JR四国2700系がローレル賞 - 優れた技術を継承、完成度の高い車両

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2020年06月05日 16:22  マイナビニュース

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鉄道友の会は5日、今年のブルーリボン賞(最優秀車両)・ローレル賞(優秀車両)が決定し、ローレル賞にJR四国の特急形気動車2700系を選出したと発表した。

JR四国の車両はこれまで、2004(平成16)年に5100形(「マリンライナー」2階建て先頭車)がブルーリボン賞に選ばれたほか、1987(昭和62)年に特急形気動車キハ185系、1990(平成2)年に特急形気動車2000系がローレル賞に選定されている。

2700系は登場から30年が経過した2000系の置換えを目的に開発された特急形気動車。動力システムや車内外設備は2016年に登場した2600系を踏襲しつつ、土讃線をはじめとする山間部の曲線が多い厳しい地形に対応するため、2000系などで実績のある制御付き自然振子式システムを引き続き採用した。「傾斜角度は5°で、曲線半径600mで本則+30km/hを実現」しており、曲線進入の手前で緩やかに車体を傾斜させ、車体傾斜遅れをなくすことにより、乗り心地を大幅に改善しているという。

車体は軽量ステンレス構造(先頭構体は普通鋼)。先に登場した2600系より軽量化が図られている。運転台を上り方(岡山・高松寄り)に設置したMc車2700形、下り方(高知・徳島寄り)に設置したMc’車2750形・Msc車2800形で構成され、輸送量に合わせて1両単位で増結が可能。450PS(331kW)のディーゼル機関を各車2台搭載し、変速2段・直結4段の変速機を採用するなど、高出力・高性能も実現している。

2800形は先頭側の半室をグリーン室とし、客室内は茶系統でまとめた落ち着いた空間としている。普通車の客室内は木質感のある床に青系統のシートが特徴。LED間接照明、各座席のコンセント、大型テーブル、車内LANなど高いレベルの接客設備としたほか、車いすスペース・多機能トイレ・多目的室も設置した。

2700系は2019年8月から営業運転を開始。現在は土讃線経由の特急「南風」「しまんと」「あしずり」、高徳線経由の特急「うずしお」の一部列車で定期運用に入っており、今後は「アンパンマン列車」としての投入も予定されている。「近年空気ばね車体傾斜方式が増える中、新形式としては18年ぶりに制御付き自然振子システムを用い、優れた技術を継承するとともに現在の特急車両としての技術や設備を備えた完成度の高い車両であること」が評価され、2020年の鉄道友の会ローレル賞に選定された。

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  • 札サウの24系25形にローレル賞のステッカー貼ってあった���å��å�
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