高負荷の身体活動は妊娠自覚前の流産リスクを高める

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2020年06月01日 12:01  妊活・卵活ニュース

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妊娠期の高負荷の身体活動による影響
マサチューセッツ大学アマースト校の研究チームは、「Fertility and Sterility」にて、流産を経験している女性では、高負荷の身体活動と無症状の妊娠喪失、早期妊娠喪失に関連性があると発表した。

高負荷の身体活動により無症状あるいは早期妊娠喪失リスクが高まる。身体活動に関連するリスクは、臨床妊娠(超音波検査にて子宮内の胎嚢が確認できる状態胎)における流産と比べ、受精卵の着床タイミングで生じる着床失敗とは異なる。

一方、妊娠を自覚している女性では、高負荷の身体活動と流産における関連性は認められなかった。

妊娠を自覚する前の流産
早期妊娠喪失(EPL)は妊娠20週目以内に経験される胎児の自然死と定義され、流産といわれる。受精卵の着床期は身体が脆弱性になり、高負荷の身体活動は無症状あるいは早期妊娠喪失の危険性を及ぼす。しかしながら、無症状の妊娠喪失は本人が妊娠を自覚する前に起こり、それゆえ、診断が難しい。

身体活動と早期妊娠喪失における関係性
研究チームは、「The Effects of Aspirin in Gestation and Reproduction (EAGeR)」を用いてデータ分析を実施した。合わせて、2007年から2011年に妊活を行い、1回あるいは2回の流産歴のある女性(18〜40歳)を対象に、身体活動と早期妊娠喪失における関係性を検証した。

被験者は、妊娠すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)に反応する妊娠検査薬を用いて個人で妊娠判定を行い、785人は妊娠検査薬で陽性反応が出た。妊娠が判明した女性の188人(23.9%)は流産歴があり、うち55人は、hCGテストのみで早期妊娠喪失が判明した。

運動期間・強度レベルにて全体的な運動スコアを計算したところ、高負荷の身体活動を行う女性は、低負荷の身体活動と比べ、早期妊娠喪失リスクが約2倍高くことが認められた。今後、更なる調査が必要ではあるが、流産歴のある場合、受精卵の着床期における負荷の高い身体活動は流産リスクを増加させると結論付ける。

(画像はプレスリリースより)

University of Massachusetts Amherst

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