ハミルトンが後続を1.2秒突き放す圧巻のPP。フェルスタッペンは最終周にスピン【予選詳報/F1シュタイアーマルクGP】

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2020年07月12日 00:11  AUTOSPORT web

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2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
7月11日現地時間午後3時、第2戦シュタイアーマルクGPの予選が行われた。

 直前のフリー走行3回目は豪雨のためキャンセルとなり、その後も降雨の予報だったため開催が難しいと予想されていたが、30分ほど前になって晴れ間が出てきた。しかし予選の直前になってまた雨脚は戻り空は暗くなってきた。

 コース上にはまだ水量があり、気温は15度、路面温度は20度という難しいコンディションであるため、セーフティカーのインスペクション走行の後にQ1のセッション開始ディレイが決まった。これを受けてコクピット内で待機していたドライバーたちの多数もコクピットから降りた。

 30分ほどが経過したところで雨脚が弱まり、セーフティカーによるインスペクションを経て午後3時46分にQ1が開始されることとなった。気温は15度、路面温度は20度と変わらない。

 開始3分前にはフェラーリ勢を先頭にピット出口に各車が並び始め、次の雨が降り出す前にクリアラップを取ろうとピットレーンオープンを待つ。各車ともエクストリームウエットタイヤを履いての走行となる。

 しかし水煙はかなり激しく、視界を確保することも難しい状況。各車がタイムを出していくなかで、まずトップに立ったのは先頭を行くセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。しかしジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)がこれを塗り替え、さらにアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が更新していく。

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は5周目でようやく1分21秒942を記録して2番手へ。ルイス・ハミルトン(メルセデス)が1分20秒953でトップに立つが、ルクレールが1分20秒871でさらにこれを塗り替えてトップに立ち、次いでバルテリ・ボッタス(メルセデス)も1分20秒749、そしてフェルスタッペンが1分20秒621でトップに浮上。各車が連続走行を続け、トップタイムはどんどん更新され順位が入れ替わっていく、

 ロマン・グロージャン(ハース)は1周目にターン4で止まりきれずに飛び出し、ノータイムのままピットに戻ってしまった。

 ドライコンディションでは極めて好調だったレーシングポイント勢だったが、ダウンフォースが少ないためかウエットコンディションではタイヤのグリップを引き出すことができず苦戦を強いられる。セッションが残り5分となったところでマクラーレン勢がトップタイムを記録し、メルセデスAMG勢がこれに対抗していく。

 セッションが最終盤に差し掛かると、7番手以下は2セット目のウエットタイヤを投入し、コース上では視界が悪い中で前後のギャップを確保しクリアラップを取る戦いが繰り広げられる。

 残り1分45秒でジョビナッツィがターン9の出口の縁石に乗って挙動を乱し、後ろ向きにバリアにヒットして左リヤを壊す。脱落圏にいたピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)は残り45秒で10番手タイムを出してQ1をクリア。その直後に、ターン4まで走行したジョビナッツィがマシンを止めたため赤旗が提示された。

 これでキミ・ライコネン(アルファロメオ)、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、ジョビナッツィ、グロージャンがQ1敗退となった。ウイリアムズのジョージ・ラッセルは12番手で自身初のQ2進出を果たした。

 トップは1分18秒188のハミルトン、2番手フェルスタッペン、3番手ランド・ノリス(マクラーレン)、4番手カルロス・サインツJr.(マクラーレン)、5番手ボッタス、6番手ダニエル・リカルド(ルノー)という上位の顔ぶれとなった。

 午後4時11分にQ2開始。再び雨が降り出し、ピット出口には各車が並び、またしてもベッテルが先頭でコースへと入っていく。

 コース上の水量が増えるなか、ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペンが次々と上位タイムを記録していくが残り10分を切ったところでフェルスタッペンは1分18秒155でトップに立つ。フェルスタッペンはこれをさらに1分17秒938まで縮めてきたが、ハミルトンが1分17秒825でこれを上回ってトップに立つ。

 セッション序盤に満足のいくタイムを記録できずQ2当落線上にあるルクレールは残り5分でピットインし新品のウエットタイヤを投入。一方のベッテルはステイアウトでアタックをし続けるが、再び雨脚が強まっておりどのマシンもタイム更新は望めない。

 結局トップはハミルトン、2番手フェルスタッペン、3番手ノリス、4番手ボッタス、5番手オコンという上位勢となり、11番手ルクレール、12番手ラッセル、13番手ストロール、14番手はターン7で飛び出してしまったクビアト、15番手マグヌッセンというQ2敗退勢となった。

 午後4時33分にQ3開始。Q3はセッションを通して同じ雨量が続くと見られているが、雨脚が強くなるという見方もあるため開始4分前からフェルスタッペンはピット出口に並び先頭でコースインを果たした。

 フェルスタッペンは1分21秒800を記録し、中団勢には1秒、ハミルトンにも0.265秒差を付けてトップに立つ。しかし2周目でハミルトンが1分21秒272、さらにボッタスが1分21秒036を記録してトップへ。コンディションが悪化していくことが予想されるなかで中団勢も早々にタイムを更新していき、フェルスタッペンの後方4番手にはガスリー、ノリス、オコンが飛び込んでいく。

 そして残り4分でアルボンがフェルスタッペンを上回り0.602秒差の3番手に浮上、さらにガスリーがこれを上回って3番手に上がり、フェルスタッペンは1分20秒489と自己ベストを1秒縮めてトップに浮上するが、ハミルトンがさらにこれを0.787秒も上回って再逆転。終了直前にはオコン、さらにサインツが3番手に飛び込んできた。

 フェルスタッペンは最終ラップの最終コーナー手前でスピンを喫し、ポールポジションはさらに1分19秒273までタイムを更新したハミルトン、2番手フェルスタッペン、3番手サインツ、4番手ボッタス、5番手オコン、6番手ノリス、7番手アルボン、8番手ガスリー、9番手リカルド、10番手ベッテルという結果になった。

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