涌井に続いて岸も古巣戦に先発!約3カ月ぶりの実戦は2回途中1失点

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2020年06月11日 13:50  ベースボールキング

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楽天・岸孝之
◆ 球数で予定通りの降板か

 楽天の岸孝之投手(35)は11日、敵地・メットライフドームで行われた西武との練習試合に先発登板。約3カ月ぶりとなる実戦のマウンドは、1回と2/3を投げて1失点という結果だった。


 名取北高から東北学院大を経て、2006年の希望枠で西武に入団。2017年からは故郷・宮城を本拠地に置く楽天へと移籍し、今季でプロ14年目を迎える。

 昨年は故障の則本昂大に代わって開幕投手を務めるも、その試合で太ももを負傷して緊急降板。5月末まで離脱となると、復帰後も7月には扁桃炎での離脱などもあって、キャリアワーストの3勝(5敗)に終わった。


 不本意なシーズンを経て、復活を期す今季もオープン戦で2試合に登板した後、腰の不安から3月中に二軍へ。それでも、開幕が延期となったこともあってじっくりと調整を続け、開幕を目前に控えたこの日、久々の実戦復帰にこぎつけた。

 敵地・メットライフドームでのゲームも、この日は楽天が後攻という特別ルール。まっさらなマウンドに登った背番号11は、先頭の金子侑司を抜いた変化球で中飛に斬ると、新外国人のコーリー・スパンジェンバーグは伝家の宝刀・カーブで空振り三振。森友哉には内角のスライダーをうまく捌かれるも、一塁線の強い打球は内田靖人がファインプレー。三者凡退の好スタートを切る。

 しかし、2回は一死から中村剛也にあわや本塁打というレフトフェンス直撃の二塁打を浴びると、栗山巧にはセンター前に運ばれて中村が激走生還。1点を失うと、川越誠司は104キロのカーブを見せた後の140キロで見逃し三振に仕留めるも、鈴木将平には粘られた末に変化球を右中間へ弾き返されて二塁打。つづく呉念庭もフルカウントから歩かせ、二死ながら満塁としたところで一塁側ベンチから投手コーチが登場。ここまでで降板となった。


 久々の実戦は1回2/3を投げて47球、打者9人に対して被安打3、与四球がひとつ、2奪三振で1失点という内容。イニング途中での降板についてはアクシデントではなく、球数50球というのがひとつのメドだったと思われる。

 2回につかまったものの、スピード以上に威力を感じるまっすぐとブレーキの効いたカーブは健在。腰の不安を感じさせない姿を見せたという点では、収穫のある復帰マウンドだったと言えるだろう。

 開幕まで10日を切った中、次回登板はいつになるのか。一時は絶望的だった開幕ローテーション入りへ、今後の動向に注目が集まる。


文=尾崎直也


◆ 岸孝之・プロフィール

ポジション:投手
投打:右投右打
身長/体重:180センチ/77キロ
生年月日:1984年12月4日
経歴:名取北高−東北学院大−西武(06年・希)−楽天
[昨季成績] 15試(93.2回) 3勝5敗 防3.56
[通算成績] 290試(1950.0回) 125勝84敗 防3.02
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