アイドルが事務所を辞めて「よかった/悪かった」理由

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2020年07月07日 16:02  日刊SPA!

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 タレント・モデルのローラさんをはじめ、シンガー・ソングライターの高橋優さん、女優の南沢奈央さんなど、有名芸能人が所属事務所との契約を終了したというニュースが相次いでいる。今後はフリーランスとして活動、あるいは別の事務所に移籍してもさらなる活躍を願ってやまない。

 じつは報道されずとも芸能人の多くが一度は事務所の退所や移籍を経験するものだ。それが良い方に向かえば言うことなしだが、ときには悪い方に転がってしまうケースもある。

 筆者自身も事務所を辞めて現在はフリーランスで活動するグラビアアイドルだが、今回は2人のグラビアアイドルたちに「事務所を辞めてよかった/悪かった」ことを聞いてみた。

◆事務所を辞めたら「収入がアップした」

 グラビアアイドルの奈美さん(仮名)は、「事務所を辞めてよかった」としきりに言う。奈美さんは現在、1年以上フリーで活動している。

「芸歴は7〜8年ぐらいですが、舞台に出たり、アイドルグループに在籍したり、本当にいろいろな仕事をやってきました。事務所も転々と3つほど所属していました」

 さまざまなジャンルの仕事をこなすなかで、グラビアの仕事が一番しっくりきたという。だが、グラドルになり2年が経った頃、あることに気づいてしまったのだとか。

「結局、私はグラビアアイドルとは名ばかりの撮影会モデルだったんです。事務所に所属してる間の主な仕事は撮影会……というか撮影会だけです。ずっと『DVDを出したい!』『テレビに出たい!』と主張していましたが、『ハイハイ』で終了。

 月に5回、多ければ10回も撮影会に出て、給料は10万円にも満たない。アルバイトもしてました。他のフリーのグラドルと撮影会の楽屋で話してビックリしましたもん。彼女は私と同じくらいの仕事量でも生活できているんです。それで『あれ、事務所にいる意味なくない?』って思い始めましたね」

 筆者も売れないグラドルの端くれだが、フリーになって撮影会に出た時は「こんなにもらえるんだ!」と驚いたのを覚えている。

 撮影会はお客さんの支払った金額の5割〜7割程度がモデルに支払われることが多い。だが、事務所に所属していると、そこから折半されたりしてしまうのだ。

「撮影会を下に見るわけではないんですが、“事務所が頑張って営業して取ってきてくれた仕事” ではないんですよね。事務所を辞める時も『撮影会以外の仕事が全く無いままもう2年経ちましたよ』って言ったら、あっさり辞めれました。

 事務所を辞めてからは、小さい案件が多いですが仕事は増えたし、何よりバイトをやらなくても生活できるようになったんで結果としては良かったですね」

◆事務所を辞めたら「何をすればいいのか見失った」

 逆に「辞めないほうがよかった」と後悔しているのはヒマリさん(仮名)さんだ。

「私が所属していたのは、グラドルやアイドルばかりの事務所だったんですが……。現場で一緒になるフリーで活動している子のほうが忙しそうにしていて、ぶっちゃけ、所属していることが無意味に思えてきたんです」

 ヒマリさんが事務所を退所する意思を固めた時は、ちょうど契約更新月だった。

「これを逃すとまた自動更新になっちゃうから、思い切って辞めることにしたんです。辞めて最初はフリーで頑張ろう! と意気込んでいたんですが、思うように仕事がこない。

 フリーでそこそこ仕事がある子のSNSを見ていたら、けっこう簡単に仕事が入るのかと思いきや、私は全然で……。TwitterやInstagramのDM(ダイレクトメール)や仕事の窓口として出しているメールアドレスから何件か問い合わせはあるものの、怪しいものがほとんどなんです」

 結局、待っているだけでは仕事はこなかった。まともなオファーがきても“この仕事を受けるべきか否か”の判断が自分自身で出来なかったという。

「私にはフリーは向いてないやと思って、新たに事務所探しを始めたんです。まず誰もが知る大手を受けまくったんですが全滅でした。何個か面接までこぎつけましたが、レッスンを受けなきゃいけなかったり。一応、すでに芸能活動をしていたので、最初からレッスンを始める気にもならなくて」

 事務所探しは予想以上に難航し、大手事務所を諦めた彼女は、以前所属していた事務所と同等の事務所を探すことにした。ところが――。

「面接で元事務所のマネージャーの名前を言うと、ちょっと渋い顔されることがあって。SNSで事務所側からDMで問い合わせてくれたところがあって、さすがにそこは受かるだろうと思っていたら、なぜか断られて。そこに所属しているアイドルの友人がいたので、それとなく聞いてみたんですよ」

 その裏側にある理由は、予想以上のものだった。

「私の担当マネージャーだった人が『ヒマリが事務所を辞めましたが、もしそちらに面接に行っても所属させないでください』みたいなメールを送っていたみたいなんです。正直、『私ごときに!?』って思いました。別に事務所の看板でもなかったし……。

 さておき、前の事務所を辞めたのは失敗でした。私みたいなタイプは大人しくマネージャーの言うことを聞いている方が向いていました。実際、フリーになってから仕事は減りました。自由になったら自分がいったい何をしたらいいのかわからなくなって。新しい事務所を探していた期間も、そもそも事務所を辞めていなければ普通に活動できたはずだから。時間の無駄でした」

 現在は事務所を辞めてフリーランスで活動する芸能人が増えている。筆者もそのひとりだが、事務所の方針や給料面も含めて、相性が合う合わないはあると思う。

 すべては“縁とタイミングと運”といったところだろうか。<取材・文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。Twitter:@sally_y0720

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