サーブがブラジルにグリペン機体工場開設 現地での生産体制を確立

5

2020年07月10日 10:01  おたくま経済新聞

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

おたくま経済新聞

サーブがブラジルにグリペン機体工場開設 現地での生産体制を確立

 航空機メーカーのサーブは2020年7月7日(現地時間)、ブラジルのサンパウロ州にあるサンベルナルド・ド・カンポに建設していた戦闘機グリペン用の機体部品工場が完成し、操業を開始したと発表しました。ここで生産された部品は、スウェーデンのリンシェーピングのほか、ブラジルのガビアン・ペイショートにある最終組み立てラインに送られます。


【さらに詳しい元の記事はこちら】


 ブラジル空軍は次期戦闘機にサーブのグリペンE/Fを選定し、2014年に36機の発注契約を結んでいます。ブラジル空軍向けの1号機は、2019年9月にブラジル空軍へ引き渡されました。


 この発注契約の際、サーブはブラジルでの現地生産についてもブラジル政府と合意していました。ブラジル航空産業振興に資するものとして、グリペンE/Fの最終組み立てラインをサンパウロ州ガビアン・ペイショートにあるエンブラエルの事業所内に開設しています。


 これまで、ガビアン・ペイショート事業所の最終組み立てラインでは、スウェーデンで製造された機体部品を運び込む形になっていましたが、サンベルナルド・ド・カンポ事業所の操業開始により、ブラジルでの一貫生産が可能になります。


 サーブの航空機部門を統括するジョナス・イェルム氏は「これはグリペン計画における技術移転にとり、新たな成果です。ブラジル人技術者に対するリンシェーピング事業所での理論的かつ実践的な訓練を経て、ここサンベルナルド・ド・カンポに、スウェーデン本国と同じ基準に基づく高レベルの生産ラインを構築することができました」との談話を発表しています。


 サンベルナルド・ド・カンポにまず開設されたのは、1人乗りのグリペンE用前部胴体とテイルコーンのライン。今後はエアブレーキや後部胴体、主翼構造部(ウイングボックス)に、2人乗りのグリペンF用前部胴体も作られることになっています。


 サーブによると、現在70名を超える現地雇用のブラジル人がサンベルナルド・ド・カンポ事業所で働いているとのこと。このうちの半数は、ブラジルへの技術移転計画に沿ったスウェーデン本国での技能教育を修了しており、現地での航空機産業を支える存在として力を発揮していくものとみられます。


<出典・引用>
サーブ プレスリリース
Image:SAAB


(咲村珠樹)


このニュースに関するつぶやき

  • JAS39、まだ拡がるもんなんだな
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

前日のランキングへ

ニュース設定