スタンフォード大、AIの二酸化炭素排出量を計測するツールを公開でグリーンAIを推進!

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2020年07月11日 07:01  Techable

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AIが社会に浸透するにつれ、二酸化炭素の排出量が増すことへの懸念がある。マサチューセッツ大学アマースト校の研究によれば、自然言語処理モデルのトレーニングでは、アメリカ人が生活で排出する二酸化炭素の2年分以上を排出するケースもあるという。

こうしたなか、スタンフォード大学、Facebook AI Research、カナダのマギル大学の研究者チームは、機械学習プロジェクトが使用するエネルギー量と二酸化炭素排出量の影響を測定するツールを開発した。
トレーニングセッションごとのエネルギー消費量を計測機械学習では大きなコンピューティングパワーを使用し、数週間にわたってトレーニングが続けられることもある。二酸化炭素排出量を削減するには、まずAIシステムの開発で二酸化炭素排出量のうちわけを知ることが第一ステップだ。

研究チームが開発したツールでは、トレーニングセッションごとのエネルギー消費量を切り分けて計測し、再生可能エネルギーと化石燃料のエネルギー構成から二酸化炭素排出量に変換。この際、地域のエネルギー構成に関する公的なデータソースの内容を反映する。
モデルごとのエネルギー効率を比較二酸化炭素排出量の削減のためになにができるかだが、研究チームはまず、トレーニングのロケーション変更を推奨している。

研究チームは、シェールオイルに依存するエストニアでは、水力発電を主に利用するケベックの30倍の体積の二酸化炭素を生成すると推定。再生可能エネルギーによってエネルギーをまかなう地域のコンピューティングリソースを使用することで、二酸化炭素排出量は少なくなる。

さらに、研究チームは、一部のモデルは他のものよりもエネルギー消費量が大きいことを発見。効率的なモデルをデフォルトとして設定することでエネルギー消費量が抑えられるという。

研究チームによるツールはGitHub上から利用でき、モデルごとのエネルギー効率を比較することも可能とのこと。

参照元:AI’s Carbon Footprint Problem/ Stanford University

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