元女囚が考えるセレブと覚醒剤――クスリはそもそも「お金持ちの遊び」、何度逮捕されても揉み消せる?

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2020年06月14日 19:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

庶民がクスリを買うのは大変

「最近のセレブとドラッグの問題、どう思います?」

 編集者さんから聞かれました。まあ一応言うときますと、クスリ(違法薬物)は高いから、セレブでないと買えません。今思えば、私もあんな高いものをよう買えたなと(笑)。今は絶対ムリですから。

 庶民は風俗とかでお金を稼いで買うしかないわけですが、今はコロナでお店もお休みやから、最近では小銭どころかツケでクスリを買う風俗嬢も増えているようです。でもクスリのおかげでがんばって稼げるから、それで生活できてるんですよ。つまりクスリがないと働けないような、ツラいお仕事なんですよ。そんな苦労をしなくても、親がセレブならラクに買えますから、それはうらやましいですね。

 5月13日に覚醒剤の所持(密輸)でパクられた(逮捕された)女子大生の事件は、アメリカから届いた国際郵便の覚醒剤を含む錠剤を、税関職員がミントのタブレットに入れ替えて発送、都内の自宅(億ション)に届いたところで、警察が現行犯逮捕したそうです。いわゆる「泳がせ捜査」ですが、最初は「シャブの密輸で億ションを建てた女子大生がいてる」と話題でしたね。実は普通に親が裕福やっただけですが。

 最近はこんなふうに、売人を通さずにネットで自分が使う分だけを輸入する人も増えてますね。

 セレブで思い出すのは、モデルさんの事件です。

 去年に覚醒剤の使用で執行猶予付きの有罪判決を受けたセレブモデルは、7回も逮捕されてて、起訴されたのは今回が初めてやったそうです。美人姉妹のモデルで、お父さんはなんとフランス人で「石油王」と呼ばれた人だとか。ホンマにいてるんですね、そんな人。ハーレクインロマンスかと思いましたよ。

 このセレブモデルは、裁判で「自分からクスリを使うつもりはなくて、男に嫌われたくなくて、勧められるままにやった」と言うてます。女子にはありがちで、それはしゃあないかと思うんですが、何回もパクられてて起訴されなかったのは、おとんが石油王やからでしょう。ウワサですが、殺人以外なら300万円でもみ消せるそうです。今回ようやく起訴されたのは、親も「ええ加減にしとき」みたいな感じやったのかなと。

いろんな意味で悲しい「偽セレブ」

 ちょっと切なかったのは、「自称セレブ」のキャバ嬢(多分)が覚醒剤でラリって、ひき逃げ事件を起こした件ですね。なんかもう、いろんな意味で切ないです。そんなに貧乏ゆうわけでもなく、進学もしてるらしいのに、ウソをつきまくってセレブっぽい写真をインスタとかにあげてる……。寂しさしか感じないです。それやからクスリにも逃げるんですね。自分の経験も含めて、クスリに走る人はみんな寂しいんです。

 しかし、「サンディエゴ出身」って意味わかりませんでした。どこなんでしょうか? 編集者さんに聞いたら、「ロサンゼルスに近いらしい」んで、自称だけならロサンゼルスでよかったんやないすかね。でも、ロサンゼルスがどこかも、ようわからんけど(笑)。

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