“コロナ婚”に向けて婚活市場が活性、後悔する前に知っておきたい「勝者の特徴」

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2020年06月02日 11:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

“コロナ婚”に向けてーー(写真はイメージです)

 緊急事態宣言が解除されました。第2波を心配する声もありますが、街に活気が戻り始めています。婚活市場もオンラインお見合いに頼っていましたが、少しずつリアルな対面お見合いへと移行しつつあります。ライターをしながら、仲人としても婚活現場に関わる筆者が、目の当たりにした婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えてゆく連載。今回は、これから対面お見合いも活性化されていく中、「婚活で、お相手の気持ちをつかむ方法」を一緒に考えたちと思います。

考え方のベクトルが同じ方向を
向いているかが大事

 4月7日に発令された緊急事態宣言が、5月25日に解除されました。49日間に及ぶ自粛生活でしたが、この間に独身の人たちは、さまざまな思いが胸に去来したのではないでしょうか? ことにひとり暮らしをしている方は、心細くストレスも溜まったと思います。

 東日本大震災で日本中が混乱した後に、「生涯寄り添えるパートナーがほしい」と、“震災婚”が話題になったように、これから“コロナ婚”も増えていくかもしれません。今後はコロナと共生共存の時代が始まりますが、コロナの蔓延で不安や孤独を感じた独身の方たちは、ぜひとも本気で婚活を頑張っていただきたいです。

 そこで今回は、お見合いやおつきあいに入ったときに、どうしたらお相手とうまくいくのか、気持ちをつかめるかを事例とともに考えていきましょう。

 まずお見合いの後、交際から結婚に至るかは、話した内容に共感できるかどうかが大きな鍵となります。それはお互いがどんな価値観を持っているかにつながりますね。

 耀子さん(31歳、仮名)は、真司さん(37歳、仮名)と、緊急事態宣言中にテレビ会議ができるアプリのZoomでお見合いをし、交際になりました。耀子さんは、塾の講師をしていました。緊急事態宣言中は、閉塾されていましたが、もし自分が感染者になったとすると開塾したときに生徒にも塾にも迷惑がかかると、なるべく外出をしないように心がけていました。

 交際になってからも、真司さんとはしばらくはZoomやLINEでのやり取りをしたいと考えていたようです。

 しかし、真司さんからは、「昼間、風通しのいいオープンカフェで、ランチをしましょう」というお誘いを受けました。

「最初は、嫌われたくなかったので曖昧な返事をしていましたが、何度もお誘いを受けたので、『緊急事態宣言が解除されるまではリアルにお会いするのは避けたいし、解除されてからも状況をみたい』と話したところ、毎日来ていたLINEが1日おき、2日おきとだんだん時間があいていきました」

 そして、交際終了の連絡が来たのです。

 緊急事態宣言中の行動パターンは、この事態をその人がどう考えるかで決められていた気がします。

 “生涯のパートナーに会うことは、不要不急の外出ではない”と、考えていた人たちがカップルだった場合は、空いている時間帯に電車で移動したり車で移動したりして、オープンカフェや公園のベンチ等でデートを重ねていたでしょう。この2人は、コロナに対する考え方のベクトルが同じ方向を向いていているので、仲は進展していくでしょう。

「不要不急の外出は、絶対にしたくない」と2人で思っているのなら、これも考え方の方向性が同じですから、LINEやZoomを使って、コミュニケーションを取ることを楽しめたでしょう。

 しかし、耀子さんや真司さんのように、女性は、「徹底して自粛生活をしたい」、男性は、「場所を選んで対面で会ってデートがしたい」と思っていると、どちらかの考え方に合わせないといけません。おそらくこの場合、外出をしたいと思っている方が、“自粛生活”を希望している方に合わせることになります。そこに不満やストレスを感じたら、交際終了になってしまいます。

 成婚までたどりつくのは、考え方のベクトルが同じ方向を向いているカップルです。ただ、何もかも100パーセント考え方が合う人は存在しないでしょうから、相手との考え方が違っていたときに、それを許容できるか、合わせることにストレスを感じないかが大切なことになると思います。

結婚できるのは、婚活することに努力できる人

 生活圏内で自然に出会って恋愛し、そこから結婚へと進むのと、婚活で出会って結婚まで進むのとでは、大きな違いがあります。

 生活圏内の出会いは、大学、会社、取引先、サークルなど、自分が生活している行動範囲でお相手に出会い、会話を交わしていくうちに恋心が芽生えるのです。つまりおつきあいするようになったときには、すでに相手のことをよく知っていますし、何よりも“好き”という気持ちが育っています。

 ところが、婚活の出会いは、“結婚をする”という目的のために出会います。1時間程度のお見合いをして交際になったとしても、相手のプロフィールは知っているものの、どんな人柄なのかはまだわかっていません。人柄を知るためには、LINEでもZoomでもリアルでも、とにかくたくさんのコミュニケーションを取らないといけないのです。

 先日、芳子さん(38歳、仮名)から、連絡が来ました。お見合いをした正貴さん(40歳、仮名)と交際になり、ファーストコールを済ませたのですが、それから全く連絡がないというのです。

「ファーストコールも、1分もしないうちに終わりました。『今、仕事が繁忙期なので、落ち着いたら連絡を入れます』とのことでした。そこから2週間経ちますが、全く連絡がありません。私から2度ほどLINEを入れましたが、返信がありません。私に興味がないのかもしれませんが、それなら“交際希望”を出さなければよかったのに」

 この連絡を受けて、正貴さんの相談室に私が電話を入れました。そして、状況をお話ししました。すると、正貴さんの相談室のカウンセラーさんが言いました。

「正貴さんは、とても仕事がお忙しい方で、以前もこのようなことがあったんですよ。連絡をしてみますが、仕事が忙しいと私どもにもお返事もないことがあります」

 40歳という年齢は、働き盛りですし、会社でも主要なポストを任されているのでしょう。でも、忙しくなると婚活は放ってしまい仕事に没頭する。そんなことを繰り返していたら、何年婚活をしても結婚にはたどり着きません。

 例えば会社の同期で、同じ仕事量をこなしているAさん、Bさんがいたとします。Aさんはどんなに仕事が忙しくても、恋人を作り結婚して子どもにも恵まれ、幸せな家庭を築いていた。Bさんは、ただただ仕事に追われ独身のまま歳を重ねた。この2人は何が違うのかというと、Aさんは、仕事と結婚して家庭を築くことを同列で考えていたのです。Bさんは仕事のみに翻弄されていたのです。

 婚活を成功させたいなら、お相手に会う時間を作り出し、コミュニケーションを取って、気持ちを重ねていく努力をすることが大切です。この努力を怠ったら、婚活で何百人と出会っても、結婚はできません。

どんなに努力しても、
人の気持ちは手に入らないことも

 婚活において努力は大事。しかしながら、どんなに努力をしたとしても、お相手の気持ちが必ず手に入るとは限りません。そこがまた難しい。

 篤男さん(38歳、仮名)は、聡子さん(36歳、仮名)とお見合い後、交際に入り、2度ほどデートを重ねました。

 聡子さんは、お見合いをしたときから篤男さんをとても気に入っていました。

「婚活をして2年になりますが、初めて素敵だなと思う男性に巡りあいました」

 お見合いを終えたときにこう言っていたので、私はこんなアドバイスをしました。

「結婚相談所では仮交際の時期は、ほかのお見合いをしてもいいし、何人とおつきあいをしてもいいことになっているでしょう? それは仮交際が、 “お人柄を見る期間”だからなのね。篤男さんは見た目も素敵だし、年収もいいほうだから、お見合いのお申し込みも多いと思う。もしかしたら聡子さんのほかにもおつきあいしている人がいるかもしれない。だから待っているだけでは、ダメよ。気に入っていただけるように“選ばれる努力”もしましょうね」

 聡子さんは、私のアドバイスに大きく頷いていました。篤男さんとの初めてのデートは車で郊外にドライブに行くことになったのですが、聡子さんは早起きをして、お昼にふたりで食べるお弁当を持参。そして、2回目のデートのときには、手作りのクッキーを持って行きました。

 しかし、2回目のデートを終えたところで、篤男さんの相談室から、“交際終了”の連絡が来たのです。

 私は、聡子さんがいつになく一生懸命だったのを知っていたので、篤男さんの相談室に連絡を入れて、“交際終了”の理由を尋ねました。

 すると理由は、こうでした。

「『大切に思ってくださる気持ちが伝わっていたので、“交際終了”を出すのは、心苦しい』と言っていました。ただ、会話をしている中で、『結婚したら、こうしたい』『結婚したら、こんな家族を作りたい』と、会話に『結婚したら』という言葉がたくさん出てきたというんです。彼女と結婚するというイメージがまだ持てないうちに、手作りのお弁当や手作りのお菓子をいただいて、会話を交わすと理想の結婚の話をされる。それにだんだん戸惑うようになり、苦しくなってしまったようです。このまま期待を持たせておつきあいをして、最終的に結婚に進めなかったら、彼女を傷つけてしまう。それなら今、交際終了にしたほうがいいと判断したようです」

 篤男さんの言うことはもっともなことです。しかし、これは理屈ではなく、彼は聡子さんが“タイプではなかった”のでしょう。気の遣えるとても優しい女性だというのはわかる。でも、異性として好きになる顔だったり雰囲気だったり喋るテンポではなかった。もしも聡子さんが“タイプの女性”だったら、「結婚したら、こうしたい」と話をされたときに、戸惑うどころか手放しでうれしくなったと思うのです。

 “選ばれる努力をする”ことは、婚活にとても大事なことです。でも、人を好きになるときに、“タイプかどうか”は、気持ちが動く大きなきっかけになります。生理的に受け付ける、受け付けないとは別の話で、生理的に受け付けたとしても、異性としては好きにならない場合もあります。

 相手にとって“タイプの異性”でなければ、どんなに努力をしても、相手の気持ちを手に入れることはできません。

 人を好きになったら、その人に振り向いてもらうための努力は必要。でも、どんなに努力をしても手に入らないことがあるのが、人の気持ちなのです。そこは肝に命じながらも、“選ばれる努力”を惜しまない人が、いくつかの失恋の後に、運命のお相手に出会えるのです。

鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/  

このニュースに関するつぶやき

  • mixiのつぶやきみてると結婚している女性は敗者が多いような。旦那の文句ばかりじゃん
    • イイネ!4
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