MLBヒットスタジオ2020・前編【ボクたちにはMLBが必要なんだ】

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2020年06月02日 00:04  ベースボールキング

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ベースボールキング

写真カリフォルニア・エンゼルス時代のノーラン・ライアン
カリフォルニア・エンゼルス時代のノーラン・ライアン
◆ 野球ソングベスト30

 サブスクリプション形式でニュースを配信しているアメリカのスポーツ専門メディア『THE ATHLETIC』では、最新のMLBに関する記事を配信する一方、この状況下で様々な切り口から記事を更新。その中には「偉大な選手100人」や「偉大な瞬間60」など、ランキング形式で語られる内容も企画されております。

 そんな中で、先日「The 30 Greatest Baseball Song」、野球ソングベスト30というランキングも発表されました。私MOBY(モビー)、MLBと音楽をテーマにしたコラムやテレビ、ラジオを担当していることもあり、そんな話題を放っておけるはずがありません(笑)。

 そこで今回のコラムは2回に分け、チャートインした30曲の中から、いくつかをピックアップして紹介してみようと思います。

▼ 第30位:3rd Base, Dodger Stadium / Ry Cooder

 60年代から活躍する世界各国のルーツ・ミュージック探求者。『パリ・テキサス』や『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』といった映画音楽も手掛けるレジェンドは、生粋のLAボーイ。

 ドジャー・スタジアムの駐車場で働く男曰く「三塁ベースあたりが俺の家、二塁ベースのあたりで婆ちゃんがロッキンチェアに佇んでたのさ」と語るこの曲が収録されたアルバム『Chavez Ravine』という名前は、かつてドジャー・スタジアムが建設される前に存在したメキシコ人コミュニティのこと。

 1962年開場以降、LAという多民族都市でありながらメキシコ人の観客が殆ど来ませんでしたが、1981年にフェルナンド・バレンズエラというメキシコ出身の大投手の登場により一気に変わりました。


▼ 第23位:Ode to the Mets / The Strokes

 『THE ATHLETIC』にて、このベスト30がアップされたのは、この曲を含む7年ぶりのアルバム『The New Abnormal』を4月にリリースしたばかりの「The Strokes」の中心メンバー、ジュリアン・カサブランカスのことを取り上げたのがきっかけ。

 過去に「メッツは青春そのもの」と発言しているニューヨーク出身の彼は、筋金入りのメッツファン。この曲の歌詞にはメッツや野球のことは出てきませんが、彼が2016年のワイルドカードをメッツの本拠地シティ・フィールドに観に行った際、ジャイアンツに敗れガッカリしている時に出来た曲なのだそう。

 本人曰く「シティ・フィールドでメッツが敗れたときには、この曲をかけて欲しい」とのこと。


▼ 第20位:Night Game / Paul Simon

 1975年の大傑作『時の流れに(Still Crazy After All These Years)』収録。「2アウト / スコアは同点 / 8回裏までは / でもピッチャーは打たれてしまった」。という歌詞が気になり、この曲の元ネタになった試合があるかも、と調べてみました。

 曲を作ったのが恐らく1974年前後。ポールはニューヨーカーということを踏まえ、1974年のヤンキースとメッツが「8回裏まで同点」⇒「9回サヨナラ勝ち」で終わった試合、つまり完投しながらサヨナラ負けになったビジターチームの投手がいるかどうか調べて見たところ、一人だけいました。

 何とカリフォルニア・エンジェルス時代のノーラン・ライアン!

 ライアンは8回1/3を投げ、サヨナラヒットを浴び1−2で敗戦投手に。この日のヤンキースは、先頭バッターが後に巨人でプレイするロイ・ホワイト。「7番キャッチャー」は“キャプテン”サーマン・マンソン、そして「9番セカンド」は殿堂入り選手ロベルト・アロマーのお父さん、サンディー・アロマー。

 エンジェルスは、後にMLB初の黒人監督となるフランク・ロビンソンが「4番DH」、そして「5番レフト」は、かつてロッテで指揮官を務めたボビー・バレンタイン……勿論この曲がモデルになったかどうかは知る由もありませんが、MLBの全記録がこうやってネット上に残っているところに、グッときてしまいます。


文=オカモト“MOBY”タクヤ(おかもと“もびー”たくや)

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