに所属した日本人と言えば、岩村明憲選手が有名です。2007年から2009年まで在籍し、2008年には球団史上初のリーグ優勝に大きく貢献しました。

 思い出深いのは、岩村選手のソフトモヒカンの髪型でしょう。リーダーシップを発揮して若手中心のレイズを引っ張る姿が人気を呼び、当時チームを率いていたジョー・マドン監督(現エンゼルス)までもがモヒカンヘアをマネしました。

 2008年、ア・リーグのチャンピオンシップシリーズ第7戦。対戦相手は2連覇を狙うボストン・レッドソックス。岩村選手は最後のバッターの二塁ゴロをさばいて自らベースを踏み、リーグ優勝を決めました。その時、持っていたウイニングボールをポケットに入れたシーンは最も印象に残っています。

 2018年にリーグ優勝10周年を記念したイベントに、レイズのユニフォームに袖を通した岩村氏が登場し、観客から喝采を浴びました。入場者には最後のアウトを取った時の岩村氏を模した首振り人形が配られました。それぐらい、ファンの思い出に残る歴史的名場面だったわけです。


 ファンにとって永遠のヒーローでもある岩村氏は、今年2月にレイズのキャンプ地にも訪れました。そこで筒香選手に会い、「リーグチャンピオンになって、ぜひワールドシリーズに行ってほしい」とエールを送ったそうです。

 そのためには、ア・リーグ優勝の大本命と言われている同地区のニューヨーク・ヤンキースに勝たなければなりません。ヤンキースと言えば、もちろん田中将大投手との対決が待っています。田中も「やっと東地区(ア・リーグ)に日本人が来てくれた」とコメントし、対決を楽しみにしているそうです。

 今シーズンは移動による感染リスクを避けるため、同地区のみの対戦となります。それだけ、ヤンキースとの対戦は重要な意味を持つでしょう。一刻も早く労使交渉が合意に達することを願っています。

このニュースに関するつぶやき

  • アジアの大砲呂明賜か����ʴ򤷤�����
    • イイネ!6
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

あなたにおすすめ

ニュース設定