巨人パーラは開幕から活躍… 大物助っ人たちの実力は「本物」か?

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2020年07月06日 16:00  AERA dot.

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写真昨年ワールドシリーズを制したナショナルズ時代のパーラ(写真/gettyimages)
昨年ワールドシリーズを制したナショナルズ時代のパーラ(写真/gettyimages)
 先月19日に開幕した日本のプロ野球。まだスタートしたばかりで未知の部分も多いが、ヘラルド・パーラ、アダム・ジョーンズ、アルシデス・エスコバーの大物助っ人3人には大きな注目が集まっている。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 彼らはメジャーでも知名度抜群、別格な存在であった。日本でも開幕から実戦でのプレーも披露しているが、“真の実力”が出てくるのはこれからだろう……。MLB在籍中に3人が自らのプレーについて語ったことを振り返りつつ、どこに自信があり、どこが強みなのか今一度確かめてみたいと思う。

 また、メジャーリーグアドバイザー兼野球アナリストの大慈彌功氏が、NPBでの成績も予想してくれた。

 まずは開幕から期待に違わぬ活躍を見せているヘラルド・パーラ(巨人)。メジャーで結果を残してきた適応力はさすがだ。阪神との開幕3連戦では2本塁打を放つなど、結果を出した。話題となった『シャークダンス』とともに、実力で日本のファンに名前を売っている。

 パーラは04年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約すると、09年5月にメジャー初打席初本塁打の鮮烈デビューを飾った。11、13年にはゴールドグラブ賞を獲得し、その後4球団(ロッキーズなど)を渡り歩く。19年途中にワシントン・ナショナルズに移籍し世界一に貢献。登場曲『ベイビー・シャーク』が大人気となり、チームの象徴のような存在になった。

 MLBの通算成績は、1466試合出場、1312安打88本塁打522打点96盗塁。

 メジャーでレギュラー選手として結果を出し始めた2010年、パーラは以下のように自身を分析している。

「身体も大きくないし(身長180センチ)ロングヒッターではない。打撃では素直にバットをラインでぶつけていくことを意識している。そのため常にリラックスした状態でいることが大事。柔軟性があればボール球に対してバットを止めることができる。四球での出塁も重要な仕事。守備は捕球後の送球を大事にしている。捕球から送球への動作に素早く移ること。相手走者を刺すことができれば本当に気分が良いからね」(パーラ)

 堅実な打撃と高い守備力。『優勝請負人』が選んだ球団は巨人。実力はどのように評価できるのか。

「守備は素晴らしい。外野はすべてこなせ、足も速く肩も強い。トップクラスの守備力を発揮するだろう。打撃は三振が少ないので数字は残せる。打率.270−280、20本塁打は打てる。気になるのは腰をツイストするタイミングの取り方。左投手の外へ逃げて行く球への対処がキーになる。ボール球を追いかけず我慢できるか」(大慈彌氏)

 3人の中で最も実績のあるアダム・ジョーンズ(オリックス)はどうか。開幕から4番ライトに定着も、NPBへの対応に多少時間を擁している感がある。攻守の中心として期待されており、現在パ・リーグ最下位であるチーム浮上の鍵を握るのは間違いない。

 03年ドラフト1巡目(全体37位)でシアトル・マリナーズに入団。08年ボルチモア・オリオールズ移籍後に中堅手のレギュラーとなり、7年連続25本塁打以上を放ったスラッガーだ。過去4度のゴールドグラブ賞獲得歴(09、12〜14年)もある。昨年はダイヤモンドバックスでプレーし、137試合出場で打率.260、16本塁打、67打点を記録した。

 メジャー通算成績は1823試合出場、1939安打282本塁打945打点97盗塁。

 09年、初のオールスター出場とゴールドグラブ賞受賞を果たした。オリオールズの顔となった10年に、自らのプレースタイルを以下のように語っている。

「アグレッシブなプレーが好き。打席ではハードヒットして強い打球を打ち返すことが大事。手元までしっかり呼び込んで強く叩く。そうすれば打ち損じても野手の間を抜けてくれる。守備ではエラーの数を言う人も多いが、それも自分から攻めた結果。捕れる、と思った打球には挑戦することが大事」(ジョーンズ)

 13、17年に行われたWBCで米国代表に選出されるなど、MLBを代表するスター選手。年齢による衰えも指摘されるが存在感は抜群だ。

「肩の強さはメジャーでもトップクラス。中堅は厳しいかもしれないが、左翼、右翼のポジションなら守れる。打力は健在で打率.280、30本塁打くらいは残しそう。間を作れるので、真っ直ぐ待ちでも変化球に対応できる。配球などに順応できれば、期待通りの成績を残せる」(大慈彌氏)

 アルシデス・エスコバー(ヤクルト)の守備はメジャー屈指。巻き返しを図るヤクルトにとって、センターラインに柱ができた。

 03年、16歳ながらブルワーズと契約。レギュラーとして145試合出場した10年オフ、カンザスシティ・ロイヤルズに移籍。遊撃手に定着して15年にはオールスターゲーム出場を果たす。打撃に関しては飛び抜けてはいないものの、それを補う守備力が持ち味。15年にはゴールドグラブ賞を獲得するとともに、ロイヤルズの世界一にも貢献した。

 メジャー通算成績は、1437試合出場、1367安打41本塁打442打点174盗塁。

 前評判どおり「守備には自信がある」とエスコバーはロイヤルズ時代に語っている。

「守備が持ち味。特に送球は目をつむっていても確実に投げる自信がある。『このあたりに投げれば大丈夫』というのを身体が覚えている。だからまずは捕球して球をしっかり握ることに集中する。三遊間の打球は捕球してそのまま送球へ移るようなイメージを持っている」(エスコバー)

 エスコバーに求められるのは、守備の比重がほとんだと予想する。

「典型的な早打ちで出塁率も良くなく、当てるだけの打撃。打率.250、出塁率.300あれば十分。守備は高レベル。また日本は人工芝球場が多いのでアドバンテージになる。ヤクルトの課題はショートのポジション。打てなくとも、センターラインを固めようというチームの意図がしっかりしている。年俸も高くないのでうまく補強した印象」(大慈彌氏)

 今回紹介した3人は間違いなく『本物』。競技は違うがサッカーのJリーグではヴィッセル神戸にアンドレス・イニエスタが加入し話題になったが、やはり大物の加入は夢が膨らむ。彼らが日本のフィールドに立っているだけでワクワクする。

 また存在感抜群の『ビッグ3』は、個人成績だけでなく周囲への好影響も期待できる。優勝争いの行方を左右する外国人選手中心にNPBを楽しむのも悪くない。(※予想成績は通常のシーズン試合数で各打者が500打席以上に立った場合を想定したもの)

(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。

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