「声は嘘をつけない」メンタルボイストレーナーが教える“部下に軽く見られない”話し方

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2020年06月02日 10:35  AERA dot.

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写真※写真はイメージ(Gettyimages)
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「声は嘘をつけません」。そう話すのは『繊細すぎる人のための自分を守る声の出し方』(朝日新聞出版)の著者で、メンタルボイストレーナーの司拓也さんだ。人事異動がある季節の変わり目(1月、4月、9月)になると、管理職になりたての人が、司さんのボイストレーニングスクールを受講しに来る。実は、部下に軽く見られたり、ばかにされない上司になるのに必要なのは「声」なのだという。どういうことなのか? 司さんにご寄稿いただいた。

*  *  *
 昨今では、女性の管理職を増やそうという企業の傾向もあり、心の準備もできないままに唐突に管理職に抜擢されたという女性も多いようです。困惑しながら務めを果たすべく頑張ろうとするも、部下から軽んじられたり、ばかにされているように感じてしまうという話をよく聞きます。こんなことなら管理職など引き受けなければよかった、そんな深刻な声も聞かれます。

 また、私の生徒さんには、経営者の方も多くいらっしゃいます。もっと影響力のある声を出したい。社員の心に響くような声を出したい。声が高いので、低音で威厳のある声で話せるようになりたい。そんな要望が非常に多いです。

 人は声で相手との上下関係を無意識にジャッジする生き物です。ご自身が受け手になったときのことを想像してみてください。おどおどした話し方をする人、こもった声でボソボソと話す人、高くキンキンした声で話す人に対して、無意識に相手を下に見たり、不信感を抱いたり、不快感を持ったりした経験が一度くらいはあるのではないでしょうか。

 声は嘘をつけません。メンタルの状態が声にダイレクトに現れるのです。メンタルが安定せず、腹が据わっていない人は、呼吸が浅くなり、声が上ずったり震えたりしてしまいます。

 そんな時は、お腹から声を出す腹式発声を身につけましょう。腹式での発声は、いわゆる「いい声」が出るだけでなく、自律神経のバランスを整える働きがあります。特にアガりやすい、緊張しやすい、おどおどしやすいなど、交感神経が優位になりやすい人は、腹式発声でゆっくりと話すことで、副交感神経が優位に働きリラックスして話せるようになります。

 子どもの頃から「おなかから声を出せ!」と言われて、やり方がわからず困った方々も多いと思いますが、ここでご紹介する「みぞ落ち発声法」で簡単に身につきます。

■みぞおち発声法のやり方

1.肋骨の下あたりにある横隔膜の上に手を当てましょう。
2.片手で軽く握りこぶしを作り、口の下に置きます。その握りこぶしの中に、1点の穴を作り、そこに息を吐きだす感覚で、「フッ」と息を吐きだしてみましょう。イメージとしては、風船に息を吹き込むような感覚です。吹き込む息の量の目安は、ピンポン玉1個くらいです。
3.2を5回繰り返します。

 どうでしょうか。横隔膜は動いているでしょうか? 「フッ」と息を吐きだすたびに、横隔膜が動き、少し硬くなっていくはずです。これが、「お腹から声を出す」というイメージだと覚えておいてください。

 実際に声を出すときは、この呼吸に声を乗せるような感じにすると、腹式呼吸をしながら、スムーズに声を出すことができるはずです。

 この練習を行うことで地声が安定し、音量がアップします。声がふるえるといった症状もなくなるので、聞き手には、落ち着いて堂々と話しているように見えるはずです。最初はドキドキしたままでも構いません。繰り返し繰り返しこの発声法を使って話すことで、無意識にお腹から声が出るようになります。

 すると、周りの接し方も変わってくるのが実感されるはずです。私も以前は人前で話すことが苦手でバカにされることが多かったのですが、トレーニングによって声を変えたことで、最も変わったのが周りの対応でした。すると、おのずと、自信も湧いてくるのです。

 まずは、声から変えてみませんか。

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